JR東日本キハ100系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。


JR東日本の非電化区間のほとんどに出没しているような気がするキハ100/110系です。JR化と共に新型気動車として登場した車両ですが、キハE120形登場などでかつての運用線区から離れて国鉄型車両の置き換えに回った結果、運用線区が東日本全域に広がっています。


磐越東線で運用されるキハ110形100番台です。塗装自体は変わりません。JR西日本エリアに住んでいると、この車両が地方線区でやってくるとなんだかホッとするというか、安心することが出来るんですよね。JR西日本での同じ位置付けの車両があんなのなのでその思いが強くなるんでしょうね。


磐越西線で活躍する編成です。キハ110系でセミクロス配置でクロスシートは1+2配置となっており、あらゆる輸送モードに対応しています。この系列以降、同じ車内思想を持った車両が多数登場しています。


運転台です。地方気動車ではよく見かける半室構造ですが、車掌台側には仕切りがあるため、ワンマン運転で運賃箱を出すとキッチリ区切られるので、ローカル線ならではの「窓一枚隔てたド迫力の前面展望」は出来ません。

 

近年、運賃表がLCDディスプレイになっています(画像は後ほど紹介の小牛田運輸区の車両です)。


天井です。湾曲した天井となっており一見非冷房に見えますが、ちゃんと冷房も付いています。導入当初はJR東日本でも多くの非冷房車が存在していたため、旅客サービスレベルの大幅な向上が図られています。照明はカバーのない蛍光灯、当時は節電のためか一部が抜き去られていました。気動車なので節電は関係あるのかどうか分かりませんが・・。まぁ燃費向上には役立っていたのでしょうね。現在は全てのソケットが埋まっています。


窓です。(当時の)新製車両らしく、一段窓となっています。日除けはちょっぴり豪華仕様、横引き式のカーテンです。

座席です。まずはボックスシートから。国鉄時代からの脱却を図り、新設計のタイプになっています。

 


見た感じでは、背ズリが厚めのタイプとなっており、持ち手も「日」の字型となっており、つかめる人数や身長の幅が広がっています。この座席、以降他のJRや3セクにも広がっており、現在私が確認しているだけでもJR北海道キハ150形JR東海キハ11形JR四国1000形智頭急行 HOT3500形 など、同じタイプの座席はかなり多くの系列で見ることが出来ます。


反対側は2人一組のボックスシートです。お一人様でも二人組みにもうれしい仕様です。座り心地ですが、結構クッションが詰められておりフワッとした感じです。国鉄時代の薄い背ズリの否定を試みた結果なのかもしれませんが、長時間での着座ではヒップポイントが安定しないため厳しいかもしれません。座り直しがいりそうです。ですが、後に導入されたE120形は首都圏で絶賛酷評中(※個人評価)のあのおカタいボックスシート。この会社、何にしても極端なんですよねぇ・・。


続いてロングシートです。4+4の8人掛けです。バケット形状になってはいますが、縫い付け程度のやんわりしたものです。座り心地はボックスシート同様柔らかめ、ロングシートに座る程度の距離であれば問題ないでしょう。気動車ではバス用のヒーターを流用したりするのですが、この系列ではしっかり座席下が埋まっているものになっています。


トイレ向かいには車椅子スペースが設置されています。手前のドア部分にステップがある時点ですでに厳しい環境ですね・・。


トイレです。キハ40系列あたりからずっと運転台側に入り口が設置されています。中は時代を反映してか和式となっています。


只見線で活躍している車両です。モケットが変わっているため印象が全く違います。


座席です。こちらは4人組、座り心地自体は変わりません。

 

向かい側の2人組です。このシリーズって、総じて通路側の肘掛がちゃちいのが評価できません。幅だけで見たら、キハ40よりも狭いわけで・・。


磐越東線の座席です。モケットは柄入りとなっており、素材も少し変わっています。

 

こちらは大船渡線や北上線等で活躍する一ノ関運輸区のキハ100系です。順序的には逆ですが、実はキハ100系列ではこのグループが初期の登場となっております。ちなみにキハ110系はこのキハ100系を少し大型化した車両で、加えて片運転台のキハ111形+キハ112形の2両編成もあるといった具合ですね。

 

我田引鉄発祥の地、曲がりくねった鉄路に開き直った愛称、「ドラゴンレール」。

 

車内です。ただでさえ全長が短いのに都合でショートな構図ですがお許しください。座席は車体全長の短さをカバーすべく2人掛け2列配置です。

 

座席、まずはボックスシートから。キハ100系列のこの座席は背ズリの直角さや裏側への衝撃が筒抜けなのを除けば(いや、どちらも座り心地的には致命的ですが…)おおむね悪くない印象なのですがここ車両は少し「?」で、座面先端が硬くなっています。恐らく座席フレームの上にある座面のクッションが薄いのでカバー出来ていないためと思われます。同じ感覚はJR四国の1000形やJR東海のキハ110形でも感じたため、この時期のクセなんでしょうね。

 

ロングシートです。モケットの色合いのせいか、バケット形状が強めに見えます。

 

キハ100系に存在する煙突がぶったぎる区画。2+3の5人掛けです。

 

優先座席です。JR東日本ではお馴染み、灰色の座面に赤と黒のストライプとなっています。E217系電車からこのモケットが標準仕様として使われていますが、このモケットに意味を見出だすのが正直困難です。そんなこと言い出したらキリがありませんが…。

 

続いては釜石線をメインに使用される盛岡車両センターのキハ100系。現在快速「はまゆり」として使われる指定席車は、今回の訪問では目標が違っていたため未乗車となっております。この快速「はまゆり」、かつては同区間を急行「陸中」として走っており、2002年までという結構遅くまで運転された急行列車でした。ちなみに、国鉄時代は仙台-秋田間を東北本線・釜石線・山田線・また東北本線にのり直して花輪線・奥羽本線という「誰が通しで乗るんだ」と言わんばかりの遠回りで結び、その間に様々な急行列車を分割併合しており、果てには同じ駅で分割併合を一度にやらかすという伝説の迷列車として有名でした。

 

釜石線は銀河ドリームラインの愛称を持っています。宮沢賢治の小説、「銀河鉄道の夜」のモチーフともなった岩手軽便鉄道を由来とした路線で、近年SLも運転を開始しています。それはまた別項と致しましょう。

 

車内です。座席モケットはパープルとなっています。

 

ボックスシートです。こちらも座面は薄めですが、一ノ関運輸区所属車と比べると座面先端のフレームぶち当たりの惨状は修正されています。

 

そして煙突がぶったぎるロングシート。ドア横にはゴミ箱が置かれています。

 

続いては仙台支社、小牛田運輸区のキハ110系100番台です。標準塗装車は石巻線や気仙沼線で使用されています。

 

その車内です。この系列、モケットのパターンは果たしてなんぼほどあるんでしょう…。

 

ドアです。この頃のドアはなんとプラグドアが採用されています。さすがバブル期、カネかかっています。

 

袖仕切りに設置された握り棒です。ステップに対応する安全対策が第一ですが、斜めに配することでデザインもよいですよね。

 

まずはボックスシート。ここのモケットは青緑色…と言えばいいでしょうか、適切な表現をしかねます。窓側には国鉄型車両から引きずるように配管が出てますが、これでも頑張って小さくした方ですよね。

 

続いて1人掛け。片面タイプの座席は持ち手も半分のみです。ちなみにこちらでは配管が見事に消えています。というか、足元の占有面積の観点で言えば配管はこちらに通した方がよかったのでは?

 

ロングシートです。なぜかここのロングシートは座面がバケット形状ではありません。

 

さて、お次は同じ小牛田運輸区に在籍する200番台です。

 

陸羽東線・陸羽西線用で、専用塗装をまとっています。こちらはキハ111・キハ112の2両編成です。

 

陸羽両線の愛称に入る「奥の細道」ロゴが入ります。それにしても、なぜ"恐ろしいフォント"をつかっているのでしょう…。

 

側面にはアルファベットロゴが入ります。

 

そしてこちらが両運転台車両で、窓下のラインがイエローになっています。一応陸羽両線用ですが、この車両を見かけたここは女川駅…。

 

車内です。このグループではとあるものが無くなっています。この車両は両運転台車両、中には陸羽西線向けで回転クロスシートを採用した車両が3両いますが、日頃の罵詈雑言などの行いが悪いのか(爆)今回はすれ違うばっかりでして…。

 

そしてこちらが片運転台車両。

 

ボックスシートです。細かいチェック柄で青系のグレーと言ったところでしょうか。で、このグループから消えたあるものとは日除けで、窓の熱線吸収ガラス化により姿を消しました。ええ、正直論外です。何なら熱線吸収ガラスというのは贈り物で苦し紛れに良いように言えば「100本のバラの花」、それプラス日除けを付けたらバッチリと言った具合で、「熱線吸収ガラスにしたから日除けいらんでしょ?」とは御門違いにも程があります。

 

そして1列ボックスシート。混んでいなければプライベートは保たれるので好みの方も多いのではないでしょうか。

 

ロングシートです。地味な違いとしては、ゴミ箱が飲料系とその他で分別されたことでしょうか。

 

優先座席とセットになった区画です。座り心地は柔らかくて良好なのに、次のE世代になると座席があんなことになっちゃうんですから落差も甚だしいと言うか・・。

 

フリースペースです。握り棒のみの付帯設備、小さいマークが所在無さ気です。隣のロングシートは4人掛け、半分が優先座席に指定されています。

 

トイレです。この時代ともなるとやや大型化され、入り口のドアも二重引き戸で車椅子利用も容易となっています。

 

で、片運転台車両のみにいる薄い赤色のモケットを有する車両、この車両は小牛田方となります。

 

というわけで座席。まぁ座り心地は相変わらずモフッとしたものですね。

 

そして2人組ボックスシート。

 

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特急「秋田リレー号」・・この列車名を知る人も少なくなってきているように思いますが、その名の通り秋田新幹線が出来るまでの間の所謂「つなぎ」、後にも先にも最後のJR東日本で運転された定期気動車特急でございました。そこで使用されていたのがキハ110系300番台、専用塗装も施されていたものの秋田新幹線開業後は普通列車への格下げ改造を実施し、もとより存在する200番台に改番編入されています。画像はその元300番台車でして、信州へスキーに行く折、夜行バスで長野駅前に降り立ち、飯山までの新幹線特急料金をケチるべく(笑) 飯山線ホームへ向かうとこれが待っていた次第。秋田からここまで飛ばされたんですね・・。

2
車内です。特急時代の資料が少なく車内の様子も謎のままですが、当時は特急らしくデッキ付でリクライニングシートが並んでいたそうです。

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天井です。照明はカバーがかかった蛍光灯で、特急時代の面影を残しています。でも、キハ100系列においては初期の試作車や急行「陸中」(現在の快速「はまゆり」の指定席車とまれに自由席車)仕様車でも照明カバーを付けた車両を見られるため、そこまで珍しい感じでも無いですね。地域輸送においてもラッシュは付き物、当時は無かったであろう吊革が増設されています。

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窓です。固定窓に横引き式のカーテンは変わりませんが、特急用として登場した車両のためか生地が厚手な気がします。何気にバラ柄ですし(笑)

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座席です。まずはボックスシートから。リクライニングシートから改座されたもので、キハ100系列でよく見かけるタイプのフレームですね。

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フレーム自体は同じですが、なんとなく座面が他の車両よりも薄めな気がします。また左側の座席の持ち手がロングシート方向に片側だけ設置されているのも地味すぎる違い(笑) ただ、キハ100系列にはこれ以外にも後に出てくる1人掛けのように、ボックシート側の片側のみであったり右側のような一般的なタイプがあったりとバリエーションがあるので、これが特段珍しいかと言われれば微妙なところです。

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続いて向かい側の1人掛けです。

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窓側に配管が残っているのが当時の気動車らしいですが、キハ40等と比べるとその大きさはかなり小さくなっていると思います。そうそう、床面にはリクライニングシートを撤去したと思しき跡が生々しく残っています(苦笑) ちなみにその時に撤去された座席はE217系の一部グリーン車に転用されたとのこと。

 

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ロングシートです。窓枠下辺がリクライニングシート搭載時に向き合わせ利用を考慮したテーブルを兼ねているために広めになっています。

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向かい側です。特急運用当時はデッキが付いていたため、風除けの袖仕切りの外側にデッキの撤去痕が残っています。割と痕跡は残っているものですね(笑)

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優先座席とセットになった5人掛けです。モケットは灰色の座面に赤と黒のゼブラ模様、どこでも見ることが出来ますね。

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最後にフリースペース。最近ちっちゃいベビーカーマークが追加されました(笑) ここも窓枠下辺は等しく広げられているため、車椅子の方でもテーブル(に等しき空間)が用意されていることになります。

 

ここ最近、地域ジョイトレ化や復活塗装などでバリエーションが増えているキハ100系列、座席モケットパターンも含めて探り出すと泥沼にハマるパターンの多さですね…。

 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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