気功の「ある技術」を初めて使った時の話 | 世羅の気功と日常ブログ

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前回書いた「ある技術」についてですが、今回はこの「ある技術」を初めて使った時のことを書いてみたいと思います。

(技術名はあえて伏せています)

 

私が初めてこの技術を使ったのは、先生との初めての個人セッションの時でした。

 

先生から一通り技術についての説明を受けた後、「消したいと思う、怖いとか不安だと思った経験や、その時の感情をなんでもいいから思い出してみてください」と言われ、何かなかったかと一生懸命思い出そうとしました。

 

でもこれが意外と思い出せないんです…。

 

パニック障害になってからあんなに不安なことや怖いと思うことがあったはずなのに、そのことをもう、あまり思い出せなくなっているんですよね。

 

考えてみればパニック障害が再発してから約6年も経ちますので、当時の記憶はかすかに思い出せても、その時の発作におびえていた不安感や恐怖心はもう思い出せなくなっているんです。

 

パニック障害になってからは、私はやりたくないこと、できないことから、ひたすら逃げたり諦めたりする毎日でした。

 

そのぶん、発作が起きなくなるのも早かったと言えるのかもしれませんが、だからこそ、今ではもう発作が起きた時の感情(焦りや不安感、恐怖心など)を思い出せなくなっているんです。

 

それに私は引きこもり生活を繰り返す中で、元々少なかった友達とも疎遠になり、両親以外の人との人間関係もほとんど失っていました。

 

そんなこともあり、人間関係の中で起きるような、イライラ、怒り、悲しみ、悩みなどもほとんど経験することがなくなっていました。

 

それでも何かないかと色々考えた結果、ふと思いついたのは、「駅に近づくことができない」ということでした。

 

パニック障害が再発したことでそれ以来電車に乗れなくなり、それでも通勤のために無理矢理乗ろうとして何度も発作を起こしてたため、駅そのものに恐怖を感じるようになっていたんですね。

 

そのせいで駅に近いところに住んでいるにも関わらず、駅に近づくことさえできなくなっていました。

 

 

そのことを思い出し先生にお話すると、「発作を起こさないように気を付けながら、2~3秒でいいので、その時の気持ちを思い浮かべてみてください」と言われたので、駅に近づいた時のことを思い出し、初めて気功技術を使ってみました。

 

そして気功技術を使った後に、もう1度駅に近づいた時のことを思い浮かべてみると、あんなに感じていた、足の裏から汗をかいて逃げたくなるような恐怖心がなくなっていたのです。

 

すごく不思議な感覚でした。

 

記憶はあるのに、その場面を思い出してみても、心は冷静でフラットだったからです。

 

「えっ!?なにこれすごい!!。」

 

それが私の第一声でした。

 

そして翌日、本当に恐怖心などは出なくなっているのかを確かめるために駅に行ってみました。

 

最初は条件反射なのか、駅に近づくたびに足の裏に汗をかいて足がすくんでいたのですが、足が前に進まなくなると、すぐにその場で昨日教えていただいた技術を使って感情を消すというのを繰り返していました。

 

すると、なんとあんなに怖くて足がすくんで進めなかったのが、少しずつ前に進めるようになったのです。

 

これにはもう感動しました。

 

「長年駅に近づくことさえ出来なかった私が、駅構内に足を踏み入れている!!。」

 

その嬉しさから、もっと先へ進みたいという気持ちが芽生え、一歩一歩慎重に進みながら、また前に進めなくると、その技術を使うということを繰り返しました。

 

そうしているうちになんと、今まで行きたくても行けなかった、駅構内のあるお店まで辿り着くことができたのです!。

 

「ここまで1人で来れたなんて、私すごい!!。」

 

そう思いながらも、今度はそのお店の中に入る際に足がすくんだのでまた技術を使用しました。

 

そうやってなんとか店の中に足を踏み入れ、店内を周ろうとするたびに逃げたくなる衝動が出てきたらまた技術を使う。

 

ひたすらそれを繰り返しました。

 

焦りと不安でまともに店内を見て周る余裕はありませんでしたが、なんとか目的の物を見つけ、それだけを手に掴み急いでレジへ!。

 

「ちゃんと買えるかな?。大丈夫かな?。」

 

そう心配しながらも、こっそりまた「あの技術」を使いながら店員さんにお会計をしてもらいました。

 

慌てすぎてお金をうまく出せない状態でしたが、なんとかお釣りを受け取り、商品を鞄に突っ込んで店の外へ。

 

外に出てようやく少し落ち着きを取り戻しましたが、久し振りに1人でお店に行って、「買い物ができた!」という感動を味わいつつも、今度は帰り道の不安が頭をよりぎました。

 

行くことはできても、今度はまた駅内を通って家に帰らなければなりません。

 

「大丈夫かな?。歩けるかな?。」

 

と不安に思いつつも同じ道を歩いてみたところ、なんとお店に行くときはあんなにドキドキと足が震えながら歩いていた同じ道が、今度はもう抵抗を感じることもなく普通に歩けるではないですか!。

 

「なにこれすごい!!。」

 

この気功技術との出会いが、私の日常を取り戻す大きなきっかけとなりました。

 

最初はほんの小さな一歩だったけれど、それが積み重なり、今では一人で行けなかったお店にも行けるようになりました。

 

6年もの間できなかったことが、今ではまるで嘘のように感じられます。

 

もしこの記事を読んでいる方が、何かに縛られて動けなくなっていると感じているなら、諦めないで欲しいと思っています。

 

私にとってこの技術がそうであったように、あなたにとっても、何か小さな一歩が大きな変化をもたらすかもしれません。

 

これからは、気功やこの技術を通して、同じように苦しんでいる人たちが少しでも楽になれるようなお手伝いをしていきたいと思っています。

 

少しずつでもいいから、また一歩を踏み出す勇気を取り戻せるお手伝いができたらと心から願っています。

 

 

ここまで長文をお読みくださりありがとうございました。