ちょっと三次に行ってみた。 | 狸おやじの山歩記

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広島を拠点に、楽しむ事だけを目的とした「せとうち山楽会」の隊長(狸おやじ)の活動日記です。

今朝7℃晴れ。今日の日中は意外に暖かだったらしく。夕方もそんなに寒くは感じなかった。さて、先週末にちょっと三次に行ってみた。午前中はサンフレッチェのホームタウン。吉田サッカー公園で、松江シティFCとの練習試合を二本見て。午後からは三次に行った。目的は奥田元宗・さよめ美術館で開催中の『山下清』展を観る為だった。昼飯に行きつけの和食店で鰻を食べて。三次ワイナリーの前の駐車場に車を止めて美術館に入った。特別展の折にはいつも沢山の人が訪れてて。その日も大勢の方々で賑わってた。山下清展は一階から三階までを使った大規模な展示で。見所も多く、ゆっくりと楽しんで観ることが出来た。タイチョーが最も見たかった『長岡の花火』も本当にゆっくり観た。それにしても山下清氏の感性の凄さには驚かされた。本当に思ったままの本音の文に、その通りだと頷くことばかりで楽しかった。なにより氏の一番の印象である『放浪』には痛感した。全て歩いて放浪した氏の好奇心と、何でも見てやろう。何でも見たことを絵にしてやろうと言う姿勢に感動した。偉大なるシンプルを貫いたその画歴にも感動した。お金も持たず、湯呑み一個に帳面と鉛筆。僅かの下着に手拭いなどを、ザックに入れて相当な場所を放浪した。あれだけシンプルだったのに、あれだけの素晴らしい絵の数々を残している。人間と言うものの本質を考えさせられた時間だった。世の中に知られ、捜索をされて。鹿児島で発見されていきなり放浪をストップさせられた。その後氏は海外に出てヨーロッパの各地を訪れている。タイチョーの好きな国、スイスも訪れてて。なんとラウターブルネンの街も滝も絵にしていた。タイチョーがスイスの風景の中でも最も好きな風景です。やはり山下清は違うなとしみじみ思った。好きだった放浪をいきなり止めさせられて、有名になりはしたが。感性だけは最後の最後までおんなじだったのを知り。心から嬉しくなった。「今年はどこの花火を見に行こうかな」とつぶやいて永遠の放浪に旅立った。若過ぎる旅立ちだったと悔やまれる。そのことだけが悲しかった。それ以外は全てが素晴らしいものだった山下清展。清々しい気持ちで美術館を後にしたタイチョーでした。