セイは、サンタ衣装に身を包んだセツナの姿を見つめながら、ふと考えていた。
最近、なぜかセツナが関わると、いつもの自分とは違う思考や反応をしている気がする。
けれど、それがなぜなのかは、自分でもよく分からなかった。
そんなことを考えながらセイが無言で立ち尽くしていると、
「じゃあ次はセイね」
いきなりセツナがさらっとそんなことを言う。
「……はい?」
思わずセイは聞き返す。
「だから次はセイの衣装を選ぶ番だって言ってるの」
「いえ、僕は結構です」
セイは思わず即答してしまう。
「えー、せっかくのクリスマスだよ?」
セツナは引き下がらない。
「ですが、僕には必要ないかと」
「…………」
セツナは少しだけ沈黙する。
セツナが黙った途端、セイはなぜか焦りを覚え、無意識に口走ってしまっていた。
「あ、いえ、その……では、無難なところでサンタ衣装などどうでしょうか」
それを聞いたセツナは、パッと顔を輝かせる。
「いいね、おそろいのサンタ衣装もきっと楽しいもん」
(おそろい……?)
一瞬、思考が止まる。
同じ衣装。
つまり――
(ペアルック、ということなのか?)
なぜか胸の奥が妙に騒がしくなった。
(第282話に続く)