CCC/Curt Cress Clan | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

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 Curt Cressはストロング・タイプのドラマーである。以前紹介したKlaus Doldinger率いるPassportや、迫力の女性Vocalist、Inga Rumpfを擁したAtlantisなどでも活躍した。また、Passportの鍵盤奏者Kristian SchultzeEmbryoNiagaraのベーシストDave KingNektarのギタリストRoye Albrightonと結成したSnowballなんてFunkyなバンドもあった。しかし、個人的には天才ギタリストVolker Kriegel を擁したCurt Cress Clanである。 Passportでも一緒だったKristian SchultzeやDave Kingと結成したCurtのリーダー・グループ。残したアルバムは残念ながら1枚しかないが、United Jazz and Rock EnsemblePeter Herbolzheimers Rhythm Combination and BrassやNiagaraへの参加で知られるFlugelhorn/Trumpet奏者のAck van Rooyenをゲストに迎えた本盤は結構気に入っている。以前紹介したKlaus DoldingerのDoldinger Goes Onとは違ったFunkyでロックなギターを弾くKriegelが楽しめる。CressとKingとSchultzeが、その後Snowballを結成するわけだけど、断然Curt Cress Clanの方がカッコイイ。エレピやClavinetの使い方や、電化Milesを思わせながらも欧州的なLyricismを感じさせるAck van Rooyenのプレイが良い。

 『CCC』はCurt Cress Clanが残した唯一のアルバム。75年作。ProduceはCurt Cress自身。
アルバムは、いきなりドラム・ソロから入りPassportを思わせる“Cyclone”でスタート。流麗に弾きまくるKriegelのギター・ソロのカッコ良さはいうまでもない。
続いてはDave KingのベースにKlistian SchultzeのClavinetがFunkyな“From The Black”。
キレの良いハイハット・ワークにエレピやギターが絶妙に絡む“Fields”はNucleusや後期Soft Machineを思わせる。ラッパが入ってくると、たちまち、電化Milesモードになるのも面白い。
これまたPassportっぽい“Shuffle On Out”。エレピのソロがCool。対照的にロックなギター・ソロを弾くKriegel。
この時代らしいアンサンブルの“Delphine”。
重心の低いDave KingのベースがリードするFunkチューン“451271”。これは最高。
エレピからスタートする“No Answer”は欧州的な陰影のあるメロディーが印象的。甘過ぎず、叙情的すぎず淡々としたナンバー。アコギも素晴らしい。
メンバーがダイナミックに躍動するナンバー“Movin' Right Along”。
最後をシメるのは、エイト・ビートの“Funk Off”。
(Hit-C Fiore)