第3節は、シーズン連敗スタートの両チームの対戦。
8月1日相模原ギオンスタジアムの試合。
https://www.youtube.com/watch?v=cYnA7BRVhVQ
335人の観客。ノジマの動員能力的には約1/3。

この程度の人数から始めて、各チームが感染対策の要領を見極めて行けば、良いと思う。


 

ノジマについて、日テレ戦・ジェフL戦を見て感じたのは、

5大賀選手の開幕直前の怪我・離脱で、土台を作り直しているようだと言うこと。
仕方が無いとは言え、なでしこリーグの中で、最もチーム作りが遅れていると思う。
この試合は4櫻本選手が初先発、6松原選手を1列上げての布陣。
経験豊富な7川島選手24中野選手らはベンチスタート。
北野新監督が、26石田千選手27福住選手ら若手に期待し、早く見極めたい気持ちは理解できるが、まずチームの安定させるべきだと思う。


一方のマイナビは、これが私の今季初ブログ。

辛島監督は2年目。
田原・鈴木選手が引退、奈良・沖野・樫本・松井・三橋選手が退団。
13福田・14國武16松本27池尻選手が移籍入団。
8井上選手が長期離脱し、18奥川選手はそろそろ復帰?


ここ数年、オフに有力選手を移籍で獲ってきて、「前年よりやれるメンバーだ」と毎春期待するのだが、降格争いに入ってしまうマイナビ。
今年も大きくメンバーを変えて、開幕を向かえたが、
初戦の新潟L戦は、後半バテてからは良いところなし。
第2戦の日テレ戦は、それなりにやれた内容だった。
なので、同じスタートメンバーで、この試合は挑んでいるのでしょう。


試合は、プレゼントパスから10南野選手が決めた後、双方がPKで得点。
自力でつかんだゴールはない。
ポゼションで言えば、コントロールしていたのは、ややマイナビ。

フィニッシュ精度では、ノジマは枠に当たって得点にならないこと4本。トータルで言うと、どっちが勝っても不思議のない試合だった。


勝ったノジマであるが、当面の課題のビルドアップは多少落ち着いた。
4櫻本選手は堅実だし、1列上がってボランチに入った6松原選手も落ち着いていた。
 

攻撃陣の今年は「突破」や「展開」も無ければ、「技」や「アイデア」もない。特徴がない。
精度的にも低下して、キーパスがうまく通らない。

去年までは大野さんと24中野選手の「技」が目立ったが、

悪く言うと、遅くてごちゃごちゃした印象だったので、その反省だろうか?

 

まだまだ、課題山積じゃないかな?


負けたマイナビであるが、良くはなっている。

守備にミス[23佐藤瑞選手のプレゼントパスと、7隅田選手が遅れてファールしたこと]

は有ったが、目立った構造的な問題は無い。
14國武選手の加入で、フィードの精度も上がったし、試合を崩すようなことは無いと思う。

 

問題は攻撃。
シンプルにやっているのは良いが、それだけの状況なのは、ノジマと同じ。
期待は27池尻選手でしょうが、おそらく、やりたいプレーがほとんどできていなくて、フラストレーションが溜まるこの3試合だろう。

 

思うに7隅田選手はもっと「遊ぶ」べきだし、「冒険」もすべき。

変化を出せるのは13福田選手では無いのだから。
 

マイナビは、今年も苦労しそうである。


得点:
 

21分(20:44~) (25m右ライン際)23佐藤瑞(パスミス12m右)10南野(~5m右・シュート)

51分(49:42~) (10m右TH)3石田み選手(5m右サイド)18平田選手(15m右サイド)13北方選手(バー直撃・5m右ポスト前)14國武根選手(ヘディング15m正面)14田中選手(7隅田選手ファール・PK)10南野選手(シュート)

81分(79:08~) (25m左)19佐藤楓選手(7m左サイド)4高平選手(クロス→7m左)3石田み選手(ブロック・5m左ポスト前)4櫻本選手(ハンド・PK)7隅田選手(シュート)

~:ドリブル


 YouTube ポインタ操作 前半:+15:29、後半+32:19
 

 

その他主なチャンス

 

  SB:Shoot Block SC:Shoot Cut S:Save FS:Fine Save B:Bar P:Post
  F:Free(GKと1対1など)


ノジマ
06:50~,08:25~B,12:00~S,13:25~P,19:03~S,23:45~FS,25:10~,40:08~
52:31~P,60:07~,FK68:30~,73:12~,CK 85:44~,CK93:18+~B,

マイナビ
06:23~S,14:52~S,FK17:11~,19:30~SB,44:08~
CK47:20~,58:10~S,58:54~,FK62:38~,64:04~S,CK76:41~,CK83:06~S,CK91:52+~S

では、いつもの通り、コーナーキックを分析していく。



(1)両チームのディフェンスシステム

マンツーマン中心で、2・3人ゾーン固定。



ちなみに。先発選手を身長順に並べると以下のよう。

ノジマ GK1久野170
  6      4       26      27      3       14    18    13    10    17
松原 櫻本 石田千 福住 石田み 田中 平田 北方 南野 小林
 168  165     164    164    162    160   160   159  157  157

マイナビ GK1齊藤174
   19      20    13     27   14      3     7     22      23      25
佐藤楓 白木 福田 池尻 國武 市瀬 隅田 万屋 佐藤瑞 船木
 170      169  164   164  161   160  159   159     157    156

マイナビやや有利だが、互角の範囲。


マイナビは3・4年前に比べると普通のチームになったものです。
あの頃は11安本選手22万屋選手以外、みんな「大柄」なんて試合もあったような・・。



(2)統計 

例によって、私が採っているSTATSを紹介します。

              ノジマ     マイナビ
コーナー本数                
得点(1次攻撃)               0


センタリング→シュート  0/1    1/0
センタリング→パス            
ルーズボール                  
クリアー                 2/1
キーパーパンチ              
キーパーキャッチ             
 * フリー/競り合い
オフェンスファール             
ディフェンスファール            
キックミス                  
ショートコーナー不発           
時間つぶし                  
直接ゴール                  
オウンゴール                 


フリーになった選手    0/0     1/5
    (ボール受け/ボール来ず)
ピックプレー:推定含む         1/0
     (成功/失敗)



(3)コーナーキックの内容と特記すべきプレー

A.ノジマのコーナーキック

a)体制

キッカーは19鈴木選手(左利き)と11佐々木選手(右利き)。
受け手は以下のパターンで始まっている。


・ニアへ:8平田選手
・正面からファー:10南野選手27福住選手6松原選手4櫻本選手
・GK脇: 7川島選手
・ショートコーナー: -
・コボレ狙い: 11佐々木選手
・セーフティー:22工藤3石田選手

b)結果概要
 

1本目 (85:44) 左CK 19鈴木選手→ゴールラインを割ってGK。
2本目 (93:18+) 右CK 11佐々木選手6松原選手ヘディングシュート。バーをたたいて、外へ。GK。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

2試合で計3本しか見ていないが、今シーズンの傾向は以下のようになるだろう。
①正面~ファー重点で、4櫻本選手6松原選手狙い。

②ニアへ走り込むのは18平田選手の役のようだが、ほとんどデコイ(ダミー・囮)。

 

ところで、ATに2本目を蹴っているが、あそこは、コーナーキープで時間つぶしでしょう。

6松原選手のヘディングは惜しかったが、11佐々木選手、蹴ったらいけません。


B.マイナビのコーナーキック


a)体制


キッカーは13福田選手(左利き)と7隅田選手 (右利き)
受け手は以下のパターンで始まった。7人PKエリアの中に入れて来た。

・ニアへ: 14國武選手
・正面からファー:19佐藤楓選手27池尻選手7隅田選手3市瀬選手
・GK脇:20白木選手27船木選手
・ショートコーナー:11安本選手
・コボレ狙い: -
・セーフティー: 22万屋選手

b)結果概要


1本目 (47:20) 右CK 13福田選手3石田選手ヘディングクリア。
2本目 (76:41) 右CK 7隅田選手4櫻本選手クリア。
3本目 (83:06) 右CK 7隅田選手14國武選手ヘディングシュート。GK久野選手キャッチ。
4本目 (91:52+) 左CK 7隅田選手3石田み選手クリア。4高平選手回収シュート→GK久野選手セーブ。



c)全般的な印象と特記すべきプレー

3本目は見所があった。
14國武選手のヘディングシュートが惜しかった。
11佐々木選手のマークを外したが、7隅田選手のボールが思った以上に伸びるのだろう。

②良いピックプレーだった。

11安本選手がワザワザPKエリア内に入って、4櫻本選手をブロック。
5坂井選手がフリーになっている。

ブロック&ラン(2-5:リンク参照)のピックプレーが、きれいに決まっている。




ところで、マイナビはキッカーと22万屋選手(セーフティー)以外の8人で攻撃態勢を敷いた。
対するノジマが3人をゾーン固定していることもあって、マークが1人足りない。
それぞれのプレーで、ノジマが余らせていたのは以下の通り。
 1本目:7隅田選手、2本目:9小野選手、3・4本目:3市瀬選手
 

後半開始間際の1本目はまあ正解だと思うが、その後は選手交代でマークが代わって混乱している。

特に2本目は9小野選手がファーサイドで大フリーだった。9小野選手は絶対余らせてはマズイ選手だ。

9小野選手がアピールして、キッカーが見つけていれば、危ない状況だった。

 

その後3・4本目は27福住選手がマークしているが、3市瀬選手を放置。

本来の正解は、11安本選手だと思うけどのな・・・。
 

前節ジェフL戦同様に、ノジマは基本的な約束事の徹底や、変化を察知・適切にマークを変更する指示命令系統が十分でない。

3人ゾーン固定では、特に大切だと思うが、その認識はなでしこリーグ・なでしこJAPANには見当たらない。



 以上です。

 

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目次 1.概要(アメブロ版)

 

2-5 局面的な技術:パターン③ ブロック&ラン 2015/12/10

 

4-51 皇后杯 ベガルタL 2-0 ノジマ 2016/12/19

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4-123 なでしこリーグカップ ノジマ 1-5 マイナビ 2018/06/12

 

 

 

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【公式】第3節フルマッチ:ノジマ vs マイナビ 2020プレナスなでしこリーグ1部 2020/8/1 相模原ギオンスタジアム
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