こんにちは。
セミナービジネス研究所としての初のメルマガ、昨日無事発行できました。
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このあとも毎週水曜日に発行を続けていきます。
・セミナーを開催するにはどのような準備と心構えで臨むのがよいか、
・セミナーを開催する価値とは一体なのか。
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さてそれでは今日の本題。
セミナーを開催する場合、オンライン形式と対面形式(集合型)とどちらが良いのか、という点についてのお話に進みます。
まず大前提として、
オンラインも集合型もどちらも必要です。
これだけは間違いなく言えることですので、ここは絶対間違えないようにお願いします。
どちらにも良い点、今一歩な点があります。
どちらか片方のことだけ考えればよい、という思いは私の中には全くありませんので、手掛ける際には必ず両方の開催形式を念頭に置き、それぞれに合わせた対応を行うようにしましょう。
しかしです。
もし可能であれば、よりアピールしていくべきは対面型、集合研修の方です。
実は、昨日、一昨日と古巣のセミナー会社での講師で、久々に対面式の研修講師を務めてきました。
講師業務はそれなりの頻度で今も行い続けていますが、最近は殆どがオンラインでの開催への登壇が続いていました。直接目の前にお客様がおられる形の集合研修からはずいぶん遠ざかっていたことになります。
そして、2日間の講師を終えて、いえ、実は1日目の段階で、講師の側から見て、やはり研修・セミナー実施はリアルな場で、目の前にお客様がいらっしゃる状態で開催することが本来のあるべき姿だな、ということをしみじみ感じておりました。
なぜか。
やはり反応が違いすぎるのです。
オンラインでの講師経験もコロナ禍以降だいぶ年数が経ち、講師経験としても相当な日数、回数のオンライン開催セミナーの講師を私自身、務めてきました。
ハイパフォーマー講師としての自負はあり、運営管理のみならず、受講されるお客様の力量強化、という面では、しかるべき結果を残すことができている、と思っているのですが、そうはいっても受講されるすべての方が理想的な学びをしているとは残念ながら言えません。
オンライン開催でも大人数が参加するウェビナーでは画面オフにするケースが多いかと思いますが、古巣でのセミナーは原則常時画面オンでお願いしています。
そうするとしっかり受講しているかどうか、という部分が講師側からかなり高いレベルでわかるようになります。
少なくとも受講中に他の画面を見てなにか別の作業をしているな、ということもなく取り組んでくださる、という部分はわかるので、講師としてのやりがいもあります。
ですが・・・
なのです。
それが、昨日、一昨日の対面式のセミナー講師ではっきりと違いを感じることに繋がりました。
まず場の空気感。雰囲気といえばよいでしょうか。
どうしてもオンラインでは無機質な感じからの脱却が困難なのですが、対面式の場合は、こちらの立ち方、歩き回り方、体の使い方ひとつで、その場の空気感、雰囲気に僅かではありますが変化をもたらすことができます。
受講されている方々の反応も、大なり小なりやはりかなりの情報量としてこちらに伝わってきます。
さらに、
誰か一人の反応が他の方に伝播することがままあるのです。
これがオンライン形式と対面形式の最大の違いと思えてきました。
誰かがクスッとなると、それが周りの人にも影響を及ぼし、周りの人もクスッとなる。
そこまでいかない場合でも、周りの人にもうっすら笑みがこぼれる。
このような状況が頻繁に起きるのが対面形式の素晴らしさです。
こちらもそれをキャッチすると、うまく活用してもっとその場を和ませるような言動を追加的に行うこともできます。
結果として場のコントールという意味では好循環をつくり出せますし、講師のペースに受講されている皆さんを引き寄せることもできるようになります。
古巣でよく行うセミナーは丸々2日間、朝から夕方まで行うそれなりハードな内容なのですが、今回の皆さんは眠そうだったり、疲れたという表情を、全く見せることなく、2日間走りきってくれました。
最後には理解度を確認するテストまであるセミナーでしたが、満点続出。満点まではいかなかったものの誰もが高得点、という良い感じで終了することができました。
講師の
側も、みなさんと時間と場を共有した、という感覚を久々に感じられる2日間でもありました。
同じ内容、カリキュラム、教材で行うセミナーでもオンライン開催の場合には久しくこの感覚を味わった覚えはないくらい。
つまり、講師の側からすれば、オンライン開催ではなく、圧倒的に対面形式の集合型セミナーの方がやりがいを感じられる、ということになります。
もちろんオンラインセミナーには、オンラインならではのメリットはあります。
第一は、地理的要因の排除です。
対面形式の場合、遠方の方にとっては、時間とお金をかけてセミナーに参加しないといけません。
往復交通費だけでなく、宿泊費もかかるケースがあるでしょう。
金銭的負担だけなく、時間を使わなければならない、というデメリットも避けられません。
それがオンライン開催であれば、移動の時間とお金は全く不要になります。企業派遣であってもそれらのコストはやはり馬鹿にならない、と考える組織は多いものです。
もちろんこのような違いはわかったうえで、移動宿泊費を節約して、その分一人でも多くの人を受講させようと考えておられる企業の人材育成担当の方もおられます。
ですが、あえて申し上げたいのです。
許されるのであれば、コストがかかるのはやむを得ないのですが、セミナー・研修参加はリアルな場での開催である、対面式・集合型のセミナーを選びましょう。
講師がしっかりとした力量を持っていた場合であっても、両者の提供価値を同一レベルに持っていくのは実は至難の業です。
対面形式の方が間違いなく得られるベネフィトは大きくなります。
セミナー会社もそこに違いがあることはわかっているところがほとんどでしょう。
ですが、なかなかこの本音はお客様に向かっていうのは憚られることです。
その点はお汲み取りいただき、みなさんがセミナーを受講するときの判断材料に、そしてセミナーを開催する際の参考にしていただければ幸いです。
本日もお読みいただきありがとうございました。
(了)