不安と期待の出発
今年のゴールデンウィーク後半、私は那須の深い山中に佇む隠れ湯、三斗小屋温泉を目指しました。7年前に「大黒屋」を訪れて以来の再訪ですが、今回の目的地はもう一軒の宿「煙草屋」さんです。
出発前はあいにくの大雨・暴風予報。「無事に辿り着けるかしら」と不安を抱えての出発でしたが、幸いなことに5月4日の登山中に雨に降られることはありませんでした。
それぞれのルートで目指す宿
今回は8人のグループでの山行でしたが、無理をせずそれぞれのペースで。他のメンバー6人が茶臼岳を経由するハードな行程に挑む中、私と夫の2人は沼原(ぬまっぱら)駐車場から直接宿を目指すルートを選びました。
直行ルートとはいえ、2度の急登を含む道のりはなかなかのもの。しばらく行くと大きな鐘があり、「カーン、カーン」と山に音を響かせながら、3時間ほどかけて一歩ずつ進みました。
4月中旬の駐車場閉鎖明けということもあってか、道中で出会ったのは2、3組のご家族やカップルのみ。静かな山の空気を夫婦で楽しみながらの歩みとなりました。
高台の野天風呂と、山小屋の活気
午後1時半頃に宿に到着。チェックインを済ませて真っ先に向かったのは、名物の野天風呂です。
渡り廊下を渡り、さらに石の階段を登った高台にその湯はありました。
石のふちに手を置いて外を覗き込むと、まるで空に浮いているような心地よさ!
少し曇っていて遠くの景色がクリアに見えなかったのは残念でしたが、開放感は格別でした。
脱衣所に置かれた、昔懐かしい体重計もいい味を出しています。
野天風呂から戻ってまったりするにはちょうどいい休憩スペース。でも長くいると体が冷えてしまう。
夕食は5時15分、太鼓の音を合図に総勢40〜50人の宿泊客が大広間に集まります。
驚いたのは、一人ひとりの膳にお肉が用意され、自分の場所で焼いていただけること。
山の上でこれほどのご馳走がいただけるとは感激です。ご飯のおかわりも自由で、あちこちから活気ある声が聞こえてきました。
お風呂のスケジュール
野天風呂、あかゆ、共同浴場と3種類あります
あかゆ
まだれかごが3つ置かれていたので3人定員?
小さいけど落ち着く感じ
あまりわからなかったけど、鉄分で赤い湯だったのかな?
宿泊1泊二食付き 大人14000円
貸しシーツ200円
予約は電話予約のみ
チェックイン13:00
チェックアウト8:30
嵐の夜、そして驚きの銀世界
夜9時の消灯後、外では凄まじい風の音が響いていました。200円で借りたシーツを敷き、独特の凹凸があるマットレスの上で毛布にくるまると、あまりの心地よさに普段の2日分は寝たかと思うほどぐっすりと眠りにつきました。
ところが翌朝、目が覚めて窓の外を見て驚きました。なんと辺り一面、真っ白な雪景色!夜中に雪が降ったようで、新緑を期待していた目に飛び込んできたのは、思いがけない冬の再来でした。
煙草屋旅館↓↓
山の表情に抱かれて
帰りの道が心配されましたが、出発時には青空が見え始め、風も夜中ほどではなく一安心。雪道を歩くためのアイゼンを出すこともなく、無事に下山することができました。
写真は同行した松下幸司さんの写真をお借りしています。
障子で仕切られた大部屋での賑やかな夜、そして嵐の後の美しい雪化粧。山の厳しさと優しさを全身で感じた、忘れられないゴールデンウィークの旅となりました。
2019年は三斗小屋温泉の大黒屋に来ています。















