アリスの恋 / マーティン・スコセッシ 1974 | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

タクシードライバー」の2年前に製作された作品。
主人公は34歳の女性。平凡な主婦が、夫の交通事故死をきっかけに幼い頃から
夢見てた歌手になる思いを捨てきれず、子供を連れ、恋をしたり友達との別れや出会いを経て幸せを掴もうとする、ロードムービー仕立ての物語。
これは30代女性の自分探しの旅である。
なので私は邦題を「アリスの旅」にした方がしっくりくる、と思った。
(原題はAlice Doesn't Live Here Anymore)

主人公演ずるエレン・バースティンが劇中でピアノを弾きながら歌う
 「Gone With The Wind
がとても素敵な曲でうっとりするし、彼女の声がナチュラルで可愛くてこれまた良い。
そしてなんといってもびっくりなのが、ジョディ・フォスター!子供の友達役なのだ
れど、まだ子供でぷくぷくで男の子みたい。わずか2年で少女ってこんなに変わるのね、と驚き。
あと、ハーヴェイ・カイテルも出てる!2人とも「タクシードライバー」に出てるけど、
スコセッシが早くから目を付けてたのね。と、見てて嬉しくなった。

観て前向きな気持ちになれる、佳作。特に30代の女性向け。
アメリカ製作だけど、ハリウッドぽくないのが非常に良いです。この頃のアメリカの
映画(70年代)は良かったなー、と しみじみ思いました。
初期のスコセッシ作品は他のも良さそう

(「ドアをノックするのは誰?など)なので、ミーン・ストリーツ

も観たいです。

 byヴィヴィ