第五回・獅子座の強みと弱み その2
テーマ:「どこまで自分を“待って”あげられるか」成長意欲と自信
はい再びの獅子座編です。
前回の中での私の結論(というかキャッチフレーズ)。
「獅子座は寄り添いたいのか、寄り添いたくないのか…」…。
まあ、「みんな寄り添ってくれ、俺に!」なんだろうな(笑)。本音はな。
ここでふと思い出しました。
これを何と言う名称で呼ぶのか…忘れましたが(誰か教えて)。
各星座の守護星は、太陽(獅子座)と蟹座(月)を中心に、
その左右に水星(双子座と乙女座)、その次に金星(牡牛座と天秤座)、さらに火星(牡羊座と蠍座)という配置付だったようですね(多分そのころは木星以降の星はまだ見つかっていなかったんだろう…)。
人間の健やかな体と精神担当が獅子座で(昼担)、情緒と感受性担当が蟹座(夜担)。
機敏さと思考が次の双子座、乙女座で(情報担)
美と芸術性が牡牛座と天秤座(感性担)
運動エネルギーと攻撃性、性欲が牡羊座と蠍座(生命力担)。
ここまでは生き物の内側に宿るエネルギーたちで、
このほかの大惑星たちは生物の外側のエネルギー。
射手座の木星は知恵と豊かさ、山羊座の土星は忍耐と時間、水瓶座の天王星は革新と衝撃、魚座の海王星は深い癒しと混沌。冥王星は…(今は蠍座ですが)それらを全部含んだ、世界の始まりと終わりの使者として。
生き物の中に宿る力たちが、自分たちが発揮しうる力なのだとしたら、
外側に宿る力たちは、それを見守り時に援助し阻害する気ままな神様たち(オリュンポスみたいなのをご想像ください)。
もし12星座がこんな配置の上になりたっているのであったら。
物語を彩り、よく悪くも盛り上げる周囲に囲まれて、
その“真ん中”に立つ太陽は(月さえも、太陽に対する月として評されますし)、
可能な限り素直で素朴でまっすぐで、いかようにも染まるけれども…、
初めはまた可能な限り、「何も持たざる者としてこの世に出そう」。
神様からこう設計されていても、おかしくないなあ~と思いはじめました。
だって、見てください。
こうやって見てみると、獅子座だけ初期設定で「得意ジャンル」が決まってないものねえ?
特に何もできないが…気はいいやつなんだ!って、そこもいかにも主人公設定ですが(笑)。
一般的な物語の中でも、主人公的なキャラクターであればあるほど、最初はとにかく単純で融通&小回りが利かず、「これからの俺はどうやっていったらいいのだろうか…」と、少なからず悩むシーンが多いのもパターンです。
闘志と夢だけはおっきくて、何かを成し遂げたいと(ゆくゆくは)思っている存在なのに、
今具体的にどうしたらいいかがわかっていない、
自分の売りが見えていないというのはとにかく不安なものです。
でもこの手の物語でも、実際の獅子座の人生でも、
内側をひたすら掘り下げて、内省的になるだけで(瞑想延々としたり。笑)本当の自分自身を見つけるなーんてケースはほぼありません。
主人公はひたすらひたすら、ひたすらひたすら経験を積むしかない。
たくさんの人や状況と出会って、それこそ吸い取り紙のようにそこからすべてを学ぶしかない。
それをできる限りスムーズに、順当に進めさせるために、この天体の配置もあるような気がします。つまり獅子座が育つ道順は、この配置にある…?
(とりあえず蟹座の月は「ヒロイン設定」=最後まで会わない、か、「最初からいる自分とふたごのような存在」ってことにしておいて)
何も知らず、でもどこかスケールの大きさを感じさせる獅子座にいち早く気づいて、
最初に知恵と処世術を与える水星群(パンと水、目的地までの地図や馬などを手に入れる。ついでに路銀も失敬する。汗。でないとパーティーがすぐに全滅します)。
使命ばかりに思いつめやすい、余裕のない獅子座に、
日々の喜びや楽しむ気持ち、世界の美しさを感じ取る視点を教える金星群(時に初恋の人役も担当。笑)。
そうやって段々日々を落ち着いて、自分のことは回せるようになってきた獅子座に、
新たな「誰かを守れる強さ」「生き残る厳しさ」「男としての役割(獅子座がヒーローの場合)」みたいなシビアさ、躍動感を見せつけ課題を与える火星群(身近にいるライバル役。でも長く一緒に修行し続けると、切磋琢磨のおかげで双方が成長。結果互いに一目置く関係に)。
多分この辺までを無事に経験し通り過ぎて(各星座から学ばせてもらって)
ようやく獅子座は、獅子座たる下ごしらえが出来た状態になるのではないかしら。
そう、私たちの世界で言う(?)「太陽期」(26~35歳くらいの年齢域)、
つまり「自分らしい生き方を探して、実践して構築する時期」にふさわしい状態になるし、
そこで初めて「自分とは何か、この先に何を求めて自分は生きているのか?」という問いにも、少しずつ答えが見え始めるんじゃないかな。
おそらくそんな感じなんだから、
大いなる知恵や限りない未来への希望のようなものや(木星的な、ある意味高揚感、飛翔感の強い意志力と知性)なんて、自分が相当しっかりしていないと、まさしく中二的な願望で終わってしまうし(自分のいる世界の当たり前、理を全く知らない子供は、大魔法など習えないのである)、
いろいろな人を見て、状況を見て、新しかったり古かったり、新鮮だったり未熟だったり、老成していたり衰えていたり…「あることの持つ複数の意味、よさと厳しさ」を様々な形で味わって、「わ~~~っ!」となったり、「ああああああ………」となったりしたことのある人でなければ、
土星がもたらす苦しみやそこに潜む優しさの意味も理解できないし。
ましてや、その先の“人の理の外にある力”なんて、扱える、受け止められるわけもない
(土星までの経験値をクリアしたら、もうこの段階で長老格になってます)。
多分、他の星座たちはいろいろな理由から、
別のショートカットの道を行ったり、いろいろなことに手を出さずとことんそれを極めたり、また更に他の経路を通ったりするのだろうけど。
獅子座に関してはそれは許されない。
一番、しっかりとした味付けをその魂にするために生まれて来たのが獅子座だから。
そうであるからこそ、獅子座はいつまでも今の自分に満足できないし、そうであってもいけないのだと思います。
味わってきたものをひとつひとつ大事に胸に収めながらも、常にさらなる道を行くのが獅子座だから!
…ああ、もし本当にこうであったなら!
何て素敵なんでしょう…、そう思いませんか他星座の皆さん。
そんな主人公がいたら、もう喜んで踊り子やっちゃうわ~、自分は盗賊役でいいよー!アサシンは任せて~~!♡って思いません?(RPGな観点でお送りしています)。
そう、そうなんです(と現実に帰ります)。
確かに、こういう旅を本気で生涯続けるなら、
やっぱり旅の目的をずっと強く胸に抱いている必要はあります。
っていうか、そういう“動機”を持ち続けられる人が主人公で、それでこそ獅子座です。
が、正直言ってそうなれる獅子座は少ない!
過去にも何度か触れていることなんですが、現代の社会はこういうまっとうな生き方が奨励されているとは言いづらい、極めて複雑な社会なので、獅子座にはちょっと生きにくいし、ありのままの自分を出しにくい…というところ、あるんだと思います。
だから、本来ならもっと単純な動機で旅に出てもいいところを、事前に先回りして考えさせられるし(自己分析とか)、それがないと選んではいけないみたいになっている。
さらに何より獅子座によくない(いまいちな影響)なのは、“個人主義”の感覚です。
そう、こうやって書いてみると非常によくわかりますが、獅子座は確かにセンターに置くとびしっと決まるキャラクターなんだけど、ひとりでぽつーんだと…単独では話が生まれにくくもあるんだわ。
それはおそらく、獅子座が後天的に自分を獲得していくキャラクターだから。
生涯の中での成長率が半端ない分だけ、初期設定が「ほとんど何も決まっていない」みたいな感じなのかも。
他のキャラクター(天体・星座ともいう)だったら、すぐにサイドストーリーが思いつきますが、
獅子座はこの王道ストーリーにだからこそ、ハマる(居場所が明確)な人って思えますしね。
現代はどっちかというと、その踊り子や盗賊やアサシンのほうが、その持って生まれた部分を「個性」という呼び方でとりあえず進むから、多分こちらに生まれたほうがまずは生きていきやすい。
でもきっとこっちの道でも、
「えー普段は戦いの責任は負わないキャラなのに、今の人生責任が重い~!」とか、
「寝首欠くのが仕事なのに、会社や家庭で和を保てといわれても!(汗)」
という矛盾というか葛藤というか、「こういうの向いてないんだけどなあ…誰かに丸投げできないのかなあ…」と思いながら生きている人たちばかりだと思いますよ。
というわけでですね。獅子座。
改めてアドバイスなのですが。
世界がどういう状況にあり、どういうタイミングで生まれて来るかは、もはや運でしかありません。
が、そこで、自分がどれだけ自分に時間をかけてあげられるか…、長い目で自分を見守り、信じ続けてあげられるか…というのは、あなた自身が決められる部分だと思うのです。
他の人がいかに要領よくそれをこなしたとしても、
そこにイライラしプライドをぐらつかせたりしないで、じっと努力を続け、自分の成長を待ってあげてください。
獅子座にもっとも禁物なのは「何で自分はみんなみたいにできないんだ!」的発想で、
これに「こんなにできないんだったら、もうやめた!」。はい、これ最悪のパターンな。
あなたは誰よりも先に行くのだから、
習得しなければいけない項目が、最終的に一番多いのだから。
だからじっくり学ばせるよう、構造的に生まれついています。
確かに器用ではないかもしれません。
が、どんなこと、人にでも心を開き、結果その相手が持つ素晴らしさを自分のものにできる…という点で、獅子座は誰より素晴らしいのです。
また自分がそれを獲得できないとしても、
それができる人を心から尊敬し褒め受け入れることで、結果として「自分が持っているのと同じくらい、自由にその力を味方につけることができる」のも、非常に獅子座らしい姿です(相手が獅子座にほれ込んで尽くしてくれるからだ)。
あなたはとにかく可能性の塊ですが、
どうも出だしは鈍感で横柄でめんどくさがり屋です(ごめんね)。
弱くて臆病なときの獅子座はとにかく動きたがらず、「今の段階で俺最強」と思いたがり、
それでいて何も自分からはやらず、いいなりになるか、「獅子座に余分なことは言わない」に徹している人を周りにおいて満足しています。
そして新しいものを嫌い、知識を受け入れないで、「自分だけが特別である」という根拠のない自信に縋り付きます。
……だが、それは間違っているのです!わかるよね。
本当の獅子座はつよい!あかるい!一緒にいてきもちがいい!
いつまでも心が若々しい!いつでも率先してみんなのために動く!誰に対しても公正で寛大!
それでいて謙虚で目もキラキラしていて元気があるから…
みんな獅子座が大好きだ!
何より「そんな風にちっとも見せないけど、こいつはマジで半端ない……」。
全員にそう思われている!
わかったか!獅子座!!!(笑)
わかったら率先して前に出て、みんなの風よけになり、何事とも真剣に戦って、たくさん怒って笑って泣いて…そして食べて走って、今日もまたよく寝なさい。
いついかなる時も健やかなる魂で。それこそこの世の太陽のように!