JR東日本485系700番台「NO.DO.KA」仕様車 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

ここは群馬県の水上駅。SLレトロみなかみ入線前に入ってきたのは大きな窓が特徴のこの電車。

 

新潟地区のジョイフルトレインとして、「サロンエクスプレス アルカディア」の後継として登場した「NO.DO.KA」です。登場時は「シルフィード」という名前で、1991年には現在の「きらきらうえつ」の前身とも言える同名の臨時特急、「シルフィード」にも運用されました。

 

形式は485系ですが種車となったのはサロ189、しかも肝心のサロ189から持ってきたのはわずかな部品だけで、多くの機器が485系の予備品を活用しており車体は完全新製だそうな。またディーゼル発電機も搭載しており、ディーゼル機関車牽引で非電化区間にも入線出来る万能型ジョイフルトレインとなっています。このような汎用性から、JR西日本やJR東海管内にも入った経験があるとか。

 

本業の団体運用の他、季節臨時列車として年に数回運用されます。上越線のもぐら&ループ号はその筆頭とも言えますね。ちなみに担当は長岡運輸区、今回の運用では車内チャイムも鳴らさなければ清水トンネルの案内も湯檜曽ループの案内も無い、この手の列車を担当するには何ともやる気の無い車掌でした。

 

SLレトロみなかみが入ってきましてツーショット。2018年1月に近年JR東日本で急速に実施されている国鉄型車両の整理により引退となりました。メモリアルとしてどうぞ。

 

それでは行きましょう、まずはデッキドアから参ります。国鉄特急型車両が由来だったからなのか、ドア本体はステンレス無塗装仕上げ、足元にはステップが残っています。完全新製車でもこの仕様なのは、新潟地区にも非電化の低床ホームが存在するからでしょうか。

 

くずもの入れです。国鉄式のフォーマットですが、少々小型なのか文字もやや小さめです。

 

トイレです。手前は業務用室、真ん中に女性専用トイレ、奥に共用トイレを配置しています。

 

 男性小用トイレです。まさかの2室配置で、中の便器も形状がそれぞれ異なっています(苦笑)

 

洗面台です。温度調節が可能な自動蛇口となっています。右の蛇口は何のためでしょうか?

 

車内です。カーペットに座椅子を置いたお座敷仕様となっております。「シルフィード」時代は3列配置でリクライニングシートが並んでいました。

 

デッキとの仕切りです。座椅子に座る人が晒し者にならないように衝立を設置しています。仕切り扉は自動式です。

 

1号車と2号車との間の車端部です。なぜだかここは両開き式で、自動化もされていません。

 

天井です。照明は半間接照明ですね。近年の新車のように光が目に直撃するタイプではなく、ちゃんとカバーが挟まれています。これが本来半間接照明としてあるべき姿だと思うのですが…。通路部分には荷棚がありません。

 

2号車の天井です。中央本線の通過対策として、パンタグラフ部分が低くなっています。

 

窓です。面積は大きく、展望に配慮しています。日除けはフリーストップ式のロールカーテンが設置されています。

 

座席です。先述の通り、カーペットに座椅子が並びます。4人一組で、真ん中にはテーブルがあります。

 

座椅子はかなり狭いピッチで並べられているため、4人利用では問題ありませんが他人様と一緒となると少し厳しいものがあります。

 

テーブルには座席番号が記されています。書いていて気付きましたが、車両によってテーブルの色が異なっていますね。

 

数に限りがありますが、ビニールスリッパが備わります。

 

車端部にはテレビモニターがあります。これを何に使うかと言いますと、この下には…。

 

カラオケ装置があります。UGAが搭載されていますよ(笑) カネかかってんなぁ…。ちなみに通常の臨時列車ではカラオケ装置は使用出来ません。

 

続いてもう一つのお楽しみ、両先頭車の展望室です。この展望室スタイルとなっているのはJR九州キハ183系1000番台と今は1両が下吉田で保存されている165系パノラマエクスプレス・アルプス(後の富士急2000形)がいますね。こちらは1号車(もぐら・ループだと越後湯沢方先頭車)の展望室です。左側の壁は展望室上にある運転席へ登るための階段室です。

 

天井です。分厚い空調装置が取り付けられ、間接照明が仕込まれています。トンネルに入るとかなり暗くなりますね。それにしても、空調奥が養生テープで補強されていますが、何があったのでしょうか(汗)

 

座席です。ソファが中央に配置されています。普通に座りながら前面展望出来るのはこちら側です。ちなみにここまで見ていただければ分かりますが、もぐら・ループ号はSL列車との乗継が考慮されていますが、SLで来ると「もぐら号」の展望室のベストポジションは確保出来ませんのでご注意を。

 

階段室の壁部分を利用した2人掛けのソファです。前面展望には少し遠いですね。

 

続いては3号車(もぐら・ループだと越後湯沢方先頭車)の展望室です。ソファの配置が外周を囲むタイプとなっています。

 

窓側から一枚。展望室は特に仕切り扉などはありません。

 

天井です。座席配置に合わせて照明も肩部に設置されています。

 

座席です。着席定員的にはこちらが多そうですが、窓に背を向けるロングシート配置では展望に配慮しているとは言えないですね。ソファとの間には仕切りが入っており、天板にはドリンクポケットがあけられています。

 

各室には空調のためのつまみがあります。ええ、「梅雨はどこ行った」と言わんばかりの晴天だったこの日、空調の効きがあまりよくないのかかなり暑かったです(^^;;

 

魅惑の大型窓。

 

ジョイフルトレイン全盛期を知る名車がまたひとつ姿を消しました。