【またもや無線ネタで御免!】ディスコーンアンテナですが、私もかれこれ27年近く使ってますよ。 | 北アルプスのほとりからですが、何か?

北アルプスのほとりからですが、何か?

仕事の都合で、群馬から長野は信濃大町に居を移すことになりました。

ふと無線系のとあるYoutubeチャンネルで、こんな動画を目にしました。

 

 
ディスコーンアンテナを特集した動画になっていますが、受信用としての性能を試したかったようですね。ちょっと内容に不満とのことなので、改めて続編を撮影されるようですが。
 
一通りご覧いただけばお分かりかと思いますが、アンテナの性能としてはあまり高いものでないんですね。広帯域で使える、つまりはマッチングが広い範囲でそれほど悪くならない、ということなんです。もちろん若干の高低はありますよ。でも、普通のアンテナは大抵特定の周波数帯以外はマッチングが合わないんですね。ですから、複数の周波数帯で使用する際、どうしてもアンテナが複数本必要になる。設置スペースの観点からすると不利になる訳です。
 
そうそう、すっかり言い忘れてましたが、ディスコーンアンテナとは動画中の説明の通りディスクとコーンが合わさっているので言葉も併せてしまえ、というネーミングなんですが、動画中ではコーンの説明がちょっと足りませんでしたね。確かに工事現場などにはコーンが置いてありますが、これ元々「円錐(えんすい)」という形を表す言葉ですから、そもそも形に意味があるんだったら説明しないとダメですよね。まあ指摘するだけうp主さんがご機嫌斜めになるだけなんでやめておきましたけどね。
 
実は私、このアンテナ30年ほど前から使用しておりました。
 
 
 
第一電波工業のD130という、一連のディスコーンアンテナシリーズの中では一番古いモデルです。動画に登場しているのはD1300AMという、AM放送帯の受信にもマッチングが取れるようにしてあるモデルですが、私のやつはそれがありません。その代わり、申し訳程度の同軸ケーブルが付いてきます。まあそれでもありがたいのでしばらくはつかってました。どこで、ですか?かつて勤務していた広島の会社の社員寮のベランダに設置してました。
 
動画中では、余りベランダの設置は楽ではないという感じのことが言われてましたが、私にとってベランダ接地となると唯一の選択肢でした。開局からずっと50Mhzに出ておりましたが、とにかく波長が長いためアンテナも大きくなりがちで、そこそこコンパクトにまとまっていてかつ非接地系のアンテナが欲しかったんです。27年前では50Mhz帯の非接地系アンテナ自体のラインナップが少なく、かつGPとなると2m以上の長尺は不可避でした。私の部屋は5階にあって、そこそこ地上高が取れましたから電波を飛ばす環境としては悪くありませんでした。ただし、寮ですから両隣の部屋は勿論、上下階の部屋にも気を配る必要がありました。構造材とベランダが溶接されていないため、良好な接地を得るのはほぼ不可能。全長が何とか1.7mということでぎりぎり大きさをクリアしたディスコーン一択だったんです。
 
FT-690+FL-6010の10W運用で、これは今でも使っているんですが、そこそこ楽しめました。こと電波の打ち上げ角が広かったせいか、スポラディックE層を使った電離層反射通信(Eスポですね)では、それこそいろいろなところから呼んでいただきました。もちろん、広島市内ですのでFMのラグチューも楽しめました。私にとっては非の打ちどころのないものでしたので、居を地元の群馬館林に移して後も、再度設置することにした訳です。途中数年間は分解して収納されていましたけどね。
 
今は、FMラジオの受信用アンテナとしてメインで使ってます。たまに430MhzのD-STARレピーターアクセス用に使ったりもしますが、アクセスできるのは堂平山430や東京御岳山430などの広域レピーターのみですけどね。ただ問題なくアクセスはできます。第一電波の製品は結構製品寿命が長いので、まだまだ実稼働を続けてくれるようです。