■ Eternal Arc ~バーチャルとリアルの交錯物語~ <エピソード0> ■(第146話) | 世羅の気功と日常ブログ

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「何もないと思っていた自分に、
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外に出ると、空気はさっきよりも少しだけ冷えていた。

 

けれど、さっきよりも、どこか軽い。

 

そんな感覚のまま、2人は夜のスキー場へと向かう。

 

道中、街の灯りが少しずつ遠ざかり、その代わりに、雪の気配がゆっくりと濃くなっていく。

 

視線の先には、白く染まり始めた景色が広がっていた。

 

……なんか、もう雰囲気あるね」

 

セツナが小さく呟く。

 

「はい。少しずつ、景色が変わってきています」

 

セイは短く返す

 

そのやり取りだけで、気持ちも自然と切り替わっていく。

 

やがて視界の先に、灯りが見えてくる。

 

スキー場だ。

 

雪は静かに降り続け、ゲレンデのライトに照らされて、淡くきらめいている。

 

その光景を目にした瞬間、胸の奥に、わずかに静けさが広がった。

 

リフトで山の上へと向かいながら、2人は言葉少なに景色を眺める。

 

雪に覆われた木々と、遠くに広がる街の灯り。

 

それをただ共有しているだけで、十分だった。

 

(第147話に続く)