関係性と攻撃性 3/3 | パート主婦の生き方

パート主婦の生き方

浮かんでは消えて行く思索の記録

以下の対処法は、主に先生が子ども間のダイナミクスを予測し、クラス内の衝突を減らし、子ども同士の親密さを促進するためのガイドである。

 

4. 子どもたちの仲間同士の交流を促進する
先生は優しい励ましの言葉や思いやりのある行動を見せ続ける。そのような光景を毎日見ることで、子どもたちは安心し、リラックスし、真似をするようになる。引っ込み思案な子どもの参加を促し、攻撃的な子どもから守り、攻撃的な子どもに対抗する方法を与え、自信をつけさせる。

 

5. 子ども同士の争いを仲裁する
身体的な攻撃が起こりそうな状況で、当事者達に話しかける。争いが起きたら、まず物理的な攻撃を止める。その後、何が起こっているのか質問し、子どもたちの意図を聞き出す、または代弁する。友だちが怖がっている、悲しんでいるなどの状況を認識させ、先生は被害者と加害者の両方に共感を示す。子どもたちだけで問題を解決できない場合は、選択肢を提示したり、交渉のスキルを身につけさせたりして、子どもたち自身が誇りを持てるような選択をさせる。解決策を見つけたり、良い行動を選んだりしたことを褒める。

 

6. 社会的ルールのガイドとなる

子どもが同じ攻撃的な行動を繰り返す場合、規範を伝えるための介入が必要となる。介入とは、有無を言わさず、先生の判断や教室のルールに基づいて一方的に指示・決定することである。まず、先生は子どもの気持ちを認識させ、話し合う。(今怒っているね、今泣いているね、悲しいね) 子どもが圧倒されている場合は、子どもが落ち着いて対話できるようになるまで、一緒に安全な場所で待つ。先生は、子どもが攻撃的になる理由や、子どもの持つフラストレーション、満たされていないニーズなど、子どもの気持ちを理解する。子どもに "I-message"(私は悲しい、先生は心配だ、など)を伝え、攻撃的な行動が子どもに与える影響を示す。(子どもが先生を慕っていなければ、効果はない。) 子どもに、身体的または言葉による暴力や攻撃は容認できないことを教え、必要であれば、その行動に伴う不都合な結果を説明し、与える。攻撃的な行動に代わる健全な方法を一緒に考え、実践する。(例:得意なことで注目させる、支援的な役割を与えるなど。) 子どもが自分で判断できるように説明し、情報を与え、子どもが自発的に行動するのをできるだけ待ち、子どもが行動を良い方向に変えたら褒める。これらの介入はできるだけ最小限にとどめ、子どもの気持ちのリセットを促す。子どもの良い点にできるだけ注意を向けるためだ。それによって子どもの自己認識が変わってくる。これらの処置は最初のステップで説明したように、子どもの発達上適切なものでなければならない。

 

最後に、私は先生と生徒の関係の重要性を示すラニオンズらの研究の結論に同意する。先生−子ども間の関係性は、子ども間の社会的力学に影響を与え、それによって教室における複雑なリスクと保護のプロセスに貢献する。子どもが攻撃性を示した場合、その場で注意するだけでなく、日頃からポジティブな関係構築のための土台を築いておくことが必要である。