広場のクエストボードには、冬イベントがいくつも並んでいた。
雪のアイコンが舞うように表示され、そのどれもが少し楽しげに見える。
「ほんとに増えてるね。冬って感じ」
セツナがそう言って、いくつかを眺める。
雪だるま制作、氷彫刻、探索系のクエスト。
どれも魅力はあるが、彼女は少し迷っている様子だった。
「ねぇ、セイはどれがいいと思う?」
少し考えてから、セイは答える。
「……セツナさんが、楽しそうだと思えるものがいいと思います」
その言葉に、セツナは小さく笑った。
「じゃあ、雪だるまかな。気軽に一緒に作れそうだし。セイもこれでいいかな?」
「はい。かまいません」
「じゃあこれにするね」
そう言いながら、セツナが受注ボタンをタップする。
(第79話に続く)