2人は玄関をくぐり、暖かい空気の中に足を踏み入れる。
セイはゲーム内のインターフェースを開き、獲得した280ポイントを確認した。
「これで、暖炉を購入できますね」
「うん。それじゃあ早速置いちゃおう!」
セイが端末を操作し、暖炉が部屋の一角に配置される。
次の瞬間、パチパチと爆ぜる音と共に、柔らかな火の光が室内を包み込んだ。
セツナが炎を見つめながら、ふっと息をつく。
「……あ、あったかい……いいね、この感じ」
「暖炉があると、部屋全体がぐっと落ち着きますね」
「ねえ、リースと合わせるともっと素敵じゃない?」
セツナの言葉に応えるように、セイがそっとリースを暖炉の横に飾る。
柔らかな炎とリースの緑が重なり、部屋は一気に華やいだ。
「うん、これで今日の作業が形になったね」
「ほんとに……達成感がありますね」
2人は暖炉のそばで、ゆったりと揺れる炎を静かに見つめた。
「今日は楽しかったですね」
「うん、またこうやって一緒に作ろうね」
2人は顔を見合わせて、そっと笑いあった。
(第71話に続く)