3月24日(日)に行われたWEリーグ第12節@フクダ電子アリーナ。

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ブログ記事化を予定していた東京NB-S広島R戦のコーナーキックが合計2本と少なくて、データー採取の効率を考えてこちらにしました。
3月27日(水)に浦和-新潟L戦が既に行われていて、浦和にとっては最新の試合ではありません。ご容赦ください。


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この対戦は第4節:11月26日に行われていて、浦和2-0千葉Lだった。


千葉Lは3勝4分け5敗で10位、8得点:11位(12失点:5位)。
STATS的には、シュート数100本:6位(被95本:4位)、コーナーキック数54本:3位(被45本:6位)ともっと上位にいても良い数字が並んでいるが、「得点が取れていない=決定力不足」の状況にある。冬期明けも勝ちがなく苦しんでいる。

システムは4-2-3-1。
CB:3石田選手以外は、見慣れた布陣で、左SB:2藤代選手も、いつもの選択肢の範囲。
正CB4林選手はベンチに座っては居るが、第8節に負傷退場して以来出場は無い。



浦和は8勝3分け1敗で2位、26得点:1位(9失点:3位)。
STATSを見ると、シュート数160本:2位(被68本:1位)、コーナーキック数75本:1位(被37本:2位)と良い数字が並んでいる。
冬期明けも4連勝。内容も良くなっていて、強い勝ち方をしている。

システムはいつもの4-2-3-1。
TOPに7高橋は選手を起用。他はいつものメンバー、いつもの並び。
ベンチには14角田選手がU-20:ウズベキスタンからか帰って来ていて、15島田選手9菅澤選手らも座っている。




 

前半、浦和が早々に先制、その後も押し込み続け、PKで追加点を取ってHT。
後半早く千葉Lが1点返して、内容的にも改善したが、それでも浦和がやや優勢に進めて、そのまま寄り切っている。

ボール支配率: 千葉L 43%-57% 浦和 (Footystats.org)

シュート状況は下図の通り。



 

千葉Lはもったいない負けですね。
後半幾分持ち直して、互角とは言えないまでも、十分勝負になる内容でしたから。
特に14大熊環選手は、前戦に出て行ったときの動きが良くなったと思います。

悔やむべきは、2失点目・PKになったプレー。関わった3選手のコミュニケーションの問題で、しっかりした指示を出し合っていれば、なんのことはなかった。
4林選手が出場しないと、こういう形で影響が出るのでしょうね。
 

攻撃では9大澤選手のオーバーヘッド(39分)は、滅多に入らないモノですが、

他にもセットプレーでチャンスが有って、勝つのは難しかったけれど、引き分けには出来た試合だったと思います。



浦和は貫禄勝ち。
FW起用した7高橋は選手がいきなりミドルを突き刺して、11清家選手が得たPKを自分で沈め、後は逃げ切り。
8猶本選手10安藤選手が離脱して、9菅澤選手がフルでは使えなくても、しっかり勝ちきるのは素晴らしい。
特に11清家選手17遠藤選手の右サイドは素晴らしいスピードで、現時点で無敵ですね。

でも、冬期明けの試合の中では、最も苦労したように思う。
9菅澤選手もまだ十分とは言えない動きだったし、11清家選手以外のアタッカー陣に自分で行く意識が低いのかな?と見ていて感じる。
過密日程で疲労が蓄積しているのかも知れないが、優勝に向けて攻撃力を取り戻してもらいたい。



では、いつものようにコーナーキックを見ていく。



(1)両チームのディフェンスシステムと攻撃体制。

千葉Lは、マンツーマンディフェンス中心で2人のゾーン固定配置。

浦和は、マンツーマンディフェンス中心で2人のゾーン固定配。



 

下表に、スタメンを身長順に並べる。



 

平均では千葉Lの方が3.9cm高いが、ゴール前で競る選手たちに限れば、互角の範囲のマッチアップ。


(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。



 

2nd回収A:守備ラインが上がり切る前に2次攻撃(シュート・クロスなど)
2nd回収B:守備ラインが上がりきってから2次攻撃(同上)
2ndロスト:守備側がボールを拾って確保
2nd逆襲:守備側がボールを拾って逆襲
トータルシュート数:{プレーの中断、守備側の確保、攻撃側バックス陣帰陣}までに打ったシュート数。



(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー

A.千葉Lのコーナーキック

千葉Lvs浦和なら、5田中選手3石川選手のどっちが高いのか?8岸川選手7高橋は選手ならどっちが強いのか?と言うところを見てみたい。
そんな私の興味をそそる争いを避けるのが、当事者にとっての実戦というモノですね。

ちなみに、千葉Lのコーナーキックでは、8岸川選手vs3石川選手のマッチアップが有りましたが、競りにはならず、地上戦だけだったが、3石川選手の3勝1敗。
でも8岸川選手は真剣にマークを外そうとはせず、大外に回って自分が勝負するより、3石川選手をゴール前から遠ざけているように見えました。

a)体制

キッカーは10鴨川選手9大澤選手20北村選手(右利き)。

受け手の体制は、以下のようにして始まっている。

・ニアへ: 14大熊環選手24城和選手
・正面からファーへ: 5田中選手6蓮輪選手3石田選手8岸川選手
・GK脇: 9大澤選手
・ショートコーナー: -
・コボレ狙い: 17山口選手
・セーフティー: 2藤代選手

b)結果概要

ポインタはDAZN の時間。

1本目 (36:35 ポインタ45:27) 右CK 10鴨川選手5田中選手ヘディング(触ったダケ)13長嶋選手6蓮輪選手ループパス→9大澤選手オーバーヘッドシュート→バー→24城和選手シュート→16水谷選手ヘディングカット→11清家選手クリア
2藤代選手回収→8岸川選手5伊藤選手ヘディング→14大熊環選手6蓮輪選手14大熊環選手17山口選手ドリブル・クロス・17遠藤選手ブロック。再CK。
2本目 (37:47 ポインタ46:39) 左CK 9大澤選手3石田選手ヘディングシュート。右へ外れてGキック。
3本目 (93:23+ ポインタ1:58:59) 左CK 20北村選手18柴田選手ヘディング→11清家選手ヘディング。再CK。
4本目 (94:41+ ポインタ2:0:17) 右CK 20北村選手14大熊環選手ヘディングフリック→16今田選手ヘディングシュート→GK池田選手キャッチ。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

1本目 (36:35 ポインタ45:27)の9大澤選手のオーバーヘッド・シュートは惜しかったですが、難易度超高で、仕方ないとしても、
2本目 (37:47 ポインタ46:39)と4本目 (94:41+ ポインタ2:0:17)は決めておきたかったですね。

下図は4本目、14大熊環選手がニアサイドから流して、16今田選手がヘディングシュートしたプレー。



① 配置的には、今期千葉Lがよく見せる6人走り込み体制。ファーサイドに5人配置し、最もニア側から、8岸川選手がファーサイドへと回っている。
その動きが、クロスのピックプレ-になって、マークの3石川選手が、[3石田選手15島田選手]に引っ掛かる。8岸川選手はフリー。
② 更にその3人が壁になって13長嶋選手が、ニアへ向かった5田中選手に全く付いて行けていない。
③ その混乱で15島田選手3石田選手にニア側のポジションを取られている。


①以外は意図していない・偶発的なモノだが、5人を固めて配置した効果で、浦和の守備は大混乱になっている。

ボールは14大熊環選手がニアからヘディングで流し、16今田選手がヘディングシュートしたが、力なくGK池田選手にキャッチされている。
しっかり打てていれば、劇的な同点弾だったのですが、17遠藤選手に遅ればせながら体を寄せられて、ミート出来なかったですね。

実戦は大チャンスだったし、キックが5田中選手のところへ飛んでいても可能性は大きかった。
浦和にとっては救われたプレーでした。



B.浦和のコーナーキック

a)体制

キッカーは19塩越選手(右利き)。

受け手の体制は、以下のようにして始まっている。

・ニアへ: 7高橋は選手11清家選手
・正面からファーへ: 13長嶋選手3石川選手
・GK脇: 5伊藤選手
・ショートコーナー: -
・コボレ狙い: 6栗島選手18柴田選手
・セーフティー: 17遠藤選手

b)結果概要

ポインタはDAZN の時間。

1本目 (2:19 ポインタ11:11) 右CK 19塩越選手3石川選手ヘディングシュート。浮いてGキック。
2本目 (39:36 ポインタ48:28) 右CK 19塩越選手7高橋は選手コボレ→8岸川選手17山口選手クリア
6栗島選手回収→19塩越選手クロス→GK清水選手キャッチ。
3本目 (44:40 ポインタ53:32) 右CK 19塩越選手3石川選手ヘディング折り返し→13長嶋選手ヘディング触ったダケ→14大熊環選手3石川選手ヘディング→7高橋は選手GK清水選手キャッチ。
4本目 (60:24 ポインタ1:26:0) 右CK 19塩越選手11清家選手トラップやり直し
19塩越選手クロス・越えて
13長嶋選手回収・クロス→5田中選手9大澤選手14大熊環選手クリア。スローイン。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

4本蹴ったが、普通のプレー。企画や工夫と呼べるモノは特にない。

 

浦和は、このところ正面~ファーサイドでの競りを狙うことが多いが、

3石川選手7高橋は選手が強烈なので、キッカー19塩越選手はそんなに強いボールを蹴っていない。落下点が予想しやすい方が、確実に勝てるだろうから、それで良いと思う。

でも千葉L相手だと、単純に競り勝てると思えないから、落下点が相手に予想しにくいボール、即ち強めに蹴って、伸ばすなり、曲げたりする方が可能性が有ると思うのだが・・・。

以上です。



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ブログ内関連記事

目次 1.概要(アメブロ版)

 

2-3 局面的な技術:パターン① ラッシュ&ピックB 2015/11/29

2-4 局面的な技術:パターン② クロス 2015/12/06



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関連記事など、外部リンク

DAZN(有料)
千葉L vs 浦和 : 第12節 WEリーグ | 3/24 日曜日
https://www.dazn.com/ja-JP/fixture/ContentId:52f7via8ykxuvs9m1abni3k0k/52f7via8ykxuvs9m1abni3k0k

WEリーグ_Youtube
【公式】ハイライト:ジェフ千葉レディース vs 三菱重工浦和レッズレディース【2023-24 WEリーグ 第12節 2024.3.24】
https://www.youtube.com/watch?v=12-ZZcwQyIs
 

Footystats.org
2024年3月24日 - 14時00分 (Asia/Tokyo)ジェフユナイテッド市原・千葉レディース対浦和レッドダイヤモンズ・レディース
https://footystats.org/jp/japan/urawa-red-diamonds-ladies-vs-jef-united-ichihara-chiba-ladies-h2h-stats#7342203

千葉L_HP
2023-24  WEリーグ 第12節 3.24 SUN 14:00 KICKOFF HOME フクダ電子アリーナ ジェフユナイテッド市原・千葉レディース 三菱重工浦和レッズレディース
https://jefunited.co.jp/matches/stats/769

浦和_HP
2023-24 WEリーグ 第12節 vs ジェフユナイテッド市原・千葉レディース 試合後監督コメント
https://www.urawa-reds.co.jp/redsladies/ladies_news/2023-24-we%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b0-%e7%ac%ac12%e7%af%80-vs-%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%83%95%e3%83%a6%e3%83%8a%e3%82%a4%e3%83%86%e3%83%83%e3%83%89%e5%b8%82%e5%8e%9f%e3%83%bb%e5%8d%83%e8%91%89%e3%83%ac/

2023-24 WEリーグ 第12節 vs ジェフユナイテッド市原・千葉レディース 試合後選手コメント
https://www.urawa-reds.co.jp/redsladies/ladies_news/2023-24-we%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b0-%e7%ac%ac12%e7%af%80-vs-%e3%82%b8%e3%82%a7%e3%83%95%e3%83%a6%e3%83%8a%e3%82%a4%e3%83%86%e3%83%83%e3%83%89%e5%b8%82%e5%8e%9f%e3%83%bb%e5%8d%83%e8%91%89%e3%83%ac-2/