ベルは騎乗しようとすると必ず乗車拒否をする。
そんなベルの癖を知っているので、踏台から鐙に足をかけると
乗車拒否をする前に瞬時に飛び乗るようにしている。すると、
たまたま近くにいたインストラクターがベルのハミを持ってく
れたので、なんなく騎乗することができた。
・
ベルの最初の動きが思ったより悪いので、先が思いやられる。
常歩から軽速歩に移行したが、なかなかスピードが伴わないの
で強めの拍車を入れたりしながら、ムチもたまに入れていく。
すると、ようやく満足のスピードが出るようになった。
・
しばらくして軽速歩から駈足に移行したが、すぐに駈足が出な
いので一旦胸を張って停止させ、瞬時に拍車を強めに入れて
「駈足～」と声をかけ指示をすると駈足を始めだした。
だが出口付近に来ると、駈足から軽速歩に勝手に移行をする。
早く終わって帰りたいのあらわれなので、２周目から出口手前
からムチを入れて勝手はゆるさないようにする。
・
このようにあの手この手を使いながら騎乗すると、もう私に逆
らおうとはしない。こうなってくると、牡馬で若いだけあって
駈足はスピード感があって、鋭く騎乗できて気持ちがいい。
騎乗時間が終え、最後にゆったりと馬場を歩いているとインス
トラクターが「ベルがすごい汗！」と驚いた。私とはたまにし
か乗らないが、刺激があっていいのかな。
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