関係性と攻撃性 2/3 | パート主婦の生き方

パート主婦の生き方

浮かんでは消えて行く思索の記録

以上の学びと私の経験に基づき、特に幼児から学童期における子どもの攻撃性に対するクラス内での具体的な対処法を6つのステップとして提案したい。

 

1.    子ども一人ひとりを理解する 
子ども一人ひとりの心理発達段階(認知力、理解力、アウトプット力を含む言語・コミュニケーション力、感情コントロール、制御力など)を観察、攻撃行動が起こるパターンを知り、事前に対処法を考える。子どもの発達段階に応じて、子どもができる最初のステップを確立する。

 

2. 子どもの自尊心を育てる
どの子どもに対しても、笑顔で親切と好意を示す。小さな達成を一緒に喜ぶ。好ましい行いを常に認め、感謝の気持ちを表す。失敗してもやり直し、小さな成功に終わらせる。

 

3. 子どもの信頼を得る
幼稚園や保育園は家庭の外での最初の社会であり、先生や保育者(以下先生)は家庭の外での社会的権威である。また、子どもが親以外の大人について学ぶ最初の機会でもある。先生を通して人に対する基本的な信頼を得られるかどうかで、子どもの将来の先生観、人間観が変わってくる。まず、先生は子どもにとって安全基地でなければならない。子どもからのアプローチを見逃さず、耳を傾け、子ども一人一人の異なるニーズにできるだけ応え、子どものフラストレーションを軽減する。できる限り「いいですよ」と要望を実現させる。あるいは「ごめんなさい、今は(それは)このような理由でできません。代わりに〇〇をしませんか?」と提案する。親密さを築き、感情的なつながりを得る。親密さとは、子供が "この先生が好きだ"、“この先生は味方だ”、"この先生なら信頼できる "と感じることである。先生は時にユーモアを交え、子どもの笑いを誘う。楽しい経験を共有する。つまり、先生は常に指示や命令をするのではなく、一緒に遊ぶ時間を設ける。先生は子どもを一方的に怒らず、常に冷静で、前向きで、一貫した態度で子どもと接する。子どもは成長できる存在であると先生が信じる。そのためには、子どもの選択を待ち、認めることも必要である。前述したように、先生は遊びの中で子どもとの間に親密さと信頼関係を築き、対話のスキームを確立させておく必要がある。子どもは楽しんでいるときほど、積極的にコミュニケーションをとろうとするものだ。(もっと!もう一回!私の番、お願い、○○したい、など)この対話のスキルが社会性を育む。

 

以上の対処法を通じて情緒的な絆や信頼関係、子供の安心感が素地となり、対話が可能になり、子どもたちが好ましくない行動をとったときに、先生からのアプローチに耳を傾けやすくなる。