「セイくんはセツナちゃんのこと、大好きなんだね」
「……え?」
その瞬間、音が消えた。
鍋の煮える音も。
暖炉の薪がはぜる音も。
ルカの気配さえ、遠のく。
ただ、その一言だけが、胸の奥に深く沈んでいく。
理解が、一拍遅れて追いつく。
手の中の木べらが、かたりと鍋の縁に当たった。
熱が、一気に頬へ駆け上がる。
呼吸が浅い。
鼓動が、やけに大きい。
(……違う)
そう否定しようとした。
けれど。
何が違うのか、その続きを言葉にできない。
(第205話に続く)
「セイくんはセツナちゃんのこと、大好きなんだね」
「……え?」
その瞬間、音が消えた。
鍋の煮える音も。
暖炉の薪がはぜる音も。
ルカの気配さえ、遠のく。
ただ、その一言だけが、胸の奥に深く沈んでいく。
理解が、一拍遅れて追いつく。
手の中の木べらが、かたりと鍋の縁に当たった。
熱が、一気に頬へ駆け上がる。
呼吸が浅い。
鼓動が、やけに大きい。
(……違う)
そう否定しようとした。
けれど。
何が違うのか、その続きを言葉にできない。
(第205話に続く)