セツナの鋭い声に、セイは驚いて画面を覗き込んだ。
彼女の指先が、詳細画面の隅にある小さな項目を指し示している。
「ちょっと待って!ほら、ここ。“オプション”って書いてある」
「……本当ですね。気づきませんでした」
2人が同時にタップすると、小さなウィンドウが開く。
《拡張オプション:コミュニケーションAI搭載(+200ポイント)》
《飼い主との意思疎通が可能になるAI機能。音声認識・簡易対話・生活リズム学習補助機能つき。》
セツナが目を丸くした。
「え……これ、喋れるってこと?」
「……そうみたいですね。寂しい時でも、会話ができるということですね」
「それ、いいじゃん。普通のペットより、こういう機能があった方が、セイの“1人じゃない時間”になると思う」
セイは画面を見つめながら、胸の奥が温かくなるのを感じていた。
「……確かに。話せるうさぎ……いいかもしれません」
「でしょ?じゃあ、この子と一緒に、少しずつ“自分の時間”を作っていけるね」
セツナは嬉しそうにそう言った。
(第94話に続く)