セツナがサンタの衣装を選び画面をタップした瞬間。
光が弾け、セツナの姿が一瞬だけ淡く光る。
そして。
「どう?」
赤いサンタ服に身を包んだセツナが、その場に少し恥ずかしそうにしながら立っていた。
セイはあまりにも衣装が似合うセツナの姿を見て一瞬だけ言葉を失う。
クリスマスの装飾に囲まれた部屋の中で、その姿だけが妙に目を引いた。
「セイ?」
呼ばれて我に返る。
「……とても似合っていると思います」
なんとかそう答えると、セツナは嬉しそうに笑った。
「ほんと?」
「はい」
「やった」
その笑顔を見ていると、また胸の奥が妙に落ち着かなくなる。
最近、こういうことが増えた気がする。
理由は分からない。
だが、考えても答えは出なかった。
(第281話に続く)