阪急5000系 | 車内観察日記

車内観察日記

鉄道の車内の観察する日記ですよ。目次に記載した「☆お願い☆」をご一読の上、ごゆっくりどうぞ。

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神宝線昇圧の際に1500V専用車として登場した5000系です。神戸本線では最後のツーハンドル車となってしまいました。現在全ての編成がリニューアル工事を受けていて、前照灯が角型のHID灯になり、肩部分にアイボリー塗装がされ、8000系に近いものになりました。リニューアル前には増結用として2000系列を組み込んでいましたが、余剰となっていた5100系を5000系に組み込むことによりリプレースしています。おかげで両系列の間で断面が異なっているため、編成美をビミョ―に崩しています(笑) ほんとにわずかな差なんですけどね…。

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8000系と並びました。ガラスが種車のままですので何かアンバランスな感じもあります。しかしまさかツーハンドル車にもアイボリー塗装がされるとは…。7年間に渡ってリニューアルされたので、編成により細かな差異があります。

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こちらは最初に改造された5010Fと8000系8008Fとの並び。車番が中央のままになっています。この編成は1000系の増備により2両が廃車され、現在は今津北線に活躍の場を移しています。リニューアル車としては初の廃車が発生しました。


近年、全編成の前照灯がシールドビームからLED灯に交換されました。2016年3月のダイヤ改正以降は、夕ラッシュ時に特急としてよく見かけるようになりました。

 

一方で、近年は阪急1000系の増備により6両編成に短縮の上今津北線に順次投入され、3000系を置き換えています。今ではすっかりお馴染みになってきた感もあります。

 

そんな5000系ですが、このトップナンバーの登場から半世紀が経ちました。記念ヘッドマークも誇らしげです。

 

梅田方には登場当初の車両をデザインに取り入れています。もうあの頃からすると大いに変わり果てた姿になっていますが・・。

 

で、このトップナンバーでは京阪神急行電鉄時代の社章もステッカー式で復活しています。なおこの貼り付け時に最後の全般検査を受けています。アイボリーは何とかならんかったのか・・。

 

そして、5001Fには神戸高速線開業50周年のヘッドマークを付けていました。

 

そして梅田方では開業当時の車両がデザインされています。


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車内です。画像は5010Fの車内です。これまで濃くても8000系程度の色調だった阪急にして、急にメリハリのある色使いに仕上がっております。初めて乗車した時には面食らった私です…(笑)


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ドアです。窓が下方に引き伸ばされて小さなお子様の展望にも優しいものになり、日焼け対策として化粧板は焦げ茶色になっています。そしてドア右上にはLED表示機も設置されました。8040形や8200系などのLEDはドア上で大型のものでしたが、5000系では小型化されています。やはり少し見にくいですよね。今やLED表示機は小型化する時代なのでしょうか。というよりLCDの時代ですね(^^;;

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天井です。かつてローリーファンが設置されていたところはラインデリアに交換されました。また色調もブロンズとなり高級感を持たせています。荷棚はバータイプから不透明のプラスチック製に交換されており、5010Fでは先端部分は傾斜した板になっています。

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こちらは5006Fの天井です。ラインデリアが無くなりすっきりした天井になりました。5008F以降の荷棚は先端が握り棒になっています。


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窓付近はこのように今まで通りの吹き出し口ですが・・。

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ドア付近はこのように従来の吹き出し口に小さなラインデリアを仕込んでいます。羽が外側に広がっている様子が分ると思います。かつて存在した阪急初の冷房車、5200系の吹き出し口もラインデリアこそ仕込まれていませんでしたが、このような形状になっていたようですね。
 

元々ドア付近は旅客流動の関係から吊革が下がっていませんでしたが、近年吊革を増設した編成が登場しています。やはり、あった方が安全面では有利ですよね。


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車端部です。こちらも5010Fのものです。妻面がやはり日焼け対策として濃い化粧板となっていますが、貫通扉のみが側面の化粧板と同じものになっていました。少し浮いていますね(^^;; 現在、この扉の化粧板は交換されましたので見ることは出来ません。

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車椅子スペースと優先座席を有する車端部です。画像は現時点での優先座席です。いずれモケットが交換されることでしょう。

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そして最前面。前面の貫通扉の窓が下方に引き伸ばされたり、乗務員室との仕切り扉が幅広なものになっているので、中央からの前面展望はなかなかのものです。

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こちらは5008F以降のものです。扉部分も妻面に合わせて濃い化粧板に変更されました。

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窓です。8000系同様、中央の窓が固定式で、両端が自動開閉装置付きの窓になり、窓の昇降スイッチが増設されました。アルミ鎧戸を使用していた日除けは引き降ろし式のフリーストップカーテンとなりました。上部が薄く作られていて、立っている人からも外の景色がある程度見えるようにとの配慮が見えます。ですが薄くすると直射日光はそのまま入って来易くなるわけで…。


優先座席部分の日除けです。こちらはかつての鎧戸日除けの戸袋部分を活用した引き上げ式のフリーストップカーテンです。指定位置変更以降、ロールカーテンについては全系列がこのタイプに置き換えられています。これで日除けを降ろした状態でも優先座席であることが認識できるようになっています。


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座席です。リニューアルと同時に8000系と同じものとなりましたが、7人掛けのままとなっていること、座席下ヒーターの角が丸みを帯びていないものであったりとリニューアル前の面影を少しだけ残しています。また5000Fと5002Fの袖仕切りは上部のパイプが外側へ曲がったものになっていて、肘掛けとしての機能の向上と、立ち席との分離を図っています。

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車端部の4人掛けです。頑張れば5人座れるかも…。

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編成中2箇所存在する車椅子スペース。横には3人掛けの座席があります。スペースのみの提供で、それ以外の設備は手すりのみになっています。

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最前面の3人掛けです。リニューアルされても背ズリが相変わらず切り立ち気味にセットされており少し気になりますが、座面の跳ねるような柔らかさは健在です。

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さて、リニューアル前の5000系では全編成の中間に運転台が存在していました。リニューアルする際に全車8両固定編成化のため運転台が撤去され、中間車改造されました。しかし、5010Fと5008Fでは先頭車時代の三面体の前面形状を残したままになっています。

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こちらが元運転台部分です。明らかに異様な雰囲気が漂っています(^^;; 改造の際に壁は残されましたが、乗務員室との仕切り扉や貫通扉などは撤去されたために走行音は筒抜けとなっています・・。リニューアルがもう少し早ければ、確実に座席は設置されていませんね(笑)

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天井です。線路方向と枕木方向3箇所に蛍光灯が増設されました。荷棚は連続化されています。

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窓です。・・あ、5010Fの荷棚は連続化されていませんね(^^;; かつての出入り口のドアのサイズとなっていて、開くようになっています。

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座席です。こちらは5010Fのものです。なんと三面体に合わせて座面が台形になっています(^^;; 壁になっている部分にはモケットが貼られており、他車では存在しないだけになぜ貼られているのかが気になります。

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こちらは5008Fの座席。やはり形状の違う部品を扱うのはよろしくないと考えたのか、肘掛を設置して座面は通常の2人掛けのものに戻りました。

 

さて、優先座席は現在ワインレッド色のモケットとなっています。乗務員室時代の面影が残るこの車両も丁寧にモケットが貼り替えられました。

 

いやはや、本当に応接室のようです・・。


製造から50年、早い車両ではリニューアルから既に15年を経過しました。支線に転じた編成のみが残る状況ですが、末長い活躍を祈ります。