家の前に丸川珠代がいたのだ。
ピザの出前にしちゃあ小奇麗だし、デリヘルで呼んだ覚えもないのだ。
丸川珠代はなぜか丸川たまよで、タスキにもたまよで書いてあって珠代ではないのだ。
丸川でたまよだとどこまで丸いのか分からんが、珠代で覚えているおれにはたまよだと、どこの呑み屋のねーちゃんだか一瞬まようのだ、たまよ。
「誕生日おめっと。一日遅れでごめんね、せっちん」とか耳元でささやいて、やらしてくれたらマニフェストだかハンマーヘッドだかを無理やりにでも理解してやるのだが、とにかく大勢の取り巻きで、お帰りなさい! お疲れ様です! って頭下げるだけなので、おれの理解はビクターの犬なのだ。
有楽町には有田芳生がいたのだ。
テレビのザ・ワイドはよく観ているので潜在的ファンなのだが、こんな無防備に天下の往来に出て来てオウムの残人に刺されやしないかと人事ながら心配していたのだが、まあ、やつらはアレフを狙っているだろーからいいのか。
とにかく一人で自己宣伝で一杯一杯なので、思わず冷凍ミカンの一つでもやろうかとも思ったのだが、なんの政治活動かわからんので、「誕生日おめっと。一日遅れでごめんね、せっちん」とか耳元でささやかれて、やらしてくれても困るだけなので、マニフェストだかトルク・レンチだかは理解しかねて、おれは帰ってしまったのだ。
珠代も芳生もジャーナリズムの人々で、政治や事件や人間を突き詰めて、そこから出たシミにえんぴつで輪郭を書いて世間に分かりやすく提示することを生業とする、そりゃー大変な職業だと思うのだが、珠代は単なるアナウンサーだっけ。ニューヨークでは遊んでいたのか。
そりゃー選挙は大変さ。
そんな仕事を投げ打って、なにをそそのかされて持ち上げられたのか知らんが。
地道的芸能人気認知度をはかるバロメーターになってないか、選挙。
もう日本のこんな選挙、政治にはなんの期待もしてねーので、せいぜい選挙芸者で楽しむのだよ。
ところでバロメーターのバロってなんなのだ。