セイの衣装変更が終わり、セツナとセイがそろってサンタの衣装に身を包んだところで、セツナはルカへ視線を向け、こう言った。
「じゃあルカもだね」
「ルカもー?」
セツナはショップの一覧を見ながら、ふと思い出したように声を上げる。
「あっ、そうだ。買い物の時に見つけたクリスマス帽子!あの時はクリスマスしか使えないからやめたんだったね。でも今は共同作業ポイントで買えるし、せっかくだからおそろいにしちゃおう!」
そう言って、迷いなく購入ボタンを押した。
数秒後。
《衣装変更完了》
ルカの頭へ、赤いクリスマス帽子がちょこんとのった。
マフラーとお揃いのようでとても愛らしい。
「わーい!」
ルカは嬉しそうにその場でくるりと回る。
「ルカ、かわいい?」
「ルカかわいいー!セイも似合ってるし、3人ともおそろいだね!」
部屋の中に笑い声が広がる。
セイはそんな2人を眺めながら、小さく息を吐いた。
こんなふうに誰かとクリスマスを過ごしたことは、1度もない。
けれど――
こういうクリスマスも、悪くない。
そう思いながら、楽しそうにはしゃぐルカと、それを見守るセツナへ視線を向ける。
その穏やかな光景が、どこか微笑ましかった。
(第284話に続く)