愛媛Lは2020年なでしこリーグ1部に初昇格。8試合チェックした。
なお、2019年は皇后杯で1試合だけだが、データーが残っています。
(1)2020年シーズンの全般傾向。
リーグ戦でコーナーキックから3得点、5失点。
ただし、攻撃37本/守備90本なので、頑張っている。
このチームは、しっかりと仕込みをやっているので、コーナーキックは見せ所だった。
レベルを(A)~(E)で評価。あくまで私の視点です。
① 高さ関係:平均より劣る(D)
2020年シーズンは、上野選手(170cm)、呉屋選手(165)、筬島選手(161、大矢選手(160)・佐藤選手(159)と言ったところが、コーナーキックの主力。
全体的に身長が低いチームで、上野選手が頑張っている分と、出場は少ないが武田選手(172)・齋原選手(171)の分で、日テレより高いが、1部リーグでブービーだと評価する。
② 軸になる攻撃:数が少なく不明(-)
コーナーキック数が少ない上に、ショートコーナーなども多いので、普通に蹴られたのは7本だけしかデーターを取れていない。
メインターゲットの上野選手が走り込む方向に、ニア・ファー特に偏りがないし、
集積図を見ても、そもそも分布と呼べるほどでもない。
③攻撃の工夫・戦略:フォーメーションプレーは魅力。(A)
大がかりな団体芸とも言うべきフォーメーションプレーを何度も仕込んでいて、
私の楽しみという意味では、リーグNO1だった。
空けるスペース・走り込む選手・キッカーの精度が一致すると鮮やかなゴールが見られた。
④守備力:やはり高さが・・・・(C)
マンツーマン守備で、シュート被弾20.0%(全体平均24.3%)など、中間結果はリーグ平均を上回っている。
だが、相手エースを呉屋選手に任せたとしても、2番目・3番目が如何にも厳しいマッチアップとなることが多かった。
(2)データ
A.なでしこリーグ・リーグカップ公式記録より
B.独自収集データより
あくまで、私が観戦・ブログ化した試合が対象ですし、独断と偏見で判断して集めたデータです。
①集計表とシュート率・被シュート率のグラフ2枚
②左右CKの集積図
(ただし2019年は皇后杯1試合分)
(3)詳細評価
以下話が長いです。興味のある方は読んでいただければ幸いです。
A.攻撃詳細
2020年リーグ戦で3得点。
フォーメーションプレーは魅力的だった。
a)ニアでの合わせ(C+)
独自データでは、ニアへ先頭で走り込んだ選手は、以下の通り。
上野選手・松永選手2回など(独自データ:7本中)という記録。
上野選手に合えば高いし、テクニックもあるのでチャンスがある。
11月08日第16節の対浦和:時間 39:07~の得点は、2011W杯決勝:澤さんの同点弾を彷彿させる。
https://www.youtube.com/watch?v=Nf8PxLbutnk&feature=youtu.be&t=3286
/ ポインタ 54:51~
b)正面からファーでの競り(C-)
まったく印象だけだが、オフェンスになるとあまり上野選手・呉屋選手共に期待できないと思って見ていた。ランニングジャンプで点で捉えるのは難しそうだし、諦めも早い。
c)ショートコーナー・ローボール(B)
2020年は、16本中、ショートコーナー6、ローボール1。
色々なフォーメーションプレーと組み合わせて使っていた。
d)キッカーと戦術選択(C+)
2020年のキッカーの独自記録は以下の通り。
筬島選手(5/5)、西川選手(0/5)(左/右)。
共にパンチと言うよりも、曲げて落とすタイプ。
このチームのフォーメーションプレーは、試合1本目と言うことは少ない印象。
サインの見落とし・申し合わせのど忘れ、など有ってはならないので、ちょっとプレッシャーも有ると思うが、2人ともこなしている。
e)ピックプレー(D)
広範囲なエリアでフォーメーションプレーをやる割には、局部的なピックプレーはやらない?と私は思っている。
f)ゴール前密集隊形(-)
このチームはやらない。身長も低いことだし。
でも、囮としてG前に守備陣を集めて外側のエリアを使うなどの工夫をすれば、
このチームらしいプレーも可能だと思う。
g)相手ゴールキーパーの守備範囲限定(B)
GK脇にセットするのは、主に阿久根選手。
本数が少ないし、よくわからないが、上手いように思えた。
h)その他
特にない。
B.守備詳細
a)基本守備体系
基本隊形は、マンツーマン中心で、18阿久根選手と17上野選手の2人のゾーン配置。
相手関係によって色々変形していて、
左上図は第17節のジェフ戦で、右上図は第18節の日テレ戦。
イ)マンツーマンディフェンス(C)
17上野選手はゾーン固定選手として、高く強い。また、経験の有る選手が多かったので、マークはきっちりやっているように思う。
だから、シュート被弾20.0%(全体平均24.3%)など、中間結果はリーグ平均を上回っているのだと思う。
だが、相手エースを呉屋選手に任せたとしても、2番目・3番目が如何にも厳しい場合が有った。
ウ)対ショートコーナー(B)
上図のように、日テレに対し積極的に対応するなど、相手チームの脅威度に合わせたマークをしていた。
c)逆襲力(B+)
なんと言っても山口選手が速い。
2020年はそう言うシーンを私は見ていないが、
2021年はS広島Rでスピードで抜くところを見てみたい。
d)統制(B)
このゾーンディフェンスは27筬島選手がまとめている様に見えた。
経験値のある選手が多く、統率は取れていた。
(4)この約5年間の傾向・推移
2019年までをチェックしていませんので、判りません。
(5)2021年シーズンの予想など
コーナーキックにおける攻守の主役の上野選手・呉屋選手が移籍。
周りを固めていた向谷選手・鎌田選手・西川選手・阿久根選手らが引退。
赤井監督は留任だが、来シーズンは全く違うチームになる。
メンバー表を見ても、わかりません。
履歴
2021/03/23 作成
以上です。
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