福岡市交通局1000系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

福岡市内の足、福岡市営地下鉄で開業時から走り続ける1000系です。直通先となる旧国鉄では財政状況や路線環境を勘案し鋼製の103系を導入した一方、こちらは骨組みは鋼製ながら外板をステンレスとしたセミステンレス構造、またATOによる自動運転を行っており、年代を感じさせない活躍を見せています。

 

車内です。開業後初めての車両ということで張り切ったのか、外観とは裏腹に良い意味で「どうしてこうなった」と本気で関係者に聞いてみたいほど独自性が出ているように思います。

 

ドアです。カクカクした窓に広告がペタペタと貼られたそれはいかにも公営車両らしいです。立ち席スペースはごくわずかですね。

 

LED表示機のあるドアです。千鳥配置となっています。

 

そのLED表示機です。幅はかなり狭いですが、二段表示として情報量を補っています。でも、やっぱり横に広い方が情報伝達能力的には上だと思います。なんせ、文字がすぐに流れて行ってしまうもので・・。

 

車端部です。木目調が支配するインパクトの強いデザインです。…と言いつつも、阪急沿線の私としては割とすんなり受け入れられた方だと思います。どちらかと言えば「公営地下鉄にしてこう来たか」という思いの方が強かったですね(笑)  貫通路は幅広タイプで、仕切り扉は両開きのものが片面だけ備わります。そのためか、裏側にも化粧板が貼られています。

 

仕切り扉は一部車両のみの設置で、中にはこのように両側ともにスルーとなっている箇所もあります。地下空間を走行するだけあり騒音の跳ね返りも気になるところ、全車に付いていた方がいいと思います。

 

バリアフリー対応の車端部です。ここまでご覧頂ければわかるかと思いますが、車端部は全席優先座席となっています。

 

最前面です。こちらも木目調が全面的に支配しています。しかし、運転機器のためか様々な蓋が存在しており、縁が金属のため逆に浮いてしまっています。また地下を走ることが多いことから窓は仕切り扉の部分しかありません。

 

天井です。こちらもやはり気合が感じられるカバー付きの照明となっています。ただ、それに加えて広告が肩部分にもビッシリ入っており、この辺りはやっぱり公営の地下鉄だなぁと思わされます。なお、吊革が独特の形状をしていますが、これは収入アップを目的として国鉄末期に作られた広告枠付きのもので、この車両の登場時期を考えるとこれらがぶら下がっているのは納得ですね。かくして国鉄型車両でこの吊革を持った車両は恐らく全滅、福岡の地で地道に活躍しているのがなんだかうれしいです。

 

窓です。下降窓を二枚配置しています。こちらは最前面とは違い、地下区間が多いながらも日除けがしっかり備わっています。

 

座席です。ドア間は7人掛けで、定員着席のために中央に1人掛けの座面と背ズリを配し、両側を3人掛けとした201系チックな配置です。袖仕切りも201系と同系統の肘掛けを兼ねたタイプですが、外側を妻面同様の木目調の化粧板、内側にモケットを貼っており、肘が当たる部分にはビニールレザーが貼られています。このような気配り、嫌いじゃないどころか大好きです(笑)  座り心地はこちらも201系に似せたのか座面は程よいバウンズを見せていますが、背ズリは完全にモケットを貼った板です。もう少しクッション性があるとよかったのですが…。

 

「ここまでするか」的なこだわり、なんと窓枠下辺にまで木目調化粧板が貼られています。なるべく人の触れるところは金属を見せずにしようとした努力が伺えます。

 

優先座席です。モケットは背ズリのクセがすごい!(やりたかっただけだろ、自分)もので、上部はカバーをかけたようなデザインとなっています。そして壁側にも気配り、地下走行をメインとしているためか妻窓はありませんが、わざわざ肘掛けとして少しのスペースを割いてゆとりを作っています。昨今の通勤電車はこのような小さな配慮が全くもって足りていません。これくらいの余寸があってこそのゆとりなんですけどねー。

 

フリースペースです。付帯設備は握り棒のみ、どちらかと言えば立ち席スペース的な感じです。ただ、床面には車椅子やベビーカー使用の方優先の表示が貼られています。