助産院に、妊婦さんや褥婦さん(生んだ
ばっかりのひとです)の治療にうかがって
いるときに、産婆さんから、「陣痛が来てから
長引いてて、なかなか生まれないから、いい
陣痛がくるようにしてくれる?妊婦さん疲れて
きちゃったから」 といわれました。
はいはい、と引き受けて、お灸や鍼で身体を、
今あるべき状態にしていったら、その妊婦さん
いわく、「いま『ぱつん』っていった」
(わたしには微かに、プツって聞こえました)
って言いながら、あわてておしりやシーツをさわって
なにやら確認をはじめました。そう、破水したんです。
そこは2階だったから、下にいる産婆さんに、
「おーい、破水したよー」って声をかけたら、
「はーい」って2人飛んできて、すぐ階下の分娩室
に、脇をかかえて連れて行きました。
それから1時間半後、産声が!
いや~、正直うれしかったし楽しかった。
なにせ自分の鍼灸院じゃあ、破水しちゃったら、
タクシーで産院まで送ってかなきゃだから、
ちょっと遠慮ぎみな施術になっちゃうけど、
助産院でなら、そりゃ思ったままの調整が
できるってもんです。
けっこう行ってるんですよ、助産院や病院への
出張って。
産後の調整にも。
ただ、病院にいくと、なんだか悪いことしてる
みたいな気分になって、頼まれて行ってるのに、
こそこそ・ぱっぱと治療して、さっさと帰って
きますね、なぜか(笑)。
そしてなにより、「生む」という大業をなしおえて
充実したママの顔って、誇らしげで美しいんです。
お腹の中から知ってる赤ちゃんとの対面って、
やっぱり感動。(赤ちゃんにも感動してほしいの
ですが、知らん顔されますね。当たり前か。)
お腹の中にいる時にママの治療をした赤ちゃんには、
その後も、人見知りな子にも泣かれないなぁ、
不思議と。(ママにも不思議がられます)