メジャー再契約以降も驚異的なペースでライブをやりまくり、アリーナワンマンも、地上波に登場することも大いに増えてきたSUPER BEAVER
このレポが記載される頃には、「東京」以来となるフルアルバム「音楽」がリリースされると思われるが、その「音楽」のレコ発も兼ねたツアーと思われるのが今回のホール・アリーナツアー
ツアーファイナルはさいたまスーパーアリーナで行われるものの、その前に行われるのが実に7年ぶりとなる武道館ワンマン
当時は色んな意味で話題になっていたものの、今回は武道館3daysと前回よりも大きなトピックスとなっている


たまアリ2daysどころか、富士急2daysすらソールドアウトする規模になっているので武道館3daysは当然ソールドアウト
メジャー契約を切られたバンドがとんでもない前例を作ることになった前回のワンマンと異なり、メジャー再契約した今のビーバーはお茶の間に知られるバンド
次のツアーである野外ツアーのチケットを入手出来てない方が続出するほどである


「自分の後ろ、立ち見席なんですけど」と幾度も足を運んだことある武道館で経験したもない最後尾となり、「YとZは無いのね」なんて心でツッコミを入れていると定刻ちょうどにいきなり暗転


いつステージに現れたかということより、「何があった」と口にしてしまいそうになるほど髪を青のドレッドヘアーに変えた上杉(Ba.)が手始めにベースを鳴らし、続いて可愛い子ちゃんこと、ライブでもようやく名前を呼んでもらえるようになった藤原(Dr.)がドラムを
ビーバーの曲の大半を手掛ける柳沢(Gt.)もギターを鳴らし、セッションに入っていくのはフェスのリハを彷彿させるもの
今回のツアーのオープニングはどこもそんな感じなのだろうか


楽器隊によるセッションで会場を大いに沸かせた後、普段より化粧が薄い気もする渋谷(Vo.)が登場し、


「武道館ご無沙汰しています」


と軽く挨拶して「グラデーション」へ


前回の武道館、一部の楽曲ではストリングスも入ったりしたけど、今回の武道館はストリングス無し
その理由は後に渋谷から明かされるが、


「じゃあ どんなつもりだった!!」


と渋谷が叫んだ直後、アンサンブルも照明も激しくなるのは、ワンマンに置いても不変
分かっていてもギアが1段階上がるかのようにアンサンブルに熱がこもり、渋谷の歌唱も力強く、そこにあなたの合唱が加わる…
ビーバーのライブは常に「あなた」と共に作り上げるのであって、ここに集った「あなた」は単なる見物客ではない
「あなた」がいて初めて成立する
それがSUPER BEAVERのライブ


「さあ始めようか!レペゼンジャパニーズポップミュージック from 東京、ジャパン!!SUPER BEAVER始めます」


と渋谷が自己紹介してヒロアカのOPになっていた「ひたむき」を始め、年間100本近くライブをする猛者だからこそ、上杉のベースは武道館でもゴリッゴリに響き、柳沢が鳴らすリフと共に踊らせていくが、


「いつだって今日が人生のピーク 超えていけ」


の部分は一昨年の横アリでも、昨年のCDJでもあった歌詞表記が無くても大きな合唱が起こる
それだけ強大なアンセムになったということでもあるし、直後の


「Na-na-na, na-na-na-na」


の合唱を見ていると、周囲にいる大勢のあなたもビーバーの4人も楽しんでいるのがよく分かる
渋谷達のように動くことが出来ない藤原が、正確かつ丁寧にリズムを刻んでいるのを見ると特に


その藤原がモニターに映ることを想定したように、会場全域にいるあなたに手拍子を促す「スペシャル」、武道館は3日間あっても渋谷が「ご無沙汰しています」と言えるのは今日しかない
武道館3日間の中でも特に特別な初日
それをより「スペシャル」が格別なものに変えるのだが、


「人間冥利」


のフレーズで大いに盛り上がるのも、ビーバーくらいだろう

渋谷のMCを元に柳沢が作詞したから、「スペシャル」に「人間冥利」なんて言葉が盛り込まれたが、こうした言葉がすらすら出てくるのは、趣味である落語鑑賞から生じたものだろうか(だから「週刊少年ジャンプ」で連載している「あかね噺」がメディアミックスされる際、実写だろうがアニメだろうが、主題歌は絶対ビーバーにやっていただきたい)


改めて渋谷が自己紹介すると、上杉も藤原もカメラに抜かれることを想定しているかのように幾度もドヤ顔やポーズを決めたりしているのだが、渋谷によれば武道館が今回のツアー会場で客席が1番見やすいらしい
去年はホールを回って、年明けからアリーナシリーズに移行している訳だが、ホール会場よりも武道館の方が客席の見回しは遥かに良いのだろうか


そのうえで今回の武道館、ツアーファイナルでも、アニバーサリー公演でもなく普通のツアー日程として組まれているのだがその訳は、渋谷曰く


「前回やってとても良かったけど、普通にやりたかった」


武道館は野音のように、神聖なイメージを持たれがちな会場
今でこそ同じキャパである東京ガーデンシアターが存在するものの、大勢のアーティストが武道館を「目標の場所」として名前を出すし、フィクション作品ですから武道館は聖地として描かれることが多い
それだけ武道館のブランドイメージは格別
単独公演などで開催される機会も多いから尚更だが、故にビーバーは武道館をツアーファイナルでもなく、あくまでホール・アリーナツアーの一箇所にしたのだろう
3daysのインパクトはあっても、ツアーファイナルでないから注目はされにくいし、なんならその先にはたまアリ2daysという巨大キャパ会場を控えているから


「俺がいるから。私がいるから。あんたがいるからライブが成り立つんだからな!俺達で最高のライブを作り上げるんだからな!!」


と渋谷が初めて来た方にも分かるように、ライブが「あなた」無しで成立しないことを熱弁し、


「なあ聴こえているか青春よ
未来とはあなた自身だ
いじけたオトナのうわ言に迷うなよ」


と渋谷が最初から熱く歌う「決心」に繋がっていくが、渋谷は両サイドに伸びているステージを利用するように歩き回り、注釈付き指定席にいるであろうあなたに挨拶
自分だったら注釈付き指定席はまず取らない
低身長故、ステージの低いライブ会場は苦労するし、一昨年Official髭男dismの武道館を立見指定席で見た際、ほぼ音しか聞こえず苦労したから

注釈付き指定席を取った方は、最悪「音だけでも聞ければいい」
そんな覚悟で来ているだろうが、渋谷がわざわざ注釈付指定席まで出向く
それは「あなただっていないと、ライブは成立しない」と示しているも同然である
注釈付き指定席を買われたあなたは、渋谷が近くまで来る可能性も想定してチケットを購入したかもしれないが、そう思ってなかったら、普通ではいられなかったのではないだろうか?


東京で演奏されることが「東京」と共に大きな意味を持つ「東京流星群」は、お馴染みだったミラーボールは用意されず
変わって後方のスクリーンには、無数の流星群
以前以上に流星群を呼び込んでいるような感覚にさせつつ、渋谷はステージ中央の花道を通って、前に出てくれるがそれはきっとたくさんの「あなた」の声を聞くためだ


かつてのレーベルだったソニー(実際にはエピック・レコードだが)と再契約したことで、タイアップ曲は大幅に増えた
それに伴い代表曲も持っているカードも大きく増え、コロナ禍前もコロナ禍以降世に届けられてきた名曲でさえも、セットリストが漏れるケースが増えてきた
嬉しくもあれば悲しくもある
でも昔からビーバーを聞いている方も、最近になってビーバーを聞いている方も「東京流星群」を合唱している
なんてロマンチックで美しい夜なのだろう


そうして素晴らしい景色を見せてくれたお礼と言わんばかり、柳沢がイントロから悲鳴が起こる「名前を呼ぶよ」
主題歌となった「東京リベンジャーズ」のアニメ版主題歌にしてHEY-SMITHが手掛けた「Say My Name」は、この「名前を呼ぶよ」を連想し、猪狩も慌てて柳沢に電話を掛けることになってしまったようだが、どうやら「東京リベンジャーズ」は名前を呼ぶ場面が非常に印象的らしい
原作を読んでない人間からすれば、真っ先にビーバーが「あなた」に向けて歌っていたものだと思っていたが、原作ファンにも届くようにビーバーは作っていたのである


今と比較して圧倒的にライブがしにくかった2021年、ビーバーは明日どうなるか分からない状況下でも積極的にライブをしに会いに来てくれた
それは今後も変わらないでほしい
名前を呼んだらライブしに来てくれる
そんな存在がSUPER BEAVERだから


するとここでアルバムリリースに先駆けて配信されていた新曲「値千金」へ
柳沢が奏でるメロディーが琴線に触れるものであることは説明する必要は無いだけど、ホールやアリーナでより「値千金」を映えるものにしているのは、上杉と藤原が築くリズムが盤石だからだろう
並びにビーバーの音楽は「現実と向き合えるようにして戦えるようにする音楽」
自分の周囲にはいなかったけど、会場内には間違い無く自分を取り巻く今の状況に満足できてなかったり、絶望しているあなたがいただろう
そのあなたに注がれる


「終わっちゃないんだよ 繋いで 届けろ いつの日か振り向く自分に」


はあなたを戦闘モードに再び変える言葉である
まだ終わりではない
窮地から這い上がり、今やアリーナくらすでもワンマンするビーバーが言うなら説得力は計り知れない


「いつからか4人で音を鳴らすだけでは駄目だと思うようになった。けどあなたのお金や時間を頂いている。あなたを楽しませることが出来ないと駄目だと思うようになった。」


とバンドは慈善事業でないと以前話しつつも、4人だけではなくわざわざ来てくださっているあなたを楽しませなければ意味がない
そうしたニワンスの言葉を渋谷が口にすると、


「俺は柳沢や上杉や藤原の95%は理解できても、残り5%は理解できない。でも全てを理解できなくていい。残りの5%は人を思いやる心で出来ていたら良いから。」


と多くの時間を共にしているだろう仲間であっても全ては理解できないことを悟らせつつ、その理解出来ない部分に優しさが宿っていることを願い演奏されたのは、これもアルバムリリースに先駆けて先行配信されていた「幸せのために生きているだけさ」


人間は最初何にも染まってなく、真っ白の存在である
それが生きていくうちに、色んな色に染まっていくのだが人間は最初から他人を傷つけようとして、この地に降り立つ訳ではない
前提条件として、最初から誰もか幸せになりたくて生きているのだから

ビーバーは過去にも「人として」や「ひとりで生きていたならば」で、人を信じたり、支え合って生きていかなければならないことを説いてきた
今後は「幸せに〜」がその位置を継ぐのだろう(歌詞もガッツリ出ていたし)
2024年に入って、もうすぐ春を迎えようとしているけど、とんでもない新曲を早くも耳にしてしまった


更に「儚くない」
10年前と比較すると、ビーバーを知るあなたが多いに増えた
嬉しいことだけど、それによって生じる心情、すなわち


「僕は死ぬことが 年々怖くなってる」


を柳沢は偽りなくここに書き記した

渋谷はこの日、「儚くない」を1番感情を込めて歌っていた
力の入り具合がはっきり感じ取れたから
いつか人は死ぬ、逃れることは出来ない
けどその時まで笑いながらしぶとく生きていたい
後悔しないような人生を歩みたいと改めて思った


「最初のメジャーデビュー(エピック・レコード)の際、レコード会社の人に「一生懸命」とか「頑張ってます」とか「ダサいから辞めろ」って言われた。俺はあえて言い続けます!!一生懸命やって頑張って、時々ミスしてでも頑張るあなたがいるから成り立ってます!!」


と渋谷が誰にとやかく言われようが、「一生懸命」や「頑張ってます」を使い続けることを明言し、楽器隊の3人にMCを促すが、


「今日注釈付き指定席とか、立見席とかあるんだけど、更に普通の席なのに柱なのに見えない席あるんだよね(笑)(マジであるらしい、武道館で1番のハズレ席かもしれない)それにも関わらず来てくれるあなたがいて最高!!」


と柳沢は感謝しつつも、渋谷がところどころでMCに入り込んでくるので、


「俺のターン!!」


と阻止していたが、髪型が目立ち過ぎてる上杉は、


「最高すぎて言うこと無い」


と簡潔に

それはそれで潔くていいが、やっと名前を呼んでもらえるようになった可愛い子ちゃんこと、藤原は渋谷が紹介する前にため息をついたり、天井を見上げたりと扱いが散々(笑)


「誰が守護霊だよ!!」


と藤原はツッコミを入れたが、言動が幼かったり、カメラ越しの表情に渋谷が「授業参観に来る保護者か」なんて弄られる始末(笑)
だから可愛い子ちゃんなんだろうけど(毎年恒例の脱退ネタも含めて)


渋谷「ここから後半戦です。あっという間に終わるから付いてこいよ!!」


という煽りから、瞬間風速の速さで終わるわけではないけど、パンキッシュかつ


「後で悔やんでも もう遅い
後で悔やんでも もう遅い
何回だって言うよ
何回だって言うよ
今やりたいと思うことは
今しかできないことなんだ
今は 今にしかないんだよ
今は 今にしかないんだよ」


という渋谷以外の3人とあなたによる合唱がエモーショナルな「閃光」からライブは後半


一昨年のアリーナツアーのように、ステージの端と端にマイクスタンドが用意され、


「手は頭の上に!!」


と渋谷が両手を頭の上に掲げるように指示する「美しい日」は、渋谷も柳沢もあなたに向けて手拍子や合唱を大きくするよう促すなど要求は多め
でもそうして作ってくれている光景をしっかり目に焼き付けようと、渋谷は再びステージ中央の花道を通って中央に移ったり、柳沢や上杉もステージの端へ
同じに見えても、2/20の武道館の景色は2/20にしか見ることが出来ない
上杉や藤原が編みだすグルーヴに合わせて手拍子したり、跳ねたりとその景色を見れる日は疑いようもなく、「美しい日」である


そのうえで、


「会いたい自分に会えるのはあなただけ!!」


と渋谷が言い聞かせることでお馴染みの「予感」で、藤原がテクニカルにビートを刻む中で柳沢と上杉は中央から伸びる花道を通って先端へ
それに伴いコーラスするものがいなくなってしまったのだが、


「柳沢と上杉がステージからいなくなってしまったので、あなたに合唱をお願いします」


と渋谷が要望し、会場にいるたくさんのあなたが柳沢や上杉に変わって


「予感のする方へ 楽しい予感のする方へ」


を合唱


ステージから離れていた柳沢と上杉は、ラスサビ直前にステージに戻り、事前に戻れるか、リハで確認していると思われるのに、


渋谷「サビに間に合って良かったね(笑)」


と弄るのだが、ラスサビになるとモニターにはカメラを通して演奏する4人の姿が

遥かに近くなったことで臨場感があるし、4人の姿は言わずもがな今を楽しんでいるもの
その姿を見届けることが出来たならば、楽しい予感がする方向へ迎える予感しかしない


そんな中、特攻と共にお披露目されたのは「音楽」のオープニングナンバーであり、公演日の時点では新曲だった「切望」
新曲故か、モニターには歌詞も映し出されていたが、そこに「歓ぶ」も登場し、上杉のゴリッゴリなベースが牽引するのも「歓びの明日に」を連想させる
その頃を知るものとして、エモーショナルな曲が「音楽」の冒頭にあるなんて、楽しみでならないが、


「僕は笑顔の 渦を作りたい
巻き込んで笑いたい 巻き込まれて笑いたい
ずっと笑顔じゃ いられない日々に
ひとつでも多く 大笑いの瞬間を
無償の愛じゃない そこに気持ちの往来」


が、今のビーバーの音楽が目立つ場所なのだろうか
傑作「東京」から1年以上経過して放たれる新作
じっくり歌詞を見て吟味したい


そう、「音楽」への期待を高まらせたところで、


渋谷「あなたにありたっけの気持ち叫ばないと!!」


とあなたへの思いをあなたに届けるのは「アイラヴユー」


6年前の武道館、このポジションに該当するのは「ありがとう」だった
あの日の武道館は集大成だったわけではない
でもその頃のビーバーは今みたいにホールやアリーナなど幅広い会場でライブが出来たわけではない

武道館の前々年にあたる2016年にようやく初めてZeppでワンマンが出来るようになり、翌年の2017年に野音でワンマン(行く予定だったけど、社会人復帰に伴い行けなくなったのが今でも悔やまれる)、その年のツアーでZepp Tokyo2daysがソールドし、満を持して迎えたのが2018年の武道館
口コミやフェスで少しずつ名前が広がり、短い時間でも足を運んでくれたあなたに感謝するように「ありがとう」をあの頃はほぼ毎回やっていた

それから長い時を経て、メジャー再契約を果たしたバンドはあのとき以上の愛や感謝を込めて「アイラヴユー」を伝える事ができる
だから渋谷が「あなた」に合唱を委ねたあと、


「愛してる 愛してる」


の合唱が起こり、感謝を示すようにビーバーからも「アイラヴユー」が届けられる

画面が四分割されたうえで


「良いライブかどうかは4人の演奏が上手いとかどうかじゃない。フロアが良いかどうか…。あなたのお陰で良いライブが出来たと思います。」


とあなたに感謝する渋谷

渋谷は常々ライブは4人では成り立たないことを口にしており、今となっては「よく参加できたな…」と思っているKT Zepp公演で


「ライブはバンドだけできないって知ってますか?あなたがいないと出来ないんですよ!」


と訴えていたのを忘れもしない


4人だけでライブをするなら、お茶の間から生演奏を観覧しているようなもの
ライブ映像を見ているのと何ら変わらない
あなたが参加して、ライブは初めて成立するのである


そうして、


渋谷「あなたが居なければ最高のライブは出来なかった。誇ってください!あなたをただの傍観者にはさせないからな!!」


と最後のブロックに入ったところ、藤原がどっしりと重いビートをQUEENばりに刻むのは、これも新曲にしてツアータイトル(「駱駝革命21」の元ネタになったであろう「小さな革命」
「切望」と同じく、今後のビーバーの音楽の指針になるだろう曲で、


「ただ吸って 吐いているだけで 十分ならば
君は苦しまない」


はその通りだけど、


「でも 死にたいとか 絶望とか 今日まで堪えたのも、誰だ」


とあなたを肯定し、


「大きな世界は変わらないとしたって
君の夜明けのきっかけに
音楽で世界は変わらないとしたって
君の夜明けのきっかけになれたら」


は渋谷の言葉を歌詞にしたかのようだ
あなたを戦えるための音楽だと、再び伝えるかのように
マイノリティのための音楽でもあるけど、本質はあなたを現実で戦えるようにするもの
現実逃避したいあなたを戦えるようにする
それは「小さな革命」と言っていい


そして最後は銀テープも発射され、大合唱が巻き起こる「青い春」
柳沢と上杉が背中合わせに弾いたり、その前に渋谷が座ったりと映画のエンドロールにも見えるような光景
手拍子も無論起こる中、ラストは


「そんな歌が歌いたい」


をあなたに歌わせ、


「始まりは青い春」


の部分を渋谷が歌って本編は終了

柳沢は去り際、NOiDのタオルを捧げてステージを去った


その後客席からは、コロナ禍前は恒例だった「秘密」の合唱が起こるものの、ステージに戻ってきた渋谷は、


「本当はさっきでライブ終わったんだけど…」


と説明

どういうことかというと、


「アンコールの曲を本編でやれば良いじゃん」


と渋谷は最近考えるようになったらしく、アンコールの考え方が変わったようだ
具体的には、


渋谷「ステージに立ったらライブとSHOWの要素があると思って、少しでもSHOWの要素を減らしたい。その日にしか言えない言葉や歌を見せたいの。だから今後は「最後」って言ったら、出し切ってください。」


とのこと

思えばCDJ23/24、EARTHのトリだったのにアンコールはやらなかった
それも「アンコールは本編に含める」方針だったのだろう
つまり、今後のビーバーはアンコールはしない前提
10-FEETやBRAHMANのように、エクストラステージはないと思ったほうがいい


しかし説明だけで帰るのは後味が悪いからだろうか、他の公演でもやっているように締めの曲を選ぶ権利が与えられ、この日は「突破口」か「証明」
けれども客席からはピースサインし、2曲やるように促すあなたも

それに渋谷は、


「グー出せば一生勝てる(笑)」


なんてとぼけ始めたが、


渋谷「あなたとライブ作るって言いましたよね!?選んでください!!」
柳沢「ぶーやん(渋谷)が拒絶されているのを初めて見た(笑)」


とあなたの懇願を無視し(笑)、結局選ばせることに

その流れに、


渋谷「あなた達はやればできる子!!」


と言い出すので、「どこの教員やねん(笑)」とツッコミを入れてしまったが、アンケートの結果選ばれたのはここ最近はやってない気もした「証明」


「僕もあなたも 一人なんだろう
産まれて死ぬまで 一人なんだろう
だから独りきりじゃ 成り立たないだろう
解かりあって 分かち合って 抱きしめあって
命は初めて輝く」


とすべての物事は1人では成り立たないこと、ならびに


「産まれて死ぬまで一人なのは 誰も独りきりでは無いという「証明」」


とあなたが決して1人で生きてないことを証明しきって、本当に終演した


渋谷が序盤に宣言した通り、特別な演出もなくこの武道館はあくまでホール・アリーナツアーの1公演
すなわち普通の武道館としてライブを終えた
ストリングスも入り、メジャー契約を打ち切りとなったバンドがとんでもない前例を残す過程の1つとなった前回の武道館とは全く持って対照的なものである


でも変わったこともある
前回の武道館、アンコールで「歓声前夜」のリリースを発表し、そのツアーファイナルはまさかの渋谷eggmanだった

その時渋谷は、


「ライブハウスに帰ります」


と話していたが、2019年のツアーからホールを解禁
その後代々木第一体育館ワンマンも行って、ライブハウスもホールもアリーナもやるバンドになった


「どんな場所でもどんな持ち時間でもやることは変わらない」


と話していたけど、ここまで規模が巨大化するなんて思いもしなかった


現在ビーバーは既に次のツアーとして野外ツアーを発表しているが、これが「音楽」のレコ発ツアーとなるのだろうか?
いよいよFC入会を考えなければならないレベルなってきたが、そうまでしてでも会いたいバンド
何度も見届けたいんだ、小さな革命を


セトリ
グラデーション
ひたむき
スペシャル
決心
東京流星群
名前を呼ぶよ
値千金
幸せのために生きているだけさ
儚くない
閃光
美しい日
予感
切望※新曲
アイラヴユー
小さな革命※新曲
青い春
(Encore)
証明



※前回見たSUPER BEAVERのライブレポが載っている記事


※前回見たSUPER BEAVERのワンマンのレポ
https://ameblo.jp/serment-musicinlife/entry-12770552938.html

※2018年の武道館ワンマンのレポ
https://ameblo.jp/serment-musicinlife/entry-12372503851.html