片付けを終え、綺麗になった台所を見渡して、セイは小さく息を吐いた。
そして、ふと、昨日買ってきた材料に目をやる。
「よし。餌箱、作ろうか」
簡単な作業のはずだった。
だが、寸法を考えたり、削ったりしているうちに、思ったより時間がかかる。
ルカは近くで、興味深そうに見ていた。
「セイくん、まだ?」
「もう少しだよ」
昼には間に合わず、作業の区切りをつけて軽く食事を済ませる。
それからもう1度手を動かし、夕方前には、ようやく形になった。
「……こんな感じで、どうかな」
「うん!すごくいい!」
設置した餌箱を見て、ルカが嬉しそうに跳ねる。
それを見て、セイは小さく息を吐いた。
(第108話に続く)