岩国乗馬クラブで今まで体験したことがないことがあった。
アースを厩舎から出して、足洗い場でいつものように馬装をは
じめた。この時期アブがよく出てきて、アースにまとわりつい
ていた。アブが止まると噛むのが痛いので、アースはそわそわ
する。私が狙って「パチン」と手でたたき落としていた。
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最近はアブではなく小バエが出てきて、馬にまとわりつく。
この小バエは小さいとはいっても、やはり噛むのでいやがる。
噛めばアブほど痛くはないのでしっぽで追い払ったり、止まる
と皮膚をぴくりと動かして追っ払う。
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アブと同じように小バエを「パチン」と手でたたき落とそうと
するが、小バエの動きはアブ以上に速い。それでつい強めに、
「パチン」とやるが空振りになることが多い。ちょっと驚くか
なと思ったが、アースは素知らぬ顔をしていたので小バエが止
まるたびに「パチン」「パチン」と何度も繰り返した。
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１０分前になったので、ぼちぼちと私の準備始める。乗馬ブー
ツをはきそこに拍車を取り付けて、ヘルメットをかぶり、ムチ
を手に取れば準備完了。そして最後にアースのところに行き、
頭絡を取りつけアームストレッチをつければ、人馬共に馬装
が終了する。頭絡を取り付けるとき、アースは最後の抵抗をこ
ころみるがタイミングを見て瞬時に取り付けた。
「さっ、アースぼちぼち行こうか」と声をかけると、気合いが
乗って馬場に向かってポッカポッカと動き始めた。・・・続く
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