食後、2人で並んで食器を洗う。
「洗い物、思ったより多いね」
「調理工程が多かった分でしょうか」
「でも、1人でやるより楽だね」
「はい」
最後の皿を拭き終えた、その時だった。
《共同作業ポイント獲得》
《獲得ポイント:150P》
「あ、見て。ポイント増えた」
セツナが画面を指差す。
「……成功、ですね」
「思ったよりポイント沢山もらえたね」
「もしかすると、買い物・調理・片付け、それぞれが共同作業として判定されたのかもしれません」
「そっか~、そう考えると、何でも一緒にやるのがお得だね。初めての共同作業も楽しかったし、また一緒にやろうね」
「はい、また一緒にやりましょう」
食後、自然と時間を確認する。
「もう、いい時間だね」
「そうですね」
「じゃあ……そろそろ私は戻ろうかな」
セイは、少しだけ考えてから答える。
「はい。僕は、ここに残りますね」
「そっか」
セツナは、少し嬉しそうに言った。
「じゃあ次から、ここで待ち合わせね」
「えっ!?」
「だって、セイは今日からここで暮らすんでしょ?だったらここに来た方が早いかなって思ってね」
「あっ、そう言われてみればそうですね…」
「じゃ、そんなわけで、また3日後ここでね」
「……ええ」
その言葉が、胸の奥に静かに落ちる。
(……彼女は、ここに戻ってくる)
なら。
(彼女が、快適に過ごせる場所にしよう)
誰にも邪魔されない、2人だけの拠点。
その存在が“居場所”として、彼の中に根を下ろし始めていた。
(第43話に続く)