山の帰りに | 千殊むすび院長日記

千殊むすび院長日記

東京・大塚にある『千殊むすび鍼灸院』院長の宮本啓佑です。
健康のことだけでなく、日々起こった面白いこと、趣味の山登りや社寺巡りのことなども書いていければなあ、と思います。

先日、あるお山に登拝したとき、


わたしがその日の登頂者の最後でした。


寸前に頂上に着いた初老の夫婦が、


見渡せる景色を一通り説明してくれ、


ではお先に、と下りていかれました。


その後、山頂付近をぐるっと散策していると、


光がみるみる変わっていき、いままでとは


また違った、いろんな景色が見え始めました。


時間は日没まで1時間のころ。


薄っすらだった山や海が、はっきりと。


コントラストの妙、ですね。


影富士や影鳥海(これは朝みえますね)にも


見劣りしない、みごとなお山の影。


最高峰ではないのに、連山の盟主といわれている


所以が、こころに落とし込まれ、納得していきます。


虹や虹彩・彩雲まで見え始めます。


そんな時、ふと思うのです。


ここには、わたししかいない。


この景色は、いままでも・これからも、ずっと存在し


続けるでしょう。


けれど。


こんなに素晴らしく美しい、綺麗な光の加減も、


わたしがここに存在しなければ、


それと意味付けられることがなくなってしまう。


わたしがいま、ここに「いる」ことで、「絶景!」という


意味がはじめて付与されるんだ。


そう思ったとき、


いつもは世界の端っこにいて、ちいさな人生を


送っているにすぎない、と感じていたのが、


その一瞬だけは、世界の真ん中で、地球で最も


神仏に愛されている、って、思ってもいいかな、


なんて勘違いさせていただけるんです(笑)。



以前は滅多にあるこっちゃない、って思っていたん


ですが、意外にあるんですよ、時間の神さまに


良くしていただいてるな、って瞬間。


聖地に行ったら、ではなく、ふだんから、


海・山・空は、よーく観といたほうがいいですね。


けっこうサービスしてくださってるみたいなんで。



感動の多い人生のほうが、ホントに、明らかに


からだにもいいです!