東武70000系70090型 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

近年首都圏ではデュアルシート車両による着席サービスを提供する列車が増えており、東武でも東上線のTJライナーで一定の成果をあげております。一方本線格の伊勢崎線‥東武スカイツリーラインでは特急列車の定期券利用可とするなど通勤ライナー化を進めていましたが、いかんせん始発が浅草というところにやや無理が出ているところではありました。

 

そこで、東武スカイツリーライン・東京メトロ日比谷線直通の有料列車、THライナーが設定されています。朝の上りは東武線内新越谷駅までが乗車駅、日比谷線上野駅まで通過して銀座駅までが降車駅、霞ヶ関-恵比寿間は乗降自由区間となります。下りは霞ヶ関始発で上野まで乗車駅、東武線内が降車駅となり、乗降自由区間はありません。THライナーの登場で、都心までの着席サービスの拡充を図れるようになりました。

 

THライナー用の地下鉄日比谷線にも直通可能なデュアルシート搭載車両として、70000系の新しいグループが増備されています。70090型と区分されており、ちょうどTJライナーに充当される50090型と同じ番台区分ですね。前面にはオリジナルロゴも配置されています。

 

貼られている帯も通常の70000系とは異なります。ストライプがかっこいいですね。

 

車内です。カラーコード自体は0番台と同じものですが、デュアルシート搭載車両として印象は大幅に異なります。

 

ドアです。3画面のLCDディスプレイは0番台同様に設置されています。握り棒はそれなりの長さで、ある程度の身長の方に対応できるようになっています。とはいえ、ドア横に立ち席スペースはありません。「奥まで詰めろ」という暗黙のメッセージでございます。

 

車端部です。全ての区画が優先座席に指定されております。仕切り扉はガラス製、持ち手にアシストレバーを採用しているため開閉もラクラクです。

 

フリースペースを有する車端部です。なお仕切り扉は片面のみの設置、省略側は騒音も隙間風も筒抜けです。埼玉の冬、寒いんでしょ‥?そうそう、50090型にはあった妻面の案内表示機は省略されています。この辺はサッパリしてしまったようですね。

 

最前面です。東武らしく運転台側は壁、仕切り窓は2枚の配置です。薄い色調の木目調で、やや無機質に見える側面とちょっとしたコントラストを出しています。この手法、近年の東武の流行りなんですかね?

 

そうそう、有料列車として使用されるためかフリーWi-Fiも搭載されています。

 

天井です。0番台同様の照明で、反射式だとか調光機能だとか、有料だと言ってもその辺の「光の変化」は50090型同様に見られません。まぁ‥個人的にはあってもいいと思うんです、実際ある会社も存在しますし‥。

 

窓です。二枚組で、桟が中央に入っているため2列目では視界の邪魔になります。日除けもフリーストップ式のものが備わっていますが、既に汚れ気味‥ひと昔前のロールカーテンでも、こんなに汚れてることってそんなに無いと思うのに‥。これ、東武に限らずあちこちの会社でもそうなんですよね。

 

いよいよ座席です。今回はクロスシートモード時の乗車で、ドア間は3列が設定されています。ロングシートモードを想定してのことですが、ドア横の袖仕切りはクロスシートモード時は通路側は一部しかカバーされません。形状は0番台に準じていますね。

 

50090型からしばらく経ったこともあったか、形状は大幅に変わっています‥というか全くの別物。各座席が分割されたことと、ドリンクホルダー・センターアームレストの追加、そのアームレストもやや傾斜が付けられたものになったりと、50090型と比べて大幅な居住性の改善が図られています。一方でデュアルシートの宿命か、ロングシートモード時に無理が出ないよう背ズリが切り立ち気味で、かつ座面も扁平、これで何が起こるかと言うと足で踏ん張る姿勢を強いられます。これでリクライニングが利かないの、正直結構痛いところ突かれてる気がしています。座面自体は50090型の方がまだ形状としてはいいような‥。

 

脚台にはコンセントがあります。この位置にある場合、携帯電話・スマホの充電で使おうとすると長めのコードを用意する必要がありますし、無意識に足で蹴ってしまわないか少々不安を覚える位置ではあります。構造上ここにしか給電できなかったんでしょうけど‥。

 

ヘッドレストカバー裏にはTHライナーのロゴと、TJライナーでもそうであったように足元・頭上注意の案内。座席付近には危険がいっぱいじゃ!(歳がバレる)

 

車端部のロングシートです。一般車両運用時は優先座席指定の区画です。3人掛けで、立ち上がりを容易にするため肘掛けが二か所入っています。一方で、ドア横と妻面の席は、余寸ゼロという窮屈な思いを強いられます。座り心地としてはこちらの方が背ズリは自然な形状になっており、この辺もデュアルシート搭載車両の定石のようになっています。それでも座面は角度ゼロの扁平具合ですが‥。そうそう、コンセントは背ズリ上部に付いています。なんとしてでも付けようと頑張ったようですが‥頭の上からコード伸びて来るんですよ?絶対邪魔っしょ?

 

フリースペースです。立ち席も考慮してクッションが付いているのは近年の首都圏ではブームのようになっている気がします。ロングシートモード時は料金不要列車にも入りますし、混雑も相当でしょうから、立ち席でも少しでも楽に過ごしてもらおうという配慮は嬉しいと思います。