■ Eternal Arc ~バーチャルとリアルの交錯物語~ <エピソード0> ■(第172話) | 世羅の気功と日常ブログ

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夜の通りを、2人はゆっくりと歩いていた。


しばらく、靴音だけが静かに響く。

 

「今日は……このまま帰ろっかせっかく来たけど、無理しても良くないし」

 

セツナが、少しだけ名残惜しそうに言う。

 

……はい」

 

セイは頷いた。

 

そのまま、もう少し歩いたところでセツナが、何気ない口調でぽつりと漏らす。

 

「でも……」

 

ほんの一瞬、言葉を選ぶような間。

 

「イルミ、綺麗だったよね。もう少し、見てたかったかも」

 

それは独り言に近い、本音だった。

 

セイの足が、わずかに止まる。

 

……)

 

胸の奥が、きゅっと音を立てる。

 

……僕もです」

 

思わず、そう口にしていた。

 

その言葉に、セツナの足がふと止まる。


夜の静かな通りに、2人の靴音だけが途切れた。

 

(第173話に続く)