
Parliamentの80年作Trombipulation』収録の“Let's Play House”にLittle Sonnyが参加していたのを知って思わず嬉しくなったのを憶えている(なぜかBlues Harpは聴こえてこない)。Little SonnyはAlabama生まれのBues Harp奏者。地元のGospelグループで活動したことがLittle Sonnyのルーツであり、Funkをやっても彼の身体に流れるGospelの血が黒々としたウネリを生み出している。90年代に来日して、日本にも熱心なファンがいることで知られている。本名はAaron Willisという彼は、ご多分に漏れずSonny Boy Williamson IIに強い影響を受けてBluesを志すようになったそうだ。Detroitで活動してJohn Lee Hookerとも交流を持ち、とうとうDukeからデビュー・シングルを出すことになった。続いてExelloからもシングルをリリースしている。自身のレーベルを立ち上げるなど精力的に活動したLittle Sonnyは、Stax傘下のEnterpriseからデビュー・アルバムをリリースする。本作は、それに続くアルバムである。HornerのOld Standby 34BをFunkyなリズム隊にのせて気合で吹きまくるLittle SonnyをBar-KaysのHorn隊も勢い良く盛り上げる。独特のイナタさを持ったVocalもイイ感じだ。しかし、本盤のジャケットはカッコ良すぎなわけで、中身もバッチリのお気に入りの音盤なのである。
『Black & Blue』はLittle Sonnyが72年にStax傘下のEnterpriseからリリースしたアルバム。Memphisで録音され、Horn隊にBar-Kaysを従えたFunkyでご機嫌なアルバムだ。
アルバム1発目は軽快なTempoでぶっ飛ばすFunkyな“Hung Up”。勿論HarpもVocalも絶好調。
続いても、やはりノリノリのFunkyナンバーで、こちらはインストの“Sonny's Fever”。Horn隊もギターもイイ感じ。
Dopeなベース・ラインにチープなギター、重心の低いBottomが最高な“You Got A Good Thing”。
“A Woman Named Trouble”
Jimmy Reedの“Honest I Do”での歌いっぷりは中々のもので、Little SonnyのVocalのイナタい感じが最高。
“Wade In The Water”はFunkyなインストに仕上げている。
Modが好みそうなギターRiffとHorn隊にシビレる“Paying Through The Nose”は激シブなナンバー。
いきなりドラムスの鳥肌モノのBreakで始まるアルバムで一番のお気に入りの飛び切りのFunky Blues“Memphis B - K ”。ワウ・ギターとHarpが激カッコイイ気合の入ったインスト・ナンバー。
“Where Women Got Meat On Their Bones”もHammnodやVocalのかけ合いがカッコイイMod好みのナンバー。バックのHornもイイ感じ。
Z.Z. Hillの“Found Love”は、SoulfulなLittle SonyのVocalが堪能できる。
最後をシメるのはTempoを落としたBlues“They Want Money”。
(Hit-C Fiore)