皆さん、こんにちは。大津です。


連日の嬉しいニュースです。


京都大学の山中伸弥教授が
ノーベル医学賞を受賞されました!

本当に素晴らしいことです。

おめでとうございます。

そして同研究において尽力されている
すべての皆さんに深謝です。


ノーベル賞はすぐには与えられません。
何十年も前の研究で、その研究者の
若き頃の研究で、老境になって与えられる
こともしばしばあります。何年か前には
受賞すぐ前に亡くなっていたという事例
もありました。心待ちにしていたのに
どんなにか残念であったでしょう。

それなのに山中教授はおそらくいつもと
比べると相当迅速な、それにふさわしい
受賞であったのではないかと思います。


最近世の中はiPhoneやiPadなど、
アップル社由来の「iP」が頭文字の
製品が世を席巻していますが、
同じく「iP」を頭文字に持つこの
iPS細胞こそ、人の四苦のうちの
「老・病・死」を変えうる可能性を持つ
ものです。

この技術を進歩させれば、人の体は
替えがきくようになるでしょう。

悪くなった臓器は、新しく再生させて
それに取り替えれば良いのです。
今は手術できない高度の進行がんも
全て悪いところを取り去って、全て
新しいものに取り替える、という治療で
なおせるようになるかもしれません。

あとは脳のメモリーを移すことさえ
できるようになれば、おそらく人は
不老不死に近くなるのではないでしょうか。

そのような、病になっても心配なく、
老いず(取り替えて)、場合によっては
死ななくなるという究極の医療につながる
可能性があるのがこの研究です。


もちろん、それで問題が全て解決するかという
と私たちはまだまだ乗り越えなくてはならない
ところがたくさんありますでしょう。

かつて著書でも記した通り、おそらく人は
不死になってもその苦しみから逃れることは
できないはずです。手塚治虫先生がかつて
作品『火の鳥』上でシミュレートした如く。

そして釈迦が洞察したように、人には「生きる」
苦しみもまたあります。
世界中の多くの地域で、人は貧困や飢餓
に苦しんでいます。そのような地域に生きる
人たちばかりではなく、私たちにとっても
死は最大の苦痛のように見えて、実は安息なのかも
知れず、「怨憎会苦」を無限に味わわねば
ならないのも相当な苦痛なのかも知れません。

ただiPS細胞の研究は、これまでと
「苦」の内容をすら変えるかも知れません。

いずれにせよ凄まじい研究です。
それを日本の研究者が成し遂げ、そしてまた
発展させつつあり、それが世界の評価を
正当に受けていることを心から嬉しく思います。


スポーツも、科学者も、すごいです。
次は私たちの番です。
一隅を照らして参りましょう。

それではまた。
失礼します。