今日の画像は、スイスアルプストレッキンのスナップ『ユングフラウの大岩壁』、北大路欣也主演の『藤沢周平原作・三屋清左衛門残日録』、奥穂高から難関ジャンダルムを超え西穂高にトライする麻莉亜』、昨夜井上尚弥―WBO同級2位TJ・ドヘニーを破り『世界対戦23勝の記録を打ち立てた井上尚弥』。そして、昨年の夏山の思い出『北八ヶ岳・北横岳Ⅰ』です。火山噴火よってでき八ヶ岳。この北八ヶ岳もその類で、溶岩岩石が所せましと陣取っています。上りはケーブル駅から標高差200m程度。岩道ですが、楽しくあるけました。また、途中からは八ヶ岳名物コケの登山道になってとても楽しませてくれました。
<南八ヶ岳は雲の中です>
■■佐伯熊太は依然として町奉行を勤めていた。政権がかわっても、佐伯ほどの町奉行はおらぬという理由で、そのまま留任になったのである。佐伯のように、遮二無二現実とつき合う元気がないと、人は政治の生臭さなどというものとは、なかなかそういつまでもつき合いきれるものではない。
もっとも、清左衛門の気持がそういうとことから隠者ふうに動くのは、冬の間に、医者を呼ぶほどの重い風邪を患ったせいかも知れなかった。その風邪で、清左衛門はしみじみともう若くないことを思い知らされたのである。
その時の風邪は、今も腰とか足とかにかすかな名残りを残しているような気もした。道はよく乾いているが、ところどころ雪の山から流れ出る水が大きな水たまりをつくっている。日射しを映してまぶしく光っている水たまりを、清左衛門は用心ぶかく迂回した。
――風邪など・・・。
昔は玉子酒でもぐいとやってひと眠りすれば、それであらかた治ったものだと清左衛門は思った。それが、変にこじれるところが年老いた証拠だった。
それに、気持ちの衰えがある、と清左衛門は思っている。たとえばその時にはさほどに深刻に考えたわけでもない金井奥之助の死が、いつまでも気持から離れなかった。ある朝目覚めた床の中でふと、旧交を復活しておけばよかったか、と思ったりする。
金井奥之助の息子は、今度の政変では朝田派に属して働いたはずである。詳細は知らないが、いわば金井親子は、2度頼るべき派閥に賭けて、2度破れたことになる。
失意の男が、おそらく失意のうちに死んだだろうことが清左衛門の気持ちを暗くした。旧交を復活すればよかったと思うのは、気持がそういうふうに落ち込んで来る時だった。
■■<『和牛が安い』、物価高で需要弱く>和牛の価格が低迷している。物価高の中で高級品に位置付けられる和牛は売れ行きが鈍い。和牛を扱わなくなったスーパーもある。卸値は新型コロナ禍で需要が停滞していた2020年6月以来の安値まで下がった。値上がりに転じる気配はなく、コスト高で苦しむ農家の採算は一段と厳しくなっている。
日本食肉市場卸売協会によると、東京市場では最高等級『A5』の7月卸値が1kg2,377円となり、前年比7%安だった。5カ月連続で前年を下回って、4年ぶりの安値になった
足元で相場が低迷している最大の要因は消費の弱さだ。埼玉県川口市のスーパーで、牛肉のこま切れを買った50代の女性は『和牛は買おうと思える値段じゃない』と感じる。店頭に並ぶ和牛は100gで1,100円。女性は『どの食材も高くなっているから、食べたくても手を出せない。買うとしても年末年始ぐらいかな』とこぼした。近くのスーパーでは和牛を7月以降ほとんど置かなくなった。
国産の牛肉売り場は、和牛と乳牛を掛け合わせた『交雑牛』、搾乳できなくなった乳牛を食用にした『乳牛』といった割安な肉の扱いが中心になっている。
需要が鈍い中、生産は増え続けている。エサ代などのコストが高止まりする中で、農家は高い値段で売れる和牛の生産を指向しているためだ。和牛はセリによって市場価格が形成される。現状のセリ値は消費の弱さに引っ張られており、農家の生産コストを反映しずらくなっている。
和牛相場の低迷を受けて、肥育用の子牛市場も取引価格が軟調に推移している。和牛の9割を占める『黒毛和種』の平均価格は6月時点で1kg当たり1,733円。前年比で8%下落した。
北海道中部エリアの酪農家は、生乳販売の不振を受けて2年前ほどから和牛子牛の繁殖を始めた。牧場主の男性は『和牛子牛は今では利益が出なくなっている。そろそろ潮時かも知れない』とこぼした。
◆一次産品は、農業製品に限らず必ず市場の波を受けるねえ。少し前には、銅が史上最高値といっていたのに、今は安値に落ち込みつつあるとか。相場は波を打つから、どういう波になるかを的確に予測できる者が勝者になるんだろうねえ。厳しい。
■■<『タワマンやめた』、神戸市の選択>関西屈指の繁華街、神戸・三宮。そこから神戸港に向かう一角に『最後のタワマン』が間もなく完成する。
27階建てのタワマン2棟からは『1万ドルの夜景』とされる一部や湊が一望できる。建設した住友不動産によると、上層の2億円近い部屋を含めて計690戸の売れ行きは好調だが、タワマンの魅力だけが人気の理由ではない。『神戸市のタワマン規制で希少性が高まっている。時とともに価値が上がる可能性も高い』と話す。
着工は2019年。翌年、神戸市は繁華街が広がるJR三ノ宮駅南側の一帯22.6ヘクタールで住宅建設を禁じ、周辺の市街地292ヘクタールで容積率400%以上の住宅建設を規制。知中心部ではタワマンが事実上新築できなくなった。
同じ時期、大阪・梅田では大阪駅北側の再開発に合わせて複数のタワマン建設が進み、職住近接を望む高収入世帯を引き寄せようとしていた。なぜ神戸市は『街の繁栄の象徴』ともいえるタワマンを規制するのか。
久元市長は『自治体間で人口を奪い合うタワマンは人口減少時代にふさわしくない。大阪がどんどん建てるから神戸も、という発想には立たない』と他都市と一線を画す。『神戸市が再び人口増に転換する可能性はほぼない』。そう公言する久元市長は『人口が減るのが分かっていながら住宅を建て続けることは、将来の廃棄物を造ることに等しい。タワマンはその典型』と語る。
神戸市がタワマン規制の一つに挙げるのは、将来のリスクだ。タワマンが老朽化すれば修繕費はかさむ。居住者は多種多様で合意形成は難しく、修繕費の備えも不十分にならざるを得ない。いずれ価値が下落して居住者が減れば、解体費用をまかなえずに廃墟と化し、まちの中心部に残る――。そんな未来を思い浮かべる。
一方で、神戸市は政令指定都市の中で、人口減にいち早く直面してきた。11年をピークに減少に転じると、指定市では後発の福岡、川崎市に相次いで抜かれ、昨年10月には150万人を切った。
人口減の波は、40年に今より2割減る現役世代の争奪戦を伴って都市部を襲う。そんな『8がけ社会』に向けて、都市はどんな先手を打つべきか。神戸は目の前の競争と未来の生き残りを迫られる、ジレンマの渦中にある。
◆そっか、神戸市の人口減の兆しは大きいのだねえ。広島市はやっとその兆候が表れたといえるが、広島の私立大学の学生数充足率が極端に落ち込んでいる。広島の魅力が若者に通じなくなっている、まあ、平和都市の出がらしになりつつあるなあ。重厚長大を抱えて発展してきた神戸市では、その中心産業に陰りが見えて、人口吸収力が低下したことが主因のようだ。夕張市の例をみるまでもなく、市の中心産業が衰退すると即人口減に見舞われる。自治体は、これまでのそれゆけどんどんではなく、我が身の産業を注意深く見定めた政策が必要になってきたと言えるのではなかろうかなあ。
■■<『褒められること増え、喜び』>中学校に入学した僕は、小学校の頃と違って、褒められることが多くなりました。小学生の頃は、授業中に『きれいな字で書きなさい』『ちゃんとノートに書きなさい』などと、先生に注意されることが多かったです。
でも、中学生になってからは、授業ではノートを書くことよりも、分からないことをみんなと一緒に考える時間が多くなりました。そのせいか、授業中に注意されることも少なくなりました。
また、休憩中に『何か手伝うことはありませんか』『それ、僕が運びます』と先生に声かけると、『ありがとう。よく気が付くね』『助かるよ』と言っていただき、うれしくなりました。
先日あった体育祭では、用具係に立候補しました。先生の手伝いをしました。他学年の先生からも、褒めていただきました。これからも手伝いを続けたいと思います。(中国新聞投書 広島市 男子13)
◆まさに、子供は褒めて育てよ、だねえ。立派になっておくれな。