運営からのお知らせについて語り合った後、再び穏やかな時間が戻る。
セツナはカップへ口をつけながら、満足そうに息をついた。
「はぁ~。さっきのディナーおいしかった~」
「そうですね」
「ルカもおいしかったー!」
ルカが嬉しそうに耳をぴこぴこと動かす。
その微笑ましい姿を眺めていたセツナが、不意に何かを思い出したように目を見開いた。
「あーーーーっ!!」
「ど、どうしました!?」
突然の大きな声に、セイが思わず姿勢を正す。
「サンタ衣装の写真撮ってないじゃん!!」
「……写真、ですか?」
「そう!せっかくツリーも飾って、クリスマス限定の衣装にも着替えたのに、記念に残しておかないともったいないじゃん!」
「なるほど……」
セイは少しだけ安心したように息をつく。
「ルカー!」
「はーい!」
「まずはルカから!」
「わーい!」
ルカは嬉しそうにセツナの前まで駆け寄った。
「帽子もマフラーもちゃんと見えるようにね」
セツナはルカの帽子を少しだけ整え、首元のマフラーも優しく直してあげる。
「よし、かわいい!」
端末を構える。
「ルカ、こっち向いて~!」
「はーい!」
ぴん、と耳を立てた瞬間。
パシャ。
「きゃーっ!かわいい!」
「えへへー♪」
「今度はこっち!」
パシャ。
「今度はくるっと回って!」
「こうー?」
くるり。
パシャ。
「かわいすぎるー!」
「ルカのしゃしん、いっぱいー!」
「うん、いっぱい!」
セツナのシャッターは止まらなかった。
(第298話に続く)