2017年なでしこリーグ1部に在籍し、2021-2022WEリーグに参入したEL埼玉。
ここまで計28試合、攻撃95本・守備121本のデータを採取しています。
 
以下にEL埼玉の2022-2023のコーナーキックの状況の概容と、2023-2024の予想を記載していきますが、原則下図のような配置を基に述べていきます。
 
 
 

長期離脱

GK1浅野 2023/05~2ヶ月、MF 7山本絵2022/02〜12、MF13又吉2022/12~6ヶ月、DF22小島2022/04〜6ヶ月
引退
MF7山本絵 2023/06、MF13又吉2023/01引退
退団
FW8河野2023/06 ニッパツ、FW10ボールデンWestern Sydney W FC、MF14加藤2023/07千葉L、DF16浅田2023/02、MF 17 松井2022/12バニーズ群馬、MF18三浦2023/06ラブリッジ名古屋、MF19鈴木2023/06、GK21船田2023/6/28 I神戸、DF22小島2022/12ASハリマ、MF23中村2023/06、FW26西川2023/07、DF 30 塚本2022/9

(2023/07/19時点)

 

攻守の配置の1例を示します。

第11節:2023/03/18
 
 
(1)2022-2023シーズンの全般傾向。
 
リーグ戦で1得点で、守備も1失点。
 
内容的には、それなりに評価している。
攻撃では、独自データでシュート率21.4%、平均(23.8%)やや下だが、チームの意思は感じられた。
 
守備では、2021-2022リーグ戦ではゾーンディフェンスをやっていたが、マンツーマンに変更。シュート被弾率17.4%と平均より良いし、身長が高い上に、平面戦を頑張っていて、私の評価では、リーグ1位。
 
 
レベルを(A)~(E)で評価。あくまで私の視点です。
 
① 高さ関係:まずまず(B+)
10人平均で170cmを越える選手は居ないが、上から5番目の24吉田選手が165cm。
リーグでは上位。
 
② 軸になる攻撃:正面~ファーサイドなのかな?(C)
ニアへ44.4%、正面~ファーサイドに55.6%と配球はバラけていて標準的。
ただ、先着率を見ると、ファーサイドの方がよさそうで、20岸選手・18三浦選手らが頑張っている。
 
③攻撃の工夫・戦略:キッカー6瀬野選手で正面~ファーサイドを狙う(C-)

2021-2022シーズンは、多彩だった割に浅い企画が目立った。

2022-2023ではその代表的だったショートコーナーをやらなくなるなど、

シンプルに6瀬野選手のパンチの有るキックでからの競りに期待したのだと思う。

ただキックの精度がもう一つで、高く・強い6瀬野選手がゴール前から居なくなった分マイナスになったと思う。

 

④守備力:まとまっていた(A-)
シュート被弾・被先着率・被フリー先着率全て良い。

 

 
 
(2)データ
 
A.なでしこリーグ・リーグカップ、WEリーグ公式記録より
 
 
 
B.独自収集データより
あくまで、私が観戦・ブログ化した試合が対象ですし、独断と偏見で判断して集めたデータです。
①シュート率・被シュート率の集計表とグラフ2枚。
②左右CKの集積図
 
 
 

 

 
 
イメージ 1
 
 

(3)詳細評価

 

以下話が長いです。興味のある方は読んでいただければ幸いです。

 

A.攻撃詳細

 
2022-2023リーグ戦で1点。

点を取ったのは、G前密集陣家から20岸選手が決めている。

 

私の独自データでは、シュート打ち率21.4%(平均23.8%)とやや悪く、フリー先着率7.1%(平均16.0%)でこちらは悪い。

結果は伴わなかったが、内容的には向上していると思う。

 
a)ニアでの合わせ(D)
 
ニアへ走り込みは、ショートコーナーなどを除いた28本中、2木下選手(先頭で走ったのは8回)がメインターゲットなんだろうけれど、18三浦選手(4)・20岸選手(3)など、集中しているわけではない。
ただ、シュートは2本で結果としては良く無い。
ニアでの合わせは、半分デコイ(囮)として機能して機能すれば・・・程度なのかも知れない。
 
 
b)中央からファーでの競り(C+)
 
岸選手(169cm)や三浦選手(165)とそこそこ高身長。競りにも強くて、中央からファーサイドでの先着率40.0%(平均33.7%)と高く、こちらの方が戦えている。
 

c)ショートコーナー・ローボール(-)

 
2021-2022シーズン4回確認、たいした工夫は見られていない。
2022-2023は確認0本で、止めたようである。
 
 
d)キッカーと戦術選択(C+)
 
2021-2022シーズンは瀬戸口選手がメインキッカーだったが、
2021-2022は6瀬野選手。パンチがあるキックで正面~ファーサイドをシンプルに狙っていたが、精度的には今一つだったように思う。
 6瀬野選手(9/4)、39高橋選手(2/4)、27唐橋選手(0/6)他。(左/右)
それでも、そこそこ競り勝てていて、標準以上の採点を私はデータとして付けている。、
 
 
e)ピックプレー(D)
 
確認したのは1回だけと、昨期より激減した。
そもそも、キッチリとブロックを入れるピックプレ-はやっていなくて、走行線を交差させたり、近づけたりすることで、偶発性に期待したピックプレーだったので、偶発が起きなかっただけかも。
 
 
f)ゴール前密集隊形(B-)
 
6回確認している。
上背の有る選手が多いので、その点で理にかなっている。
また、10月22日vsマイ仙台で、20岸選手が得点を取っている。
 
この時は27唐橋選手がキッカーだったが、
メインキッカーの6瀬野選手のようなちょっと他チームでは見ないパンチの効いた球筋に期待するのなら、この戦法は相性が良いとは思えない。
密集目掛けて蹴るにして、密集から外へ出た選手に合わせるにしても、コントロール重視がスジだと思う。5瀬戸口選手や19鈴木選手がキッカーの方が、向いている。
 


g)相手ゴールキーパーの守備範囲限定(B-)

 
GK脇にセットするのは、主に11祐村選手、他に8河野選手、30大曽根選手など。

11祐村選手はそこそこ、頑張っていると思う。

ただ、セットせずに走り込む人数を増やす場合も度々で、戦略的には重要視していない。

 
h)その他
 
特にはない。
 

B.守備詳細
 
a)基本守備体系
 
2021-2022リーグ戦で3失点と結果は平均だったが、
シュート被弾率15.0%(全データ平均23.8%)、被フリー先着率脅威の2.5%(16.0%)と非常にまとまったゾーンディフェンスを見せていた。
理由は不明だが、マンツーマンディフェンスになっている。
 
① マンツーマンディフェンス中心にゾーン固定配置2のオーソドックスな形。
ゾーン固定配置には5瀬戸口選手と2木下選手が入るのがデフォルト。
 
②ショートコーナーには、相手の力に合わせて対応。
積極的に対応したり、しなかったり。
 
結果は、シュート被弾率17.2%(全データ平均23.8%)、被フリー先着率脅威の3.4%(16.0%)、平面戦は2021-2022のゾーンディフェンスより僅かに悪化したが、それでも十分優秀な記録を、私は付けている。
 
b)各選手の傾向・特徴
 
密着マーク型の選手が多い。
また、マンマークする各選手が身長が高く強い選手多い。ただ、平面戦に難がある選手が多い。
 
c)マンツーマンのマークの強さ(B)
 
平面戦の評価は5.26で平均(5.2)以下。
6瀬野選手・20岸選手が体格が有って平面戦も頑張れているので、相手エース格はほぼ抑えている。
なので、チームトータルで見ると強いディフェンスと言える。
だが、他の選手の平面戦がかなりよろしくなく、3番手・4番手に小さいけれど上手い選手が居ると厄介かも知れない。
 
 
d)ゾーン配置選手(ストーン)の強さ(B+)
 
2022-2023リーグ戦では2木下選手をニアポスト前に固定配置、広い守備範囲を見せていた。
 
e)逆襲力(D+)
10人守備で、前残りを配置しないので、基本的に弱い。24吉田選手がコボレ対応するケースが多く、上手く抜け出せば期待出来る。
 
f)統制(B)
良く統率されている。
 

(4)過去の傾向・推移
15・17年なでしこリーグ1部在籍時、まだ、まとめをやっていなかったので、詳細なデータがない。まだ実質2シーズン目なので省略する。
 
A.個人の力の増減
a)キッカー
b)ヘディング力
c)攻撃のメインターゲット・頼れるプレー
d)ピックプレー
e)守備の統制
 
 
(5)2023-2024シーズンの予想など

 

18三浦選手・26西川選手、19鈴木選手(キッカー)が移籍するので、多少は影響する。

特に26西川選手は13試合出場していたし、決め手になる選手なので、攻撃面で影響しそう。

 

守備は、18三浦選手の代わりになるのが、園田選手(元新潟L)だろうから、僅かに低下すると思う。

 

(2023/07/18時点)。

 

履歴
 2022/08/20 作成(アーカイブ)
 2023/07/19 更新
 
 

 

以上です。
 

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