F日体大は、YouTube配信が少なく、戦力的にもコーナーキックを多く得られなかったので、2018年・2019年ともに10本しかデータを採れなかった。
分析と言えるほどのことが出来ていないので、印象的なことのみ記載します。
 
⑴ 2019年シーズンの全般傾向。
 
リーグ・リーグカップ戦で3得点、リーグ7位。失点4は、3位(同率4チーム)。
 
 
 
レベルを(A)~(E)で評価。あくまで私の視点です。
 
① 高さ関係:変動が大きいけど標準やや下(C-)
 

そもそも大学生主体チームで、毎年のように変動する。

2019年シーズンリーグ最終戦は、瀬野選手(169cm)・李選手(166)・嶋田選手(165)・橋谷選手(164)・森本選手(164)などが先発。
ベンチには関口選手(176)もいて、この日のようにメンバーが揃えばリーグの平均を超える。
しかし、怪我や教育実習などで、欠員が多く、シーズンを通してみればリーグ6・7番手の高さ。
 
② 軸になる攻撃:ともかく至近距離(B)
2019年シーズン途中退任・逝去された小嶺監督の好みなのだろうか、
ゴールに近い所にスペースを空けておいて、そこからのシュートを狙っている。
 
③攻撃の工夫・戦略:高い(B)

ゴール前の近距離シュートを達成するために、ピックプレーを使ったり、工夫をしていた。

ゴール前密集陣形も、最小限しか駒を動かさない。相手ゴールキーパーの包囲を維持し、シュート出来るようにしている。

高い戦術性によって、2019年の得点率1位、2018年も得点率3位。

2年間の1部参入だったが、立派な成績を残した。

 
④守備力:普通(C)
2018年はマンツーマンとの併用だったが、2019年はゾーンディフェンスを敷いたのみ。
シュートの被弾率は22.5%(全データ平均25.0%)と平均的。
だが、経験値が少ない選手が多いことと、かつ、毎年のようにチームを作り替えることを考えると、良い教育と練習をしているように推測できる。
 
 
A.攻撃詳細
 
2019年リーグ・リーグカップ戦で5点で、リーグ3位。決定率は1位。
点を取ったのは、児野選手・関口選手・嶋田選手・橋谷選手・毛利選手各1点。

嶋田選手は直接ゴール。

 

ただ、小嶺監督が早々に退任され、2019年のプレーレベルは低下している。

ここでは、小嶺監督を偲びつつ、敢えて2018年の攻撃を振り返りたい。

 

小嶺監督がされていたことは3つだと思っている。

①ゴールになるべく近い所を狙う。

②狙うスペースを具体的に設定し、空けておく。

③少しでも良い状況でそこへ走り込ませる。そのため、ピックプレーを使う。

難点を言えば、ゴールキーパーの自由度をうまく奪えてはいなかったので、

キャッチやパンチされる傾向もあった。、

 

下の図は2018年の第1節。1部昇格後初の試合で見せたプレー。
この場合は、ゴール正面からファーポスト前5m程度のスペースを狙ったのだと思う。
イメージ 3

 

下の図は、2018年9月24日の試合。

ゴール前密集陣形だが、ファーポスト前を空けておいて、そこへ3大賀選手が回り込んでいる。

詳細は4-142(リンク参照) 。

 

イメージ 2

 

B.守備詳細

 
a)基本守備体系
 
①2019年はゾーンディフェンスを使っていた。
 
下図に例を示す(2019年7月7日ノジマ戦より)。
4瀬尾選手を中心に据えて、164~5cmの選手を揃えた2列目は、まずまずの強度。
ニアサイドをケアした配置で、7今井選手を置いている。
 
 

②マンツーマンディフェンス

2018年はゾーンとマンツーを併用していたが、2019年は使っていない。
 
③ショートコーナーには、積極的に対応する部類のチームと認識している。
 
b)各選手の傾向・特徴
 
各選手ボールへの対応に徹している様に思う。
フリーランしてくる攻撃選手には、ほぼ無頓着。
経験値の低い選手が多いチームなので仕方が無い。
 
c)マンツーマンのマークの強さ(-)
 
ゾーンディフェンス。なので評価外。
 
d)逆襲力(D)
児野選手がコアになるが、他の選手が付いていかない。
 
f)統制(C)
経験値が低い選手が多い中で、17住永選手が理解度高いプレーを見せている。
非常に小柄・非力ではあるが、このゾーンを締めていたのは、この選手だと思う。
また、17住永選手は単にファーポストを守りだけではなく、GKの自由度を確保するために場所を取ったり、全体を見ながら穴を埋めていた。

 


(2)この約2年間の傾向・推移
 
A.個人の力の増減

a)キッカー
2018年・2019年と嶋田選手が中心で蹴っている。
 
良いキッカーだと思う。
だが、165cmの身長で力強さも持っている嶋田選手に蹴らせておくのはもったいない気もする。
 
b)ヘディング力
2018年は、大賀選手も居てリーグ平均をやや上回る印象だった。
2019年は、なかなかメンバーが揃わないこともあって、リーグ6・7番手くらい。
 
c)攻撃のメインターゲット・頼れるプレー
2018年身長的には大賀選手だったが、平田選手がこっそり強かった。
2019年2人が抜け、瀬野選手が中心。
 
d)ピックプレー

2018年は毎プレーのように使っていた。

2019年は頻度が低下している。

 
e)守備の統制
2018年は、いわゆる「奇跡の世代」だったので、個々のレベルが揃っていた。だからマンツーマンディフェンスもやれたと思う。
2019年は、選手が代わって、ゾーンに。住永選手が舵を持っていたように思う。
 
(3)2020年シーズンの予想など

 

楠瀬監督が退任するので、コーナーキックのコンセプトも変わるのだろう。

 

毎年入れ替えの多いチームなので、また1からの出直し。

 

(4)データ
 
A.なでしこリーグ・リーグカップ公式記録より
 
 
 
B.独自収集データより
あくまで、私が観戦・ブログ化した試合が対象ですし、独断と偏見で判断して集めたデータです。
①集計表とシュート率・被シュート率のグラフ2枚
②左右CKの集積図
 
 
 
 

 

 

履歴

 2020/01/30 作成
 
以上です。
 

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