月に一度の月末になると、緊張感が一気に増す。
オーナーさんの家賃の管理をしているので、家賃の未入金者はい
ないか目を光らせる。大半は保証会社通しているので、以前に比
べれば楽になったが、いればすぐに電話を入れ家賃振込の督促を
する。この繰り返しのおかげで、当社が管理をしているアパート
・貸家・月極駐車場などで家賃滞納者はいない。
・
昨日一人の若い女性が来店してきた。
きれいにお化粧をして、髪の毛は茶髪で、きれいに着飾っていた
ので一見テレビに出ているアイドル風にも見えた。
「先日、２月に退去の電話をしました○○です」
○○さんは２年前、アパート入居のとき私が対応したお客さんだ
った。入居したあと、キッチンの混合水栓から水が漏れるとのこ
とで私が直しに行ったので当時のことはよくおぼえていた。
当時の○○さんは、初めて実家から出てアパート生活をする初々
しさがあったが２年もすると変わるものだなと思った。
・
退去解約通知書を見ると、新しい住所が記入されてなかった。
「新住所を記入してもらえますか」
「新住所はわからないんです」
新しい住所がわからないのに、退去するのかと疑問に思ったので
少し突っ込むと、どうやら彼氏の住まいに同居するらしい。
彼氏の住まいは、隣の市になるようだが車で４０～５０分は離れ
ている。お節介かもしれないが、大丈夫だろうか。
きれいに化粧をしてあかぬけた女性になったが、私の脳裏には
まだ２年前のあの初々しさのイメージが残る○○さん。
とりあえず、これからの人生に乾杯を送ろう。
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