第七回・天秤座の強みと弱み
テーマ:「自分と本音で付き合えるか」自意識と境界線、個性
こんにちは。まーさです。
さて今回天秤座です!
そして考える天秤座の弱点…。
その前段階に(さらに)考える、天秤座のもっとも天秤座らしいところですが…。
やはり気のまわるところ、そして優美さ(スマートさ)でしょうか。
これ、優美なんて書いちゃうとまた微妙に古臭く大げさなイメージだけどもさ(特に天秤座の特徴ワードは時代を反映しているのが多いぜ…。汗)、
天秤座はいつも何事も、スマートにやりこなす人です。
これは本当に本当!
各星座の星座比較あるあるですが、その星座だけ見ているとその特徴はよくわからないですよね。
でも、複数人がいて、「ああ、何か話が微妙にかみ合っていない…?」という印象を受けるとき、そこに天秤座が入ってくると、ぎしぎし直角にしか曲がれなかった動きが、するっと曲線を描いたように動き出すように感じます。
かといって彼ら、特に何を言うわけでもないんですけど(大体天秤座は自分からそこまでガンガン話しませんし。大勢の中では)、多分相槌や、話題の振り方がうまいんだろうね。
あっちが話していないと思えばそっちにするっと話題の矛先を向けるし、この内容の中でここが足りていないのでは?という部分があると、さり気なく「そこはどうなっているんだっけ?」と、主立って話している人に質問したりもする。
実にうまいじゃない~?
実際、天秤座が来ると、コミュニケーションが「ああ、回り出した」という感じがします。
「そう、それをいってほしかったの!」的なセリフを、かなりの確率で天秤座が言ってくれるからね。
でも、ならば「それ自分たちで言えや!」という気もしますが(笑)。
いうべきことが分かっていても、恥ずかしくて&タイミングがつかめなくて言えなかったり、
「ああ何だかもやもやする…」とは感じていても、言葉にするとどういうのが適切なのか、すぐにピンとこなかったり、
自分が言うことでみんながどう思うのかわからず、そこを気にして動けなかったり。
まあいろんな事情の人がいるんですよ、この世の中には。
それに単に「自分は何となくどうすればいいか見当ついたから、まあいいや」って思って、人のためには動かない人もいるでしょう。
「あ、それわかってなかったんだ~」と、そもそもそういう人がいることに気づいていない誰かもいる。
その差を上手く埋めて、つなぐ役割。
この才能をもっとももらっている12星座が、天秤座です。
「最小限で最大の効果」
これが私の感じる、天秤座の優雅さ。スマートさですね。
象徴する言葉、「I balance」は伊達じゃないぜ!って感じ(笑)。
多分こういう力を発揮できるのは、
何より天秤座の視野が広いせいでしょう。
言い方を変えると、一番近くまで物事なり相手なりに“詰めちゃう”人より、一歩くらい引いて物事を見ているのが彼らの特徴です。
近すぎず遠すぎずというのかな。
「何事にも真面目に&ガチになる」傾向の人は対象との距離がもっと近いし、
気性的に引っ込み思案とか多少臆病とか、もしくは大いに冷めているとか、そういう傾向の人なら、天秤座よりさらに引いているだろうから、二歩くらい後ろかな。
物事を見るのにちょうどいいピントがあるように。
天秤座はそういう距離感をつかむのもうまいんだと思う。
で、それはもちろん対人関係にも言えるから、そこを生かしていろいろなものとかかわっているんだろうなあ。
何か特別な技術があるというんじゃなくて、「それとの一番いい接し方を掴むのがうまい」。
そういうセンスみたいなものを感じる性格ですね。天秤座って。
というような要素を上げると、天秤座に弱点なんてあるのかな?という気がします。
まあ、こういう能力って、人がいるところでは基本どこでも貴重がられるし、
特に複雑な現代では、要領よく生きる人の方が評価されやすいので(まあそういう時代もまた変わって行きそうな予感がしますが)、
だからこそ天秤座に弱点?とも思うのでしょう。
でも、実際にはね。あると思います。
先に挙げたような天秤座の特徴。これは本当に素の彼ら。天秤座の本質ではあるのですが、
同時に彼らが「そういう自分を演じて作り上げている」。
そうであるとも言えそうです。この辺がひとつのヒントですね。
天秤座の視野は広いと書きましたが、
確かに大きさ的に広いも広いんだけど、同時に自分自身のことも見ている感じ…の広さです。
カメラが外側についていて、その画像の中には「その場にいる自分」も“他者と同じように”そこにいる。
おそらくこれが天秤座の視野です。
これって他の星座は違うのかなあ…?と逆に思うときもありますが、
多分、全員に「外側から自分を見る視点(カメラ)」はあるにはあるんでしょう。
でも、ついたり消えたり、それこそ小さい範囲しか映さなかったり、嫌だと思うと見なかったりするんだと思う(笑)。
が、天秤座はそこが違うところで。
そもそも、「自分の内部視点だけで物事を見ている」という時間の方が、すごく短いんじゃないのかな。
外から自分を眺めているときの方が圧倒的に多くて、
それこそ「自分をプロデュースするプロデューサーが、自分自身を観察している」みたいな感覚が彼らのスタンダードなのではないかと。
だから当然のことながら、自分自身の魅せ方はうまくなる。
だって最初からその存在に“演出”入っているんだもんね。だから、スマートなんだよね。
自分の内側から見る自分を主観とし、外側からの視点を客観と呼ぶなら、
天秤座は圧倒的に客観の方がONなので、だからこそ、人並み以上に多くのことに気づけるんですが、
つまりは「意識して、そういう自分で常にいようとしている」からこそなんですよ。
ある程度までは自然にそういう性格なんだけど、
うーん、…演出を加えるのが元々の性格(根っからの演技者?)みたいな感じだろうか。
でもそういう人だからこそ、
いざというとき、つまり「そつなくこなす」余裕がもてないような、
本音でぶつかるしかやりようがない状況が、とっても苦手なんですよね。当然ながら。
もともと天秤座はそう保守的な性格ではないけれど、でも「それをやることで自分がかっこ悪くなりそうな予感」がしたら、絶対そっちの方向には来ないもの。積極的でチャレンジ精神が強いのは自分のかっこよさの基準から出ていないときだけ。
そこを逸脱する!となったら、急に態度は変わりますね。やっぱり。
イメージで近いのは、普段すごくばっちりキメている系の人が「不意のお泊り会を嫌がる!」みたいなものかな。
そう、ああいうところって普通何の準備もないでしょう?
いつものメイク道具もスキンケアも、使いやすいドライヤーもない。
もろもろ、いつもの自分をキメるのに使っている大事な七つ道具がない!
で、それだけならまだしも、急に借りた、趣味に合わない微妙~なパジャマとか着なくちゃいけないし、他の人がいる手前、自分だけ朝シャワー使わせて、髪巻く時間下さいとも言いにくい。
もしかしたら変な寝言やいびきも聞かれちゃうかもしれないし、
「すっぴんだと案外○○なんだね…」と思われるのも嫌だ。
自己演出の“外”の世界には、そういう不意が山ほどあるじゃないですか。
そこでいつもの自分を保つって本当に大変ですもんね。でも「たまには成り行き任せでもいいか。すっぴんでもいいか?」はないんだ、天秤座の人生には。
これかなり具体的なシチュエーションのたとえですけど、
でも、ここで生まれる心理、天秤座にはすごくなじみがあるんじゃないかなあ。
かつ、誤解してほしくないのは、
おそらく天秤座、すっぴんでもイケてるはずなんですよ
(そんなにちょっとしたことで完全に崩れるほど、天秤座のガードや普段の行いはもろくない。ベストではないだけで、その辺も想定して、実は必需品も普段からそこそこ持っていたりします)。
イケてないからいやとかじゃない、客観的に見て何か恥ずかしいことが起こるから、嫌なんじゃないんだ。
「自分のポリシーとして、求めるレベルとして、
『こういう自分はありえない。人には許しても自分はダメ!』」ということなんだね。
天秤座が求めているのは、世間的な優等生(絶対的に優位な状態であること)じゃなく、自分的な基準の中での正解だから。
むしろ「場の雰囲気的に合わない、悪目立ちする100点なら、『えーだめだめ、私も今回は80点だったよ~』って無難に、かつそこそこ優秀な感じで言っときたいし、
いくらみんなが「全然きれいだよ~問題ないよー」といおうが、「こんな急遽寒すぎて借りたはおりもの着て出かけるくらいなら、今日はデート休みます!リスク負います!」と思う人なんだろうな。
更にいうなら、この傾向。
こういう外見的な問題だけじゃなく、内面的な面でももっと激しくあり得ます。
天秤座はいつもの自分のスタイル(=往々にして落ち着き余裕がある)」を崩されるのが本当に嫌がるため、感情的にも激しく揺さぶられるのが苦手です。
これも大体において不意を突かれちゃうからだし、普段自分でも見ない本音が、ぽろっとでやすいかもしれない。
また単純に「人の激しい面を見たくない、自分自身のならなおさら」というのもあるでしょう。
たとえそれがとても正直な気持ちがぶつかり合っている、観ようによっては感動的な場面でも、「修羅場だ」と感じたら速攻逃げちゃうし、話している内容以前に、激しくぶつかり合っていることへの嫌悪感を隠さなかったりもします(ここを評して「天秤座は平和主義」っていう場合もありますね。
確かに本当に平和を願っている部分もあるし、激しかったりドロドロしたりするものを見たくないだけ、ということもあるんだろう)
この心理の背景にあるものも、おそらく基本は「不意のお泊り会」と同じなんですが、
それに加えるなら、「自分のずるい面」みたいなものを直視したくない…みたいなところも結構強いのではないかと感じます。
そう、天秤座の守護星は金星ですが、
金星は美と想像と喜び、快楽などを司る星。
甘くてやさしい美しい感性の力を持つ反面、努力や苦痛、忍耐といったものを嫌う面もあります。
「物事のきれいな面だけ見ていたい」みたいな気質が、金星守護の二星座(牡牛座と天秤座ね)には少なからずあります。
で、先にも出たように天秤座は要領のよさでは天下一品ですから。
どうしても社会や人間関係の中では、少なからず“既得権”みたいなものを得やすい、もちやすいところがあるため。
一回いい思いしてしまうと、そこから抜け出しにくいというか…。
そんな雰囲気もありますね。
「そこはそんなものにこだわらず、あえて本音で正直に行くべきところだよ!
そうやって、もっと大きな、本当に自分にとって価値のあるものを得なきゃ!」
というのが内心わかっていても。
「でもここで正直に言ってフラれたらどうするの?」とか、
「いまさらそんなかっこ悪い服着られないよ!」とか、
「自分がつらいってこと認めたら、もう誰も自分を尊敬しなくなるんじゃ?」とか。
その視野の広さゆえに、今度はそれが気にしなくていいことまで考えさせ、自分自身を混乱させて、自分の本音が見えなくなってしまう。
過剰適応という言葉を知ったとき、ああ天秤座っぽいなあ~と思いました。
または自意識過剰でもいいかもしれない(涙)。
誰にいいと言われなくても、かっこいいと思われなくてもいいから、
自分のごくごく主観的な気持ちだけで勝負する。
これがなかなかできないことが、天秤座の最大の弱みだと私は思います。
「それ以外のものはほとんど有り余るように持っているのに、
一番欲しいものだけ、なかなか手に入らない」
これは天秤座にとてもよくある悩みじゃないかな?
恋愛で言えば、自分に好意的な~親しくできる異性にも比較的恵まれやすい性格のため、
「あ、この人は本当に好き!」と思ったとき、
その「自分から特に何もしなくても、そこそこ楽しくいい気分でいられる」状態を捨てて、自分から積極的にその人の心を獲得しに飛び出していけないとか。
仕事などでは、たとえば内心とてもやりたい&必要だと感じている内容が、ある程度がむしゃらな努力や、「一定期間は認めてもらえるかわからない」的要素を含んでいるとき、
それでもいいからまずやってみよう!と、身一つで飛び込んでいけないとか。
こういう感じだと思います。
バリエーションはもっと考えられますが、根っこのところは「率直に、ダイレクトにそこに向かえるならすぐにでも解決できること」なのに、それができない…という点で同じかな。
天秤座のこの手の悩みの一番難しいところは、
周囲はもちろん、時に自分自身に対しても天秤座は「取り繕ってしまうのがうますぎる」って部分なんですよね。
「悩んでいることを認められない」というのかな。
本当は彼が好きで、いますぐにでも脱兎のごとく彼のところに行って、本音を聞き、自分の気持ちだって話したいのに、気になることがあまりにも多すぎて、そういう自分の真剣さをどこかで自分で扱いきれなくて「ここに入れば感情的に狩り立てられない」というところで曖昧な笑顔を浮かべてじっとしていてしまう。
本当はもうこの仕事はやめたいし、多少不安定になってでもこっちの道に行った方がいのでは?と内心思っているのに、「できないとか辛いとか、悩んでいる…みたいな姿を見せるのはかっこ悪い?自分のイメージじゃない?みんなはそれを見て失望する?」みたいに?ばかり浮かんで、一つの方向に明確に決意できないまま時間を過ごしてしまう。
本人だけにわかる、その笑顔に段々影や毒が混ざってくる種類の不幸。
天秤座の弱さがもたらす種類の問題だと思います。
…次回は、そういう状態に陥りそうな天秤座が、どうやって軌道修正するか。改めて考えてみますね。