照明器具の発明の前後で、
モノの見え方、見せ方は、まったく違うだろうな、
っておもいました。
患者さんで、お茶の先生をされている方がいらして、
おっしゃるには、
「床の間の書画のまわりが、金襴や銀欄のものは、
夜の、蠟燭でのあかりで、断然生きる」
のだそうです。
たしかに、蛍光灯の灯りがあるところでは、
なんだかやりすぎ、って感じがしてしまいますが、
蠟燭の、揺れる炎の灯りに照らされたら、
そら断然綺麗ですわ。
そう考えると、古い仏像なんかは、だいじなのほど
真ん中の奥。
昼間でも真っ暗の中。
仏師は、きっと窓?から入る明かりや、
蠟燭での見え方まで、計算して作ったんだろうな。
想定してないですよね、ライトアップなんて(笑)。
すごいのは、それでも美しいこと。
そして、蠟燭の灯りで見てみたい、っていう、
現代の「贅沢」。