6月5日の試合で、@セイホクパーク石巻

ELEVEN SPORTS https://elevensports.jp/video/72458

両チームプレシーズンマッチはこれが最終戦。
先発メンバーは以下の配置。



 

マイ仙台は、@浦和戦は少し押されたもののほぼ互角に戦って1-1、

EL埼玉には圧倒しながらスコアレスドロー、

@千葉Lには優勢に進めて2-1。
補強した9宮澤選手・11長野選手・27矢形選手らが馴染んできて、良い戦いが出来ている。

布陣は初戦のみ4-2-3-1で、この試合を含めて3戦は4-3-3。
バックラインに4高平選手を入れてきたが、この試合は不在で、5西澤選手を起用。

14國武選手が全休だったのは心配。
アタッカー陣は、TOPの10浜田選手の他は色々入替え、試行錯誤中という所だろう。



東京NBは、千葉Lを圧倒しながら0-1、@大宮V戦・新潟L戦ともに4-0で完勝。
2020年はビルドアップで作り出した敵陣の歪みを突いて、一気に攻め切ってしまえば良いが、一呼吸入ってしまうとモタモタする戦い方だった。
@大宮V戦までは、その繰り返しの印象もあったが、

新潟L戦は敵陣に入ってからも崩しが出来ていて、強い内容だったと思う。
メンバー的には、山下選手・有吉選手・長谷川選手・宮澤選手らが抜けたが、

4土光選手33石清水選手が復帰、バックラインに厚みが戻った。
そのこともあって移籍加入した14北村選手は主にインサイドセンターで起用されている。
ただ、9植木選手10小林選手11遠藤選手の3TOPは、フル出場するケースが多いのが気になるところ。
メニーナから引き上げた19山本選手は突破力もあって魅力有る選手なのだが、その他の選手とは交代していない。


試合の流れは、下図を参照願いたい。
前半、後半ともに東京NBがやや優勢に進めたが、決定力を欠いて、コーナーキックからの直接ゴールだけ。
少ないチャンスから2本決めたマイ仙台の勝利となった。





 

マイ仙台は、東京NBに対し公式戦初勝利とのこと。

プレシーズンマッチはこれで2勝2分け。良い結果が残った。
 

この試合も9宮澤選手は良かった。
2020年までの東京NBではFWのサイドに入ることが多かったが、

今のインサイドセンターやTOP下の方が合っているような気がする。
11長野選手とのセンター線で、推進力を見せることで、

チームの攻撃の幅が、昨年と比べると大きく広がっていると思う。
この新加入の2人が、10浜田選手と息が合ってくれば、

3強とのホーム&アウェイ6試合で勝ち点6くらいを普通に取れそう。


負けた東京NBは、プレシーズンマッチを2勝2敗で終えた。
私の印象で言うと、新潟L戦の出来が良すぎた?のか、この@マイ仙台戦は別チームの様だった。
2020年同様に、爆勝する割に、取りこぼしも多いパターンに入っている。

この試合では、以下の点などが気に掛かった。
①FW3選手はフル出場。やっぱり点取り屋の駒数が足りないようだ。
②真ん中からの攻めに偏っていたように思う。また、パス&ランが出来ていなかったと思う。
③1失点目の4土光選手の動きをみていると、「完調」まではもう少し時間が必要かな?

ただ、メニーナから引き上げてきた選手たちが、大きな違和感なくプレーしているのは、さすが。
3ヶ月先、また、別のチームとなってWEリーグ開幕を向かえるのだろうと期待してしまう。



では、いつもの通り、コーナーキックを分析していく。


(1)両チームのディフェンスシステム

両チームとも、マンツーマン中心で、2人のゾーン固定配置。



ちなみに、先発選手を身長順に並べると以下のよう。


マイ仙台 GK16松本168
  10     5     8      3     9      11    27    18     22    7
浜田 西澤 池尻 市瀬 宮澤 長野 矢形 奥川 万屋 隅田
 173  165   165  160   160  160   160  159   159  158

東京NB GK1田中168
  11    4      3      9     14     2      6     10    20     8  
遠藤 土光 村松 植木 北村 清水 宮川 小林 木下 三浦
 167  164   162  162   162  160   160   160  160   156  

10浜田選手は抜けているが、他は互角。
この試合の先発メンバーなら両軍WEリーグの平均以下だろう。
一時期に比べるとマイ仙台は、低くなったものである。


(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。

               マイ仙台  東京NB
コーナー本数                
得点(1次攻撃)              


センタリング→シュート  1/0      
センタリング→パス    1/0      

ルーズボール                 

クリアー                   2/0
キーパーパンチ              
キーパーキャッチ             
 * フリー/競り合い
 

オフェンスファール             
ディフェンスファール            
キックミス                  0
ショートコーナー不発           
時間つぶし                  
直接ゴール           0       
オウンゴール                  


フリーになった選手    2/0      0
    (ボール受け/ボール来ず)

ピックプレー:推定含む           
     (成功/失敗)



(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー


A.マイ仙台Rのコーナーキック

a)体制

キッカーは11長野選手(右利き)。
受け手は以下の体制で始まっていて、その後は、ミドルシュート狙いと、時間潰しで、まともに蹴ったのは1本目だけ。


・ニアへ:5西澤選手10浜田選手
・正面からファー:8池尻選手3市瀬選手27矢形選手
・GK脇: 9宮澤選手
・ショートコーナー: 18奥川選手
・コボレ狙い: 7隅田選手
・セーフティー:22万屋選手


b)結果概要

1本目 (9:18 ポインタ16:55) 右CK 11長野選手3市瀬選手ヘディングシュート・4土光選手ブロック・10小林選手クリア
27矢形選手回収・モドシ→22万屋選手ロングフィード→3市瀬選手2清水選手クリア
5西澤選手回収→11長野選手モドシ→18奥川選手。組み立て直し。
2本目 (58:04 ポインタ1:21:46) 右CK 11長野選手ローボール→7隅田選手ロビングボール→4土光選手ヘディングクリア
7隅田選手回収→18奥川選手クロス→GK田中選手キャッチ。
3本目 (87:23 ポインタ1:51:05) 左CK 11長野選手20白木選手コーナーキープ。
4本目 (88:16 ポインタ1:28:25) 左CK 11長野選手20白木選手コーナーキープ。




c)全般的な印象と特記すべきプレー

1本目 (9:18 ポインタ16:55)

3市瀬選手が、ファーサイドへ回った。
マークの11遠藤選手は、ニアヘ向かった10浜田選手とマークの3村松選手と絡んで、さらに、その先に4土光選手が居たために、3市瀬選手を追えない。
ピックプレーとしては、クロス(:リンク参照)のパターンが成立し、3市瀬選手は完全にフリーでヘディングシュートしている。
(ボールはすぐ前にいた4土光選手に当たって、公式記録上はシュート扱いされていない。)



3市瀬選手は結構な頻度でこれをやる。
まあ、チームとしてのメインターゲットは、ニアヘ向かう10浜田選手なので、ボールが越えてきた時だけの出番なのだが、
ピックプレーの効果が抜群だったこのプレーで、ボールが来た。良い形でヘディングシュートに至っている。



B.東京NBのコーナーキック

a)体制

キッカーは、20木下選手5菅野選手(右利き)、11遠藤選手(左利き)。
受け手は以下の体制で始まっている。

PKエリア、エリア付近で攻撃参加する選手が少な目なのが、特徴的。

・ニアへ: 10小林選手9植木選手
・正面からファー: 11遠藤選手3村松選手
・GK脇: -
・ショートコーナー: 
・コボレ狙い: 14北村選手8三浦選手
・セーフティー: 2清水選手4土光選手6宮川選手


b)結果概要

1本目 (10:48 ポインタ18:25) 右CK 20木下選手10浜田選手ヘディング→8三浦選手10浜田選手クリア
2清水選手回収→20木下選手2清水選手11長野選手18奥川選手クリア・タッチ。スローイン。
2本目 (61:25 ポインタ1:25:6) 左CK 20木下選手→11長野選手ヘディングクリア→7隅田選手持ち上がり。
3本目 (65:16 ポインタ1:28:58) 右CK クイックスタート・ショートコーナー 5菅野選手11遠藤選手10小林選手モドシ→8三浦選手・組み立て直し。
4本目 (66:43 ポインタ1:30:25) 左CK クイックスタート・ショートコーナー 11遠藤選手5菅野選手33石清水選手モドシ2清水選手・組み立て直し。
5本目 (75:57 ポインタ1:39:39) 左CK 11遠藤選手→直接ゴール。




c)全般的な印象と特記すべきプレー

ア)5本目 (75:57 ポインタ1:39:39)

11遠藤選手が蹴ったボールが、ニアポストをかすめて、直接ゴールとなった。
GK松本選手がキャッチしたのだが、勢いが余ってゴールラインを割ってしまった。
東京NBのHPによると、11遠藤選手はアウトに掛けて蹴ったが、ゴールまでは狙っていなかったとのこと。
アウトスイングから直接ゴールというのは、私は初めて見た。

イ)東京NBの理解しがたいコーナーキック(やる気が無い)
 

この試合、東京NBは、コーナーキックであまり点を取ろうとしていない。
①PKエリア内やその付近に、選手をあまり掛けない。
②クイックスタートでショートコーナーを始め、特にクロスを上げるとか、ドリブルで仕掛けることも無く、自陣までボールを戻す。

東京NBは、公式戦でこういったことを時々やる。
身長が高くないチームなので、ヘディングの勝率が悪いということも有るのだろうけど、
ビハインドだったこの試合で、コーナーキックのチャンスを流すようなことをするのは、理解に苦しむ。


 以上です。

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https://weleague.jp/pdf/psm/2021/MatchReport_0605_1.pdf

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マッチナンバー20 日テレ・東京ヴェルディベレーザ
https://www.mynavisendai-ladies.jp/leagues/leagues-655

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2021WEリーグ プレシーズンマッチ - マイナビ仙台レディース vs 日テレ・東京ヴェルディベレーザ
https://www.verdy.co.jp/beleza/match/info/20210605020/report