2人は改めて、目の前のツリーを見つめた。
立派なもみの木ではある。
だが装飾は最低限。
どう見ても『必要な人は追加で買ってください』という作りだった。
セツナが苦笑する。
「運営も売上あげなきゃだもんね」
「そうですね」
「なら追加でアイテム購入しようか」
「はい。セツナさんさえよろしければ、ショップを利用して装飾品を購入するのもいいかもしれません」
「じゃあそうしようか」
そう言いながら、セツナはふと思いついたように顔を上げた。
「でもさ。買うだけならショップで済むんだろうけど、せっかくクリスマスイブなんだし街に見に行かない?」
「街ですか?」
「うん。今しか見られない飾りとかあるかもしれないし、実際に見て選ぶ方が楽しくない?」
セイは少し考えた。
確かに効率だけを考えるならショップで購入した方が早い。
だが――
彼女と一緒に街を歩く。
そういう機会も、そう多くはない。
なぜだか、この機会を逃したくないと思った。
「……そうですね。セツナさんがよろしければ」
そう言って小さく頷く。
「やった」
セツナは嬉しそうに笑った。
「ルカもいくー!」
「もちろん」
「わーい!」
こうして3人はツリーの装飾品を買うために出かけることにした。
(第264話に続く)