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怪獣や宇宙人や巨大生物、異次元や果てしない宇宙、ロボットや宇宙からやって来た正義のヒーローに夢を見続けていた子供の頃。未知なるものへの憧れは、やがてRock Heroへと向かっていく。決して手の届く存在ではないけれど、彼らがいるだけで、何だか頼もしいというか、ワクワクした気分にさせてくれる憧れの存在とでも言えば良いだろうか。John LennonやDavid BowieやKeith Emerson、もうこの世に別れを告げていってしまった彼らは、自分にとって確かに、そういう大切な存在であった。ロックバンドで鍵盤を弾いたことのある30代以上の方であるなら、彼の名前を知らない人はいないはずだ。そして、70年代に日本でも絶大な人気を誇ったEmerson, Lake & Palmerは、どれだけ多くの人々に夢を見させてくれたことだろう。自分もその一人だ。Keith Emerson、そのRock HeroはInnovatorであり、PioneerでShowmanshipに富んだ素晴らしいRockのEntertainerでもあった。勿論、Keithの鍵盤のテクニックやHammondやMoogを自由自在に操るCreativityに何度、胸を躍らせたことか。何よりロックのロックたるLiveでのPerformanceやジャケットや歌詞も含めたSFっぽいスケールの大きさには夢中になったもんだ。子供の頃、近所のロック好きのお兄さんやお姉さんの家に行くと、必ずELPのレコードが置いてあったのを思い出す。内容なんかわからなくたってジャケットだけでもワクワクした。特に子供心にこのジャケットには一発で持っていかれた。当時は何が何だかわからなかったけれど、ただひたすらカッコイイとしか思わなかった大好きなレコード。少しづつ大人になってKeithの凄さが理解できるようになっていたのが嬉しかった。ずっと楽しい夢を与えてくれて、ありがとうKeith !
『Tarkus』はEmerson, Lake & Palmerが71年にリリースした2ndアルバム。
アルバムA面をすべて使った組曲型式の“Tarcus”。
まず幻想的なイントロで始まる“Eruption”。これはもう5拍子で攻めまくるKeith EmersonのHammondがカッコ良すぎ、勿論、Emersonの弾くMoogも良いのだけど、イントロだけでもう最高なのである。
“Stones Of Years”は雰囲気のあるGreg LakeのVocalが素晴らしいけれど、やっぱりKeithのHammondソロとピアノがカッコイイ。Carl Palmerのドラミングもツボを押さえてイイ感じである。、
再び5拍子でHammondが暴れまくる“Iconoclast”。
ありがちなRiffで始まる“Mass”。
Lakeの抒情的なVocalと泣きのギターが炸裂する“Battlefield”。
“Aquatarkus”は、再び5拍子が登場して、ひたすら攻めまくりの血湧き肉躍る組曲は幕を閉じる。
“Jeremy Bender”はLakeのアコギの妙技も堪能できる神秘的で抒情的な歌モノ。KeithのMoogソロも絶品。
これまたLakeのVocalがスケールの大きい楽曲を盛り上げる“Bitches Crystal”。この大仰ともいえるスタイルも、今となっては微笑ましい。こういうロックも有りである。
続いてもLakeのアコギ弾き語り“The Only Way (Hymn)”。
“Infinite Space (Conclusion)”は重心の低いベースがカッコイイShuffle。Keithの重量感あるピアノも良い。
“A Time And A Place”はBritishな香り漂うTheatricalなVocalとPercussiveなHammondが楽しい。
最後をシメるのはハチャメチャに弾けたR&R“Are You Ready Eddy?”。
Rest in peace, Keith.
Your music will live on forever.
(Hit-C Fiore)