普通人の映画体験―虚心な出会い -32ページ目

普通人の映画体験―虚心な出会い

私という普通の生活人は、ある一本の映画 とたまたま巡り合い、一回性の出会いを生きる。暗がりの中、ひととき何事かをその一本の映画作品と共有する。何事かを胸の内に響かせ、ひとときを終えて、明るい街に出、現実の暮らしに帰っていく…。

2018年3月2日(金)「ココロヲ・動かす・映画館○」(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-15、JR吉祥寺駅北口徒歩約5分)で、18:45~鑑賞。

作品データ :
原題 I, DANIEL BLAKE
製作年 2016年
製作国 イギリス フランス ベルギー
配給 ロングライド
上映時間 100分





2016年・第69回カンヌ国際映画祭で、『麦の穂をゆらす風』(2006年)に続く2度目の最高賞パルム・ドールを受賞した、イギリスの名匠ケン・ローチ監督作品。イギリスの煩雑な制度に翻弄され、人としての尊厳を踏みにじられ貧困に苦しみながらも、助け合って生きる人びとの姿~ダニエルとケイティ親子との心の交流~が描かれる。一貫して社会問題に目を向けてきたケン・ローチ(Ken Loach、1936~)は、『ジミー、野を駆ける伝説』(2014年)(cf. (本ブログ〈February 14, 2015〉)を最後に映画界からの引退を表明していたが、現在のイギリス、そして世界中で拡大しつつある格差や貧困にあえぐ人々を目の当たりにし、その宣言を撤回、<今、だからこそ>どうしても全世界に伝えたいメッセージとして本作を製作した。
ケン・ローチの言葉(本作公式サイトhttp://www.longride.jp/danielblake/) : “生きるためにもがき苦しむ人々の普遍的な話を作りたいと思いました。死に物狂いで助けを求めている人々に国家がどれほどの関心を持って援助をしているか、いかに官僚的な手続きを利用しているか。そこには、明らかな残忍性が見て取れます。これに対する怒りが、本作を作るモチベーションとなりました。”
大工一筋の59歳の主人公ダニエル・ブレイクには、イギリスの人気コメディアンで、本作が初の映画出演となるデイヴ・ジョーンズ。彼の父親が建具工で労働者階級の出身だったことから、何よりもリアリティを追求するケン・ローチ監督に大抜擢された。シングルマザーの27歳のケイティ・モーガンには、デイヴと同じくオーディションで選ばれた、『ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出』のヘイリー・スクワイアーズ。どんな運命に飲み込まれても、人としての尊厳を失わず、そばにいる人を思いやる二人の姿は、観る者の心に深く染みわたる。

ストーリー :
イングランド北東部にある町ニューカッスルに住む大工のダニエル・ブレイク(デイヴ・ジョーンズ)。妻に先立たれた59歳の彼は突然、心臓の病に襲われ、医師から仕事を止められてしまう。国の援助を受けようとするが、複雑な制度下の頑迷なお役所仕事が立ちふさがり、なかなか必要な援助を受けることができない。ひたすら右往左往し人間の尊厳さえも奪われようとするダニエルだったが、同じように苦境に陥っていたシングルマザーのケイティ(ヘイリー・スクワイアーズ)とその二人の子供たち~10歳の娘デイジー(ブリアナ・シャン)と7歳の息子ディラン(ディラン・マキアナン)~と偶然出会ったことから、思いがけない交流が生まれる。貧しいなかでも寄り添い合い、かすかな希望を取り戻していくダニエルとケイティたち。しかし、そんな彼らは、容赦ない目前の現実によって次第に追い詰められていく…。

▼予告編



▼「80歳の巨匠ケン・ローチ - 弱者に寄り添う老監督/新作に込めた“怒り”」(NHKテレビ「ニュースウオッチ9(NW9)」2017年3月14日放送回) :



 Cf. NW9 番組概要[特集(ニュース)- 2017年3月14日21:31~21:39] https://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/nhk/201/579541/:
≪スコセッシやコッポラなど数々の巨匠が受賞してきたカンヌ映画祭の最優秀賞・パルムドーム。去年、二度目の栄冠に輝いたのが80歳のケン・ローチ監督。半世紀にわたって労働者や移民といった弱い立場の人たちに寄り添う作品を発表してきたケン・ローチ監督が受賞作「わたしは、ダニエル・ブレイク」で描いたのは社会への怒りだった。作品ではやむを得ない事情で仕事を失いながら行政のセーフティネットからこぼれ落ち、苦しむ人々の現実が描かれている。
半世紀に及ぶ監督人生で30本の映画を撮ってきたケン・ローチ監督。今回の作品は一時発表した引退を撤回して制作した。ケン・ローチ監督の映画づくりの特徴は徹底したリアリズム。今回も国内8都市で貧困の現場をリサーチした。取材に対し監督は、「イギリスでは50万人をはるかに超える子どもたちが慈善団体から食料をもらわなければ食べることさえできない」とコメントした。
ケン・ローチ監督の弱者への眼差しを高く評価しているのが山田洋次監督。取材に対し、「ケン・ローチの映画は日本にきたものはほとんど見ているつもりだが、その中でも群を抜いてすばらしいと思った。徹底的に貧しい人が常に主人公。なぜ一生懸命働いてきて俺はこんなに世間から蔑まれて生きなければいけないのだろうか。もう少し俺に敬意を持ってほしいというのは苦しい思いをして生きている人たちにとてもふさわしい言葉」とコメントした。
弱者に寄り添って映画を撮り続けてきたケン・ローチ監督。引退を撤回してまで伝えたかったメッセージについて、「すべての人には尊厳をもって扱われる権利がある。伝えたかったのはこんな状況は許されないということ。歴史は変わる。今は負けているかもしれないがまだ試合は終わっていない」とコメントした。
ケン・ローチ監督についてトーク。河野憲治は、「格差社会の問題というのは世界共通の課題になっている。そうしたことも今回の作品が世界各地の映画祭でいろんな賞を受賞している理由になっているのかもしれないと思います」とコメントした。
≫
2018年3月2日(金)吉祥寺オデヲン(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、15:40~鑑賞。



作品データ :
原題 BLACK PANTHER
製作年 2018年
製作国 アメリカ
配給 ディズニー
上映時間 135分


『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)でマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に初登場した、アメコミ史上最初の黒人スーパーヒーロー<ブラックパンサー> を主役に描くアクション・アドベンチャー(MCUシリーズとしては、18作目の映画)。アフリカの超文明国ワカンダの若き国王ティ・チャラが、ワカンダの“秘密”を守るため、漆黒のスーツに身を包んだ<ブラックパンサー>として、戦いに挑んでいく。主演は『42~世界を変えた男~』のチャドウィック・ボーズマン。監督は『フルートベール駅で』『クリード チャンプを継ぐ男』のライアン・クーグラー。本作は黒人の監督による黒人を主人公にした映画として注目された。キャストや制作スタッフも大半が黒人であり、ヨーロッパやアフリカをはじめ世界中からアフリカ系のプロフェッショナルが集結した。

ストーリー :
アフリカの秘境にある超文明国ワカンダは、世界を崩壊させるパワーを秘めた希少鉱石“ヴィブラニウム”の産出地だった。ダイヤモンド以上の硬度を持ち、ウラン以上のエネルギーを放出するヴィブラニウムによってワカンダは、他国を圧倒する科学技術を手に入れた反面、表向きは発展途上国として孤立主義を採り、他のアフリカ諸国が白人によって征服された中でも500年に渡って平和と独立を保つことができた。だが、世界のパワーバランスを変えてしまうほどの価値があるこの地下資源の秘密が知れるとワカンダも他国の攻撃を受ける恐れがある。歴代のワカンダの王は、ヴィブラニウムが悪の手に渡らないよう人類の未来をも脅かすこの国の秘密を守り通すために、世界各国にスパイを放って社会情勢を探るとともに、(ヴィブラニウムを使った)漆黒のスーツと鋭い爪を武器に戦う<ブラックパンサー>として活動していた。
国王だった父ティ・チャカ(ジョン・カニ)を亡くした若きティ・チャラ(チャドウィック・ボーズマン)は、即位の儀式に臨み、すべての挑戦者を降伏させる。儀式を終えた彼は、国王にして国の守護者<ブラックパンサー>に即位するが、まだ王となる心構えを持てず、昔の婚約者ナキア(ルピタ・ニョンゴ)への思いも断ち切れず、代々受け継がれた掟と父の意志の間で葛藤する。「私に、この国を守る使命が果たせるのか…?」
その頃、ワカンダを狙う謎の男エリック・キルモンガー(マイケル・B・ジョーダン)は、武器商人のユリシーズ・クロウ(アンディ・サーキス)と手を組み、行動を始める。二人は大英博物館からヴィブラニウム製の武器を盗み、取引の目的にワカンダへの潜入を企てる。ティ・チャラはワカンダのスパイからこの情報を聞くと、天才科学者の妹シュリ(レティーシャ・ライト)が改良したスーツをまとい、親衛隊ドーラ・ミラージュの隊長オコエ(ダナイ・グリラ)とナキアを連れ韓国・釜山の取引現場に乗り込む。そこには、クロウの取引相手を装ったCIA捜査官エヴェレット・ロス(マーティン・フリーマン)がいた。囮(おとり)捜査がばれ、クロウたちは逃亡するが、ブラックパンサーとクロウ一派のデッドヒートの末、ロスがクロウを拘束する。しかし、クロウを奪還しようとするキルモンガーの奇襲を受け、ナキアをかばったロスが重傷を負う。ティ・チャラはロスを救うため、掟を破って彼をワカンダに連れて戻る。一方、ワカンダに潜入し、国王の座を狙うキルモンガーは、ヴィブラニウムのパワーを手に入れ、世界征服を目論む。
戸惑いながらも持ち前の正義感で、自らに課された使命に応えるべく奮闘していくティ・チャラ=<ブラックパンサー>。彼はワカンダと世界を守ることができるのか…。

▼予告編




▼ Behind the Scenes :

2018年2月23日(金)新宿ピカデリー(東京都新宿区新宿3-15-15、JR新宿駅東口より徒歩5分)で、19:00~鑑賞(再見)。
2018年2月20日、吉祥寺プラザで初見(本ブログ〈March 03, 2018〉)。



↓ P.T.Barnum & Charles Stratton (known as General Tom Thumb)
  
【≪大衆にアピールして皆を幸せにする≫ショービジネスの創始者で元祖であるP.T.バーナム(1810~91)。彼は1842年、「親指トム将軍」こと小人のチャールズ・ストラットン(1838~83)の見世物で大ヒットを飛ばす。1844年から45年にかけて、「親指トム将軍」を連れてヨーロッパ巡業を行ない、ヴィクトリア女王にも面会する。1871年には、サーカス・動物園・フリークス・蝋人形展示をない交ぜにした「地上最大のショウ」(Greatest Show on the Earth)を立ち上げる―】

▼ Behind the Scenes Part 1~2 :



▼ Zac Efron & Zendaya Behind the Scene/Rehearsal moments :


▼リハーサル映像 :


▼ヒュー・ジャックマン(Hugh Jackman、1968~) インタビュ―映像 :


▼ミシェル・ウィリアムズ(Michelle Williams、1980~) インタビュー映像 :

【(P.T.バーナムの妻チャリティ・バーナム(Charity Barnum)を演じたミシェル・ウィリアムズの出演作については、私はこれまでに『シークレット/嵐の夜に』(1997年)→『ブロークバック・マウンテン』(2005年)→『シャッター アイランド』(2010年)→『ブルーバレンタイン』(2010年)→『マリリン 7日間の恋』(2011年)→『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016年)の6作を鑑賞。ウィリアムズは私好みのタイプの女優の一人である―。】

ベル Musical numbers (Soundtrack):
  (Benj Pasek and Justin Paul wrote nine songs.)

1. (Title)“The Greatest Show” – (Performed by)Hugh Jackman, Keala Settle, Zac Efron, Zendaya (Length)5:02             
2. “A Million Dreams” – Ziv Zaifman, Jackman, Michelle Williams 4:29
3. “A Million Dreams” (Reprise) – Austyn Johnson, Cameron Seely, Jackman 1:00
4. “Come Alive” – Jackman, Settle, Daniel Everidge, Zendaya 3:45
5. “The Other Side” – Jackman & Efron 3:34
6. “Never Enough” – Loren Allred 3:27
7. “This Is Me” – Settle 3:54
8. “Rewrite the Stars” – Efron & Zendaya 3:37
9. “Tightrope” – Williams 3:54
10. “Never Enough” (Reprise) – Allred 1:20
11. “From Now On” – Jackman 5:49 (Total length:39:51)

宝石ブルー P.T.バーナム役を演じるヒュー・ジャックマンは、本作のオープニング楽曲である「ザ・グレイテスト・ショー」を含め5曲に参加。
ジャックマンは伸びと張りのある圧倒的な歌唱力の持ち主だ!ジャックマンがジャン・バルジャン役を演じたミュージカル映画『レ・ミゼラブル』でも同じ気分に浸ったが、彼の歌声~響きの深い声調~は、この上なく私の耳に心地よい!
映画『X-MEN』シリーズのウルヴァリン役でブレークを果たして以来、俳優としてあらゆるジャンルを演じきり、そして歌って踊れるジャックマンこそ、まさにハリウッドを代表する“グレイテスト・ショーマン”と言っていい(cf. [映画.com ニュース]2018年2月16日〈現代の“グレイテスト・ショーマン”、ヒュー・ジャックマンを突き動かす信念とは?〉)。

劇中で歌われるミュージカ・ルナンバーは全て、“Pasek and Paul(パセク&ポール)”の作詞作曲家コンビによる新曲のオリジナル・ミュージカルである。
本作は企画段階で、20世紀フォックス側から、“ジュークボックス・ミュージカル”にするよう求められていたという。ジュークボックス・ミュージカルとは、書き下ろしの新曲ではなく、既存のヒット曲をストーリーに合うように使用する作品のこと。ジュークボックス・ミュージカルの場合、新曲を製作する時間や予算などを削減できるため、スタジオ側に大きなメリットがあるといわれる。しかし、マイケル・グレイシー監督と主演のヒュー・ジャックマンには、劇中の展開にぴったりと一致するような新曲のオリジナル・ミュージカルを作ることに強い思い入れがあった。そして、その新曲を作るにふさわしい人があれかこれかと物色された結果、白羽の矢が立ったのがパセク&ポール―『ラ・ラ・ランド』を手がける以前で、当時まだ新人ながら、ロックとポップ、現代のブロードウェイ・サウンドを組み合わせるという滅多にない才能を見せたベンジ・パセック&ジャスティン・ポールの二人だった。

本作は秀逸な楽曲に支えられた王道ミュージカル映画である。どの曲も自分の人生を賭けるかのように熱唱するため、最初から最後までボルテージMAX。誰もが素晴らしい歌声と歌唱力を誇る。
私個人としては、全9曲中、特に好きなのが、ジャックマンが歌う「フロム・ナウ・オン(From Now On) 」~何もかも失ったバーナムが、一座のパフォーマーたちに励まされ、もう一度家族を取り戻そうと走り出す場面で歌われる償いの歌~であり、またキアラ・セトルが歌う「ディス・イズ・ミー(This Is Me) 」~上流社会に受け入れてもらえない現実を知ったバーナム一座のパフォーマーが、ショーの中で輝く自分たちを奮い立たせるように歌う曲~である。
ハワイのオアフ島出身のキアラ・セトル(Keala Settle、1975~)は、ブロードウェイでのデビューは34歳と遅いものの、42歳を迎えた今、髭の生えた女性レティ・ルッツ(Lettie Lutz)役を堂々と演じている。個性的な人々を率い、“差別や偏見に負けずに、ありのままの自分で生きよう”という生々しいパワーを込めて歌う「This Is Me」はまこと圧巻、第75回ゴールデングローブ賞(映画の部)主題歌賞を受賞し、第90回アカデミー賞歌曲賞にノミネートされた(cf. [映画.com ニュース]2018年2月23日〈キアラ・セトル、人生を変えた曲「This Is Me」がくれた“最高の贈り物”〉)。

音譜 “FROM NOW ON” 映画製作始動前のワークショップ・セッション :


音符 “From Now On” lyrics(英語歌詞) :
[Album:The Greatest Showman(Original Motion Picture Soundtrack)、Produced by Benj Pasek & Justin Paul, Greg Wells, Alex Lacamoire]

[Verse 1:P.T. Barnum(Hugh Jackman)]
I saw the sun begin to dim
And felt that winter wind
Blow cold
A man learns who is there for him
When the glitter fades and the walls won't hold
'Cause from then, rubble
What remains
Can only be what's true
If all was lost
There's more I gained
'Cause it led me back
To you

[Chorus:P.T. Barnum]
From now on
These eyes will not be blinded by the lights
From now on
What's waited till tomorrow starts tonight
Tonight
Let this promise in me start
Like an anthem in my heart
From now on
From now on

[Verse 2:P.T. Barnum]
I drank champagne with kings and queens
The politicians praised my name
But those are someone else's dreams
The pitfalls of the man I became
For years and years
I chased their cheers
The crazy speed of always needing more
But when I stop
And see you here
I remember who all this was for

[Chorus:P.T. Barnum]
And from now on
These eyes will not be blinded by the lights
From now on
What's waited till tomorrow starts tonight
It starts tonight
And let this promise in me start
Like an anthem in my heart
From now on
From now on
From now on

[Ensemble]
And we will come back home
And we will come back home
Home, again!
And we will come back home
And we will come back home
Home, again!
And we will come back home
And we will come back home
Home, again!

[P.T. Barnum]
From now on!

[Ensemble]
And we will come back home
And we will come back home
Home, again!
And we will come back home
And we will come back home
Home, again!
And we will come back home
And we will come back home (Yes!)
Home, again!
And we will come back home
And we will come back home
Home, again!
From now on!

[P.T. Barnum]
These eyes will not be blinded by the lights!

[Ensemble]
From now on!

[P.T. Barnum]
What's waited till tomorrow starts tonight!
It starts tonight!
Let this promise in me start
Like an anthem in my heart
From now on!
From now on!
From now on!

[Ensemble]
And we will come back home
And we will come back home
Home again!
And we will come back home
And we will come back home
Home, again!
And we will come back home
And we will come back home
Home, again!

[Outro:Ensemble]
From now on
From now on
Home, again!
From now on
From now on
Home, again!

音譜 “THIS IS ME” 映画製作始動前のワークショップ・セッション :


音符 “This Is Me” lyrics :
[Album:The Greatest Showman(Original Motion Picture Soundtrack)、Produced by Benj Pasek & Justin Paul, Greg Wells, Adam Gubman]

[Verse 1:Lettie Lutz(Keala Settle)]
I am not a stranger to the dark
“Hide away,” they say
“'Cause we don't want your broken parts”
I've learned to be ashamed of all my scars
“Run away,” they say
“No one'll love you as you are” 

[Pre-Chorus:Lettie Lutz]
But I won't let them break me down to dust
I know that there's a place for us
For we are glorious

[Chorus:Lettie Lutz]
When the sharpest words wanna cut me down
I'm gonna send a flood, gonna drown them out
I am brave, I am bruised
I am who I'm meant to be, this is me
Look out 'cause here I come
And I'm marching on to the beat I drum
I'm not scared to be seen
I make no apologies, this is me

[Post-Chorus:Ensemble]
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh, oh

[Verse 2:Lettie Lutz, Ensemble]
Another round of bullets hits my skin
Well, fire away 'cause today, I won't let the shame sink in
We are bursting through the barricades
And reaching for the sun
(We are warriors)
Yeah, that's what we've become
(Yeah, tha'ts what we've become)

[Pre-Chorus:Lettie Lutz and Ensemble]
Won't let them break me down to dust
I know that there's a place for us
For we are glorious

[Chorus:Lettie Lutz and Ensemble]
When the sharpest words wanna cut me down
I'm gonna send a flood, gonna drown them out
I am brave, I am bruised
I am who I'm meant to be, this is me
Look out 'cause here I come
And I'm marching on to the beat I drum
I'm not scared to be seen
I make no apologies, this is me

[Post-Chorus:Lettie Lutz and Ensemble, Ensemble]
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh, oh
This is me

[Bridge:Lettie Lutz, Ensemble]
(Oh-oh-oh-oh)
And I know that I deserve your love 
(Oh-oh-oh-oh)
There's nothing I'm not worthy of
Oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh, oh

[Pre-Chorus:Lettie Lutz]
When the sharpest words wanna cut me down
I'm gonna send a flood, gonna drown them out
This is brave, this is bruised
This is who I'm meant to be, this is me

[Chorus:Lettie Lutz, Ensemble, Both]
Look out 'cause here I come
(Look out 'cause here I come) 
And I'm marching on to the beat I drum
(Marching on, marching, marching on)
I'm not scared to be seen
I make no apologies, this is me

[Outro:Lettie Lutz, Ensemble, Both]
(Oh-oh-oh-oh)
When the sharpest words wanna break me down
I'm gonna send a flood, gonna drown them out

(Oh-oh-oh-oh, oh-oh-oh-oh, oh-oh-oh-oh)
(Oh-oh-oh-oh)
I'm gonna send a flood, gonna drown them out
(Oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh-oh-oh, oh, oh)
This is me

DASH! “This Is Me” 和訳 :
[Verse 1]
私は暗闇を知ってる
言われた”隠れてろ お前など見たくない”
体の傷は恥だと知った
言われた”消えろ 誰もお前など愛さない”

[Pre-Chorus]
でも心の誇りは失わない
居場所はきっとあるはず
輝く私たちのために

[Chorus]
言葉の刃(やいば)で傷つけるなら
洪水を起こして溺れさせる
勇気がある 傷もある
ありのままでいる これが私
気をつけろ 私が行く
自分で叩くドラムが伴奏
見られても怖くない
謝る必要もない これが私

[Post-Chorus]
Oh-oh-oh-oh

[Verse 2]
心に弾を受け続けた
でも撃ち返す 今日は恥も跳ね返す
バリケードを破り
太陽へと手を伸ばそう
(私たちは戦士)
戦うために姿を変えた
(戦うために姿を変えた)

[Pre-Chorus]
心の誇りは失わない
居場所はあるはず
輝く私たちのために

[Chorus]
言葉の刃で傷つけるなら
洪水を起こして溺れさせる
勇気がある 傷もある
ありのままでいる これが私
気をつけろ 私が行く
自分で叩くドラムが伴奏
見られても怖くない
謝る必要もない これが私

[Post-Chorus]
Oh-oh-oh-oh
これが私

[Bridge]
私にも愛される資格がある
値しないものなど何ひとつない

[Pre-Chorus]
言葉の刃で傷つけるなら
洪水を起こして溺れさせる
勇気がある 傷もある
ありのままでいる これが私

[Chorus]
気をつけろ 私が行く
(気をつけろ 私が行く)
自分で叩くドラムが伴奏
(前進する 前進する 前進する)
見られても怖くない
謝る必要もない これが私

[Outro]
言葉の刃で傷つけるなら
洪水を起こして溺れさせる
洪水を起こして溺れさせる
これが私


演劇 “THIS IS ME” ダンス・チュートリアル :
2018年2月20日(火)吉祥寺オデヲン(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、19:20~鑑賞。

作品データ :
製作年 2018年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 119分


阿部寛演じる刑事・加賀恭一郎を主人公にした、東野圭吾原作による『新参者』シリーズの完結編。同シリーズでは、これまでに連続TVドラマ『新参者』(2010年4月18日~6月20日)→TVドラマ『赤い指~「新参者」加賀恭一郎再び!』(2011年1月3日)→映画『麒麟の翼~劇場版・新参者~』(2012年1月28日公開)→TVドラマ『“新参者”加賀恭一郎「眠りの森」』(2014年 1月2日)が製作されている。今作では、刑事の加賀が同じ頃に発生した二つの殺人事件の捜査を進めるうちに、自らの過去とも向き合っていくさまを、親子の絆を巡る人間ドラマを織り交ぜ描き出す。共演は溝端淳平、田中麗奈、山﨑努らレギュラー・キャストのほか、松嶋菜々子、伊藤蘭、キムラ緑子、烏丸せつこ、小日向文世。監督はTVドラマ『3年B組金八先生』『半沢直樹』『下町ロケット』などの演出を手がけ、映画は『私は貝になりたい』(2008年)に続いて2作目となる福澤克雄。

ストーリー :
東京都葛飾区小菅のアパートで、女性の絞殺死体が発見される。被害者はハウスクリーニングの会社で働く、滋賀県在住の押谷道子(中島ひろ子)。殺害現場となったアパートの住人・越川睦夫も行方不明となっていた。松宮脩平(溝端淳平)ら警視庁捜査一課の刑事たちが捜査に当たるが、押谷道子と越川睦夫の接点がなかなか見つけられない。滋賀在住の押谷が何故東京で殺されたのか。やがて、押谷が学生時代の同級生である舞台演出家・浅居博美(松嶋菜々子)を訪ねて東京に出てきたことが判明するも、浅居博美と越川睦夫の間にも接点はなかった。
松宮は近くの新小岩の河川敷で発見された焼死体との関連を疑い、捜査を進めるうちに、越川の遺品のカレンダーに日本橋を囲む12の橋の名が月毎に書き込まれていることを発見する。【1月:浅草橋、2月:左衛門橋、3月:西河岸橋、4月:一石橋、5月:柳橋、6月:常盤橋、7月:日本橋、8月:江戸橋、9月:鎧橋、10月:茅場橋、11月:湊橋、12月:豊海橋】 この事実を知った加賀恭一郎(阿部寛)は、激しく動揺する。同じメモが、かつて加賀と父を捨てて蒸発した母・百合子(伊藤蘭)の遺品の中にもあったのだ。自らがこの事件の最大のカギであることを悟り、戸惑いを隠せない加賀だったが…。

▼予告編

2018年2月20日(火)吉祥寺プラザ(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-19、JR吉祥寺駅北口サンロード突き当たり左)で、16:00~鑑賞。

作品データ :
原題 THE GREATEST SHOWMAN
製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 105分





19世紀半ばのアメリカでショービジネスの原点を築いた実在の興行師、P.T.バーナム(フィニアス・テイラー・バーナム〈Phineas Taylor Barnum、1810~91〉)を、『レ・ミゼラブル』(2012年)でも華麗な歌声を披露したヒュー・ジャックマンが演じるミュージカル映画。他の人には真似のできない個性を持ったエンターテイナーを集めた型破りなショーで人々を驚かせたバーナムの波瀾万丈のサクセス・ストーリーが描かれる。共演はザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ、レベッカ・ファーガソン、ゼンデイヤ、キアラ・セトル。監督はVFXアーティストで本作が長編デビューとなるマイケル・グレイシー。劇中で歌われるミュージカルナンバー~メインテーマ“THIS IS ME”を始め、全9曲(作詞・作曲)~を、『ラ・ラ・ランド』(2016年)で第89回アカデミー賞歌曲賞(“City of Stars”-作詞:ベンジ・パセック、ジャスティン・ポール、作曲:ジャスティン・ハーウィッツ)を受賞したベンジ・パセック(Benj Pasek、1985~)&ジャスティン・ポール(Justin Paul、1985~)が担当した。この作品の題名『The Greatest Showman』は、バーナムが上演した『The Greatest Show on Earth』からとったもの。ちなみに、20世紀フォックスの前身である20世紀ピクチャーズは、1934年に『The Mighty Barnum』の題で一度バーナムの伝記映画を製作している。

ストーリー :
19世紀半ばのアメリカ。貧しい家に生まれ育ったP.T.バーナム(ヒュー・ジャックマン)は、幼なじみの良家の令嬢チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)との恋を実らせ結婚する。ニューヨークでつましい暮らしを始めて娘たちも生まれるが、バーナムが勤める会社はあえなく倒産。しかし、アイディアマンの彼は、銀行から怪しい手筈で~海に沈んだ船の登録証を担保に~融資を受け、ニューヨーク・マンハッタンの一角で「バーナムのアメリカ博物館」(Barnum's American Museum)を始める。だが、世界中のあらゆる奇妙なもの~蝋人形や動物の剥製など~を展示した博物館は人気が出ず、客足は芳しくなかった。
そんな時、彼は娘のある一言をきっかけに、「ユニークな人々(オディティーズ)」によるショービジネスの道へと進む。小人症の男、大男、髭の濃い女、全身刺青の男、結合双生児の兄弟など、世間から隠れるようにして生きていた様々な人を集め、いわゆるフリーク・ショーのサーカスを始めたのだ。彼らのショーは大盛況を見せるが、批評家には酷評され、市民の中には「街の恥さらし」と激しい抗議活動をする者も現われた。バーナム一家も裕福にはなったものの、上流社会からは単なる成り上がりの怪しいペテン師親子という扱いしかされなかった。
バーナムは上流階級出身の若き劇作家フィリップ・カーライル(ザック・エフロン)と出会い、彼を熱心に説き伏せ、興行のパートナーとして一座に引き入れることに成功する。劇場を訪れたフィリップは、ブランコで空中を舞う、有色人種で一座の花形のアン(ゼンデイヤ)を一目見て恋に落ちるが、二人の間には身分や人種の違いという壁が立ちはだかる。
そんな中、バーナムは相棒のフィリップの協力により、イギリスのヴィクトリア女王に謁見するチャンスを得る。彼はレティ(キアラ・セトル)たちパフォーマーを連れて女王に謁見し、そこで欧州随一のオペラ歌手と誉れ高いジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)と出会う。彼女のアメリカ公演を成功させれば、一流のプロモーターとして上流社会の仲間入りができると考えたバーナムは、ジェニーのアメリカ・ツアーに全精力を注ぎ込むため、フィリップに劇場運営を任せる。
ジェニーの歌声は素晴らしく、初演は大成功で批評家にも絶賛される。バーナムの名声にも箔がついたが、ジェニーに傾倒するバーナムは劇場のショー仲間を蔑ろにしてしまう。劇場以外に拠り所がない彼らは必死にショーを続けるが、バーナム不在の劇場は人気が下火になっていく。
フィリップはアンをデートに誘うが、たまたま出会ったフィリップの両親はアンを侮辱し、アンは逃げ去ってしまう。追いかけたフィリップは、身分の差など関係ないと説得するも、アンは頑(かたく)なに背を向けて彼を拒絶する。
一方、バーナムは多大な借金を重ねてジェニーの全米公演ツアーを敢行し、当初は大好評を博するが、その道中でジェニーから寄せられる好意以上の誘惑にバーナムは良心の呵責を感じ、二人は決裂。途中でツアーは打ち切りになってしまう。ジェニーは最後の公演終了時に、バーナムに当てつけのように「お別れのキス」をし、新聞の一面をスキャンダルで飾る。
フィリップに一任していた劇場だったが、反対派との争いから放火され全焼してしまう。その際、フィリップはアンを救出しようとして火に飛び込み、現場に居合わせたバーナムによって救出されたが意識不明で病院に運ばれた。さらにジェニーのツアー中止による負債でバーナムの邸宅は差し押さえられてしまい、チャリティは自分勝手なバーナムに愛想を尽かし、娘たちを連れて実家に帰ってしまう。
全てを失ったバーナムは、パブで酒に溺れた。一座のメンバーはバーナムを見つけ、彼にサーカスを再建するよう説得する。バーナムは自分が何のために名声や成功を追い求めていたのかを思い出し、サーカスが今や自分と団員たちにとって家族であり居場所となっていたことに、今更のように気づかされたのだった。
重症のフィリップも、アニーに見守られてようやく回復した。バーナムは去った妻を追いかけ、関係を修復する。サーカスの財政的困難も、フィリップが彼の貯金を使って再建することを提案、野外のテントサーカスとして新しく蘇った。再開したサーカスは大きな成功を収め、フィリップとアンはついに結ばれる。やがてバーナムは、フィリップに“ショーマン”の座を譲り、妻に寄り添われながら、家族との時を慈しむのだった―。

▼予告編

2018年2月15日(木)新宿武蔵野館(東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F、JR新宿駅中央東口から徒歩2分)で、18:35~鑑賞。



作品データ
原題 A Perfect Day
製作年 2015年
製作国 スペイン
配給 レスペ
上映時間 106分


「国境なき医師団」に所属する医師でもある作家パウラ・ファリス(Paula Farias、1968~)の小説“Dejarse Llover”(=「雨を降らせて」、2015年)を、『カット!』でゴヤ賞(スペイン版アカデミー賞)最優秀監督賞を受賞後、数々の映画賞を獲得しているフェルナンド・レオン・デ・アラノア監督が自ら脚色し映画化した愛と感動のスペイン製ヒューマンドラマ(初の英語作品)。停戦直後のバルカン半島を舞台に、建前ばかりの国連を尻目に、戦禍に苦しむ人々のために奔走する国際援助活動家たち~知られざる真の英雄たち~の愛と勇気の日常をユーモアを交えながら描く。『ボーダーライン』のベニチオ・デル・トロをはじめ、『ショーシャンクの空に』のティム・ロビンス、『007/慰めの報酬』のオルガ・キュリレンコ、『海の上のピアニスト』のメラニー・ティエリーなど、国際的な演技派たちが迫真の演技で見事なアンサンブルを披露。

ストーリー :
1995年、ボスニア紛争停戦直後のバルカン半島の山間部にある小さな村。住民たちの生活用水である井戸に、何者かが、太った男の死体を投げ入れた。
紛争地域で、水を確保する活動をしている“国境なき水と衛生管理団”の職員マンブルゥ(ベニチオ・デル・トロ)が、井戸の死体を引き上げようとするが、使い古されたせいか、運悪くロープが切れてしまう。放置すればするほど、死体が腐っていくため、水の浄化が困難になる。代わりのロープが必要になるが、村のどこにも見当たらない。
停戦協定が結ばれてはいたが、村のあちこちや周辺には、地雷が多く埋められていて、ロープを入手するのに移動するのも、命がけである。管理団には、マンブルゥのほかに、ベテラン職員のビー(ティム・ロビンス)と、紛争地域に初めて派遣された、若い女性職員のソフィー(メラニー・ティエリー)、現地人の通訳、ダミール(フェジャ・ストゥカン)がいる。この4人が、2人1組になり、ロープを探しに危険地帯を東奔西走する。
地雷が埋められたとおぼしき道には、牛の死体が横たわっている。何とか地雷を避けての活動だから、大変である。
ある雑貨店では、ちゃんとロープを売っている。「外国人には、一切売らない」という。国旗に使われているロープを見つけても、掲揚のためで入手できない。
マンブルゥの車が不良少年たちに襲われる。何とか撃退したが、そこでサッカーボールを奪われたニコラ(エルダー・レジドヴィック)という少年を保護することになる。
国連の治安部隊が駐屯しているのに、規則を盾に、何の協力もしてくれない。事態はまったく進まない。そこに管理団の本部から、現地の様子を視察するカティヤ(オルガ・キュリレンコ)という女性が派遣される。カティヤはマンブルゥと以前つきあっていた女性で、マンブルゥの心中は穏やかでなくなる。
マンブルゥたちは住民たちに高値で水を売る武装集団と出会う。実は、武装集団が井戸に死体を投げ込んだ可能性があるのだが、管理団にはどうすることもできない。一刻も早くロープを見つけ、死体を引き上げ、水を浄化するしかない。
やって来たカティヤを見たビーは、冗談半分でマンブルゥの背中を押すが、マンブルゥは今や、妻の待つ家に戻りたいと思い始めている。
紛争のために、祖父の家に預けられているニコラは、マンブルゥたちが必死でロープを探していることに気づく。ニコラは生まれ育った家にロープがあるという。結局、管理団5人~マンブルゥ、カティヤ、ソフィー、ビー、ダミール~と二コラは、2台の車に乗って、ニコラの生家に向かう。
果たして、マンブルゥたちは1本のロープを手に入れることができるのか。また、井戸の死体はどうなるのだろうか…。

▼予告編


2018年2月15日(木)新宿武蔵野館(東京都新宿区新宿3-27-10 武蔵野ビル3F、JR新宿駅中央東口から徒歩2分)で、16:25~鑑賞。

作品データ :
原題 THE SENSE OF AN ENDING
製作年 2015年
製作国 イギリス
配給 ロングライド
上映時間 108分




ジュリアン・バーンズ(Julian Barnes、1946~)のブッカー賞受賞作“The Sense of an Ending”(2011)(土屋政雄訳『終わりの感覚』新潮社、2012年)を、『めぐり逢わせのお弁当』のリテーシュ・バトラ監督が映画化したミステリアスな人間ドラマ。穏やかな引退生活を送る主人公が、1冊の日記の存在をきっかけに、かつての親友と初恋の女性との苦い青春の記憶を呼び覚まし、その不確かさを思い知らされて過去の真実を突きつけられるさまを切なくも感動的に描き出す。主人公トニーを『アイリス』のジム・ブロードベント、初恋の女ベロニカを『さざなみ』のシャーロット・ランプリングが演じた。

ストーリー :
ロンドンで一人暮らしのトニー(ジム・ブロードベント、若き日のトニー:ビリー・ハウル)は、小さな中古カメラ店を営みながら平穏な年金生活を送っていた。彼は別れた妻マーガレット(ハリエット・ウォルター)とも良好な関係を保ち、近々シングルマザーになる娘のスージー(ミシェル・ドッカリー)のケアにも忙しい。ある日、見知らぬ弁護士からから一通の手紙が届く。そこには、40年も前の初恋相手ベロニカ(シャーロット・ランプリング、若き日のベロニカ:フレイア・メイバー)の母親セーラ(エミリー・モーティマー)が亡くなり、一冊の日記が彼に遺贈されたと記されていた。しかし、その日記はトニーの学生時代の親友エイドリアン(ジョー・アルウィン)のものだった。彼はトニーと別れたベロニカと交際し、やがて自ら命を絶ってしまった。そんなエイドリアンの日記を、なぜセーラが持っていたのか。しかも、今はベロニカのもとにあり、トニーへの引き渡しを拒んでいるという。思いがけず長い間忘れていた過去の記憶と向き合い、日記を読まなければとの思いを募らせ、ベロニカとの再会を決意するトニーだったが…。

▼予告編

2018年2月15日(木)吉祥寺オデヲン(東京都武蔵野市吉祥寺南町2-3-16、JR吉祥寺駅東口徒歩1分)で、10:00~鑑賞。



作品データ :
原題 The Zookeeper's Wife
製作年 2017年
製作国 チェコ イギリス アメリカ
配給 ファントム・フィルム
上映時間 124分




ダイアン・アッカーマン(Diane Ackerman、1948~)のベストセラー・ノンフィクション“The Zookeeper's Wife:A War Story”(2007)(青木玲訳『ユダヤ人を救った動物園―ヤンとアントニーナの物語』亜紀書房、2009年)を、『ゼロ・ダーク・サーティ』『女神の見えざる手』のジェシカ・チャステイン主演で映画化した感動ドラマ。ナチス占領下のポーランドで300人ものユダヤ人の命を救った動物園の園長夫婦の信念と勇気を描く。共演は『オーバー・ザ・ブルースカイ』のヨハン・ヘルデンベルグ、『ラッシュ/プライドと友情』のダニエル・ブリュール。監督は『クジラの島の少女』『スタンドアップ』のニキ・カーロ。

ストーリー :
1939年、ポーランドのワルシャワ。ヤン(ヨハン・ヘルデンブルグ)とアントニーナ(ジェシカ・チャステイン)の夫妻は、ヨーロッパ最大の規模を誇るワルシャワ動物園(the Warsaw Zoo)を経営していた。アントニーナの日課は、毎朝、園内を自転車で巡り、動物たちに声を掛けること。そして時には、動物たちのお産を手伝うほど献身的な愛を注いでいた。しかし、その年の秋、ナチス・ドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発。動物園の存続が危うくなる中、ヤンはナチスに迫害されるユダヤ人を見て、“この動物園をユダヤ人たちの隠れ家にする”という驚くべき提案をする。人間も動物も、生きとし生けるものすべてに深い愛情を注ぐアントニーナは、即座にその提案を受け入れる。ヤンはユダヤ人の強制居住区域“ゲットー(ghetto)”に忍び込み、彼らを次々と救出。動物園の地下の檻に匿うと、アントニーナが得意のピアノや温かい食事でもてなし、彼らの傷ついた心を癒していく。だが、この活動がドイツ兵に見つかれば、自分たちだけでなく、わが子の命までも危険に晒すことになる。ヤンが不在にすることも多い中、独りで隠れ家を守り、怯むことなく果敢に立ち向かっていくアントニーナ。いくつもの危険を冒しながら、彼女はいかにして300人もの命を救ったのか…。

↓ The Warsaw Zoo pictured in 1938, a year before the outbreak of World War II.
  

▼予告編



▼ B-ROLL 1~2 :




◆ cf. 「ユダヤ人300人の命救った動物園 生存者が語った感謝」(朝日新聞デジタル〈2017年12月19日16時22分〉 カルミエル〈イスラエル北部〉=渡辺丘) :
≪ナチスドイツ占領下のポーランド・ワルシャワでユダヤ人を動物園の地下にかくまい、300人の命を救った夫婦の実話を映画化した「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」が15日から日本国内で公開された。夫婦に命を救われた男性が朝日新聞に恩人への感謝の思いを語った。
 男性はイスラエル北部カルミエル在住のモシェ・ティロシュさん(80)。1942年秋、5歳の時に一家でワルシャワのゲットー(ユダヤ人強制居住区)を逃れ、夫ヤンと妻アントニーナの夫婦が営んでいたワルシャワ動物園の地下に2歳下の妹と、両親は動物のオリの中に隠れた。
 窓もなく薄暗い地下の一室で、昼も夜も一言も発さずに座り込み、妹が泣きそうになると口を手でおさえた。食事は夫婦の息子が運んできてくれた。摘発を恐れて、4週間の滞在中、アントニーナが両親の姿を見せてくれたのは一度だけだった。
 ティロシュさんは振り返る。「ドイツ兵は爆撃でオリから逃げた動物を捕まえるために来ていたが、多くのユダヤ人が隠れていたとは想像できなかった。彼らは殺すことをためらわず、私が見つかれば、他の人も見つかる。起きてから寝るまで恐怖にさいなまれた」
 生と死が隣り合わせの毎日で、アントニーナは「天使のような存在だった」という。動物園にたどり着いたばかりのティロシュさん一家を毛布で包むと、優しく抱きしめた。ユダヤ人に見えないように髪を金色に染めようとしてくれた。
 ティロシュさんは戦後、イスラエルに移住して結婚。3人の子どもと8人の孫に恵まれた。「夫婦は私たちの命を救ってくれた恩人。今でも時々、夢に見て思い出します」
映画の原作はノンフィクション作品で、「ゼロ・ダーク・サーティ」で米ゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞したジェシカ・チャステインが主演とエグゼクティブプロデューサーを務めた。≫
2018年2月13日(火)「ココロヲ・動かす・映画館○」(東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-15、JR吉祥寺駅北口徒歩約5分)で、18:00~鑑賞。



作品データ :
原題 Kongens nei (ノルウェー語:「国王の拒絶」)
英題 The King’s Choice
製作年 2016年
製作国 ノルウェー
配給 アットエンタテインメント
上映時間 136分


第二次世界大戦時、ナチス・ドイツの侵攻に激しく抵抗したノルウェーの国王ホーコン7世の下した決断と運命の3日間を描いた実録歴史ドラマ。本国ノルウェーで大ヒットを記録し、アカデミー賞外国語映画賞に向けたノルウェー代表作品にも選出された。ホーコン7世を演じるのは、『僕とカミンスキーの旅』のイェスパー・クリステンセン。共演にアンドレス・バースモ・クリスティアンセン、カール・マルコヴィクス。監督は『おやすみなさいを言いたくて』のエリック・ポッペ。

ストーリー :
1940年4月9日、ナチス・ドイツ軍がノルウェーの首都オスロに侵攻。これに応戦するノルウェー軍だったが、両国の軍事力の差は歴然で、主要都市が相次いで占領されてしまう。ドイツ軍は降伏を求めてくるが、ノルウェー政府はその要求を拒否。ノルウェー国王のホーコン7世(イェスパー・クリステンセン)は、政府閣僚と共にオスロを離れる。だが、ヒトラーの命を受けた駐ノルウェー・ドイツ公使ブロイアー(カール・マルコヴィクス)は、再び降伏を要求し、ノルウェー政府に国王との謁見の場を設けるように、最後通告を突きつける。翌日、ブロイアーと対峙した国王は、ナチスに従うか、国を離れて抵抗を続けるか、家族のため、国民のため、国の運命を左右する究極の選択を迫られる…。

▼予告編




◆エリック・ポッペ監督(Erik Poppe、1960~)インタビュー :
丸ブルー インタビュー(1) (MOVIE Collection-2017/12/15)
本国ノルウェーで記録的ヒットとなり、アカデミー賞外国語映画賞のノルウェー代表作品に選ばれたほか、様々な映画賞を受賞した本作について、エリック・ポッペ監督に語ってもらった。
──本作を製作したきっかけを教えて下さい。
監督:ドイツによるノルウェー侵攻を実際に経験した人や関係者たちが亡くなる前に、その話が正しいかどうかを聞くことができるうちに、この物語を映画化したいと思いました。また、世の中の人に知られていない物語を語りたかったこという思いもあります。/そしてもう一つは、今日、意義のあるものを語りたかった。つまり、今の世界のリーダーたちは守るべきものが国ではなく、自分のことばかり考えている人たちが多いからです。その中で、国民を第一に考え、自分を犠牲にすることを厭わない国のリーダーについて思い出させてくれるような、意義のあるものを描きたいと思ったのが、3つ目の理由です。

──国王を描くにあたって注意した点は?
監督:このドラマは映画で初めて語られるもので、国王を描くということで、なるべく本物に近いものを描きたいと思いました。つまり、制度としての王ではなく、王の人間的な部分を描きたいと思ったんです。リサーチに3年をかけ、国王に関する様々な本を読み、国王の日記も読ませてもらいましたし、関係者にもたくさん話を聞きました。その中で一番重要だった人物は、ホーコン国王の孫で、現ハーラル国王の姉アストリッド王女でした。彼女は、国王のこともとてもよく覚えていて、この映画をつくりあげるのにとても大切な役割を果たし、かなり本物に近い国王を描くことができたと思います。

──『007』シリーズのミスター・ホワイト役で知られるイェスパー・クリステンセンがノルウェー国王、ホーコン7世を演じていますね。彼はプロデューサーとしてもクレジットされています。
監督:彼をキャスティングした最大の理由は、素晴らしい役者であり、そのキャラクターになるためには何をしても厭わないという勇敢さを持ち合わせているからです。/もうひとつは、本当にホーコン7世に似ていたんです。面白いエピソードがあるのですが、実際の宮殿内で撮影中、宮殿のスタッフたちにも撮影していることは伝えてはいたのですが、イェスパーが衣装をつけたままお手洗いに一人で行った時、宮殿のスタッフが、彼を見て、まるでホーコン7世の亡霊が出たかのように驚き、給仕しようと持っていたものを落としてしまったそうです(笑)。それほどよく似ていたということです。

──撮影に1年ほどかかったそうですね。
監督:最初の撮影をした後、イェスパーが『007』シリーズの撮影で抜けたために中断せざるをえなくなり、彼のために1年待ちました。『007』の撮影後、こちらの撮影をすぐにはじめたかったので、サム・メンデス監督に直接連絡をして、”白い髭を生やさせてほしい”と話しました。だから『007』のミスター・ホワイトは髭を生やしていたんです(笑)。/また、本作はあらゆることに正確さを求めたかったので、ハリウッド映画のようなフィクション化されたものではなく、実際にその事件が起こった場所で撮影をすることが私にとって大切なことでした。キャラクターが本当に元々の人物のような動きをするものを作りたかったので、現国王がいる本当の宮殿の中でも撮影をしました。これはたぶん映画史上初めてのことだと思います。

──王宮でプレミア上映をしたそうですね。
監督:現国王の戴冠記念式典の一部として、宮殿の公園で野外上映をしたいと国王の代理の方から連絡があり、実施することになりました。実際のプレミア上映には、13000人もの人が集まりました。国王をはじめロイヤルファミリーの全員が観客たちと一緒の空間で、私の隣にお座りになってご覧いただきました。失礼だと思いつつ彼らの反応を見ると、皆さん号泣されていました。上映後、国王から「この映画を見ていて、最後の1時間はずっと、既に亡くなっている自分の父親を見ているような気がしました。」と述べられ、私にとって最高の褒め言葉をいただきました。

──最後に、日本の観客にメッセージをお願いします。
監督:これは純粋なフィクションではなく、実際に起きた事件に基づいています。民主主義あるいは国自体が攻撃されたという、どこの国でも起こりうる状況について描いた映画です。民主主義を守るためには、私たちは立ち上がらなければなりません。

丸レッド インタビュー(2) (日刊ゲンダイDIGITAL 2017年11月25日)
第2時世界大戦中のノルウェーで、ナチスドイツに本土を侵攻され、降伏を迫られた国王ホーコン7世が、重大な決断を下すまでの実話を映画化したポッペ監督が来日、日刊ゲンダイのインタビューに答えた。
――作品が世界各国でさまざまな反響を巻き起こしている理由はどこにあると。
「もともとはノルウェー国内のみの上映を想定して製作したんです。公約を平然と破り、そのことを質問しても言い逃れたりして責任を取らない政治家が少なくない中、国の礎を築いた国王がいて、その歴史の上に今の私たちがいるということを見直したかった。どの国の観客も、民主主義のリーダーとは祖国と国民に仕えるもので、国の行く末も国民の総意で決まるのだという根本を思い出して、現状を考えるきっかけにしてくれているのだと思います。半ば予想していたのですが、それを上回る反響に驚いています」

――民主主義度が世界1位とされるノルウェーでは、ホーコン国王時代の民主主義をきちんと継承していると。
「はい、と即答しかねる部分はありますよ。グローバル経済が国境を超えて、メディア企業が世の中を牛耳っている世界の趨勢の影響もあるし、私たちが当たり前と思っていることが当たり前に信じられなくなることは起きてしまう。政治でいえば、もっともらしいことを言って嘘つきが入ってくる隙はやっぱりありますからね。そこのチェックは常にしなければならない。私たちノルウェーでは、当たり前と思うことを当たり前に信じようとしているとは思います」

――英経済紙の調査機関の報告で、日本は民主主義度が世界20位。政治のメディアへの介入なども報じられています。この差はどこにあると。
「日本の国内事情はよく分かりません。ただ、言論の自由は行使するもので、政治について、政権について、リーダーについて、それでいいのか、一人一人が積極的に議論すべきだとは思います。たとえばノルウェーでは、どの酒場でも、いつも侃々諤々、そうした議論をしています。これは、言論の自由度をはかる試金石になるかも知れませんね。日本の皆さんは酒場で、政治や社会について、議論していますか?それらが聞かれなくなっているとすると、危ないかもしれない」

――ノルウェーでは国王が護衛もつけずに出歩き、市場で買い物もしているというのは本当ですか。
「市場に行けば、国王に会えるかというと、保証できませんが、普通に来ているそうですよ。国民に交じって買い物もしている。自分の顔の印刷してある紙幣をどんな顔をして使っているのか、私も興味を持っています(笑い)」

――日本公開へ向けたお気持ちを。
「どの国でも言っているのですが、国のリーダーには見て欲しい、見るべきだと思っています。民主国家でしたら特に」
2018年2月13日(火)飯田橋ギンレイホール(東京都新宿区神楽坂2-19、JR総武線飯田橋駅西口徒歩3分〈西口改札を出て右、100m先の神楽坂下交差点を渡って右、外堀通り沿い100m先の信号を左に入ってすぐ〉)で、13:45~鑑賞。『ベイビー・ドライバー』11:35~と2本立て上映。



作品データ :
原題 Paterson
製作年 2016年
製作国 フランス ドイツ アメリカ
配給 ロングライド
上映時間 118分


ジム・ジャームッシュ監督が『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』以来4年ぶりに手がけた長編劇映画。ニュージャージー州の実在の町パターソンに暮らす、物静かなバス運転手パターソンの何げない7日間を、ユニークな人々との交流を交えながら、しみじみとしたタッチで映し出す。この作品は詩人ウィリアム・カーロス・ウィリアムズ(William Carlos Williams、1883~1963)、ニューヨーク派第二世代の詩人ロン・パジェット(Ron Padgett、1942~)へのオマージュになっている。主演は『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『沈黙-サイレンス-』のアダム・ドライバー。共演に『彼女が消えた浜辺』のゴルシフテ・ファラハニ。また、『ミステリー・トレイン』以来27年ぶりのジャームッシュ作品となる永瀬正敏が、作品のラストでパターソンと出会う日本人詩人役に扮する。主人公の愛犬マービンを演じたイングリッシュ・ブルドッグのネリーが第69回カンヌ国際映画祭<パルム・ドッグ賞>を受賞。

ストーリー :
ニュージャージー州パターソン。街と同じ名前を持つバス運転手のパターソン(アダム・ドライバー)。彼の1日は朝、隣に眠る妻ローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをして始まる。いつものようにランチボックスを片手に仕事に向かい、決まったルートを走り、フロントガラス越しに通りを眺め、乗客の会話に耳を澄ます。そして帰宅後、ローラと夕食をとり、愛犬マービンと夜の散歩、いつものバーへ立ち寄り、1杯だけビールを飲んで帰宅し、まもなくローラの隣で眠りにつく。そんな一見代わり映えのしない毎日ながら、アーティスト気質のローラは料理やインテリアに日々趣向を凝らし、予想のつかない言動で驚かせてくれるし、ユニークな人たちとの他愛ない交流も楽しいひとときを味わわせてくれる。そして、この日常の些細な出来事の中から詩を紡ぎ出し、自分の秘密のノートに書き留めていくパターソン。アマチュア詩人のパターソンにとって、それは美しさと愛しさに溢れた、かけがえのない日々なのであった…。

▼予告編