未処理感情が減ると、気分が楽になったり、問題が自然に動き出したりします。
そして、物事や世界の見え方が少しずつ変わってきます。
感情消化メソッドによって起こりやすい変化を整理します。
このメソッドは、
あえて嫌なことを思い出しますし、
取り組んでいる途中に、不快な身体感覚が出てくることもあります。
それなのに、
「やって良かった」と感じる人が少なくありません。
それはなぜでしょうか。
感情消化メソッドは、
気分を良くしようとしたり、
ネガティブな感情を消そうとしたりする方法ではありません。
それでも多くの場合、
メソッドを終えたあとに、
自然と爽やかさや穏やかさが戻ってくる、
という体験が起こります。
今回は、
感情消化メソッドに取り組むことで、
どんな変化が起こりやすいのかを見ていきます。
感情消化メソッドを行うと、前回の「2-2:未処理感情の特徴」でお話をした
未処理感情の影響が減ることで、いくつかの変化がおきます。
未処理感情による脅威反応が減り、
気分に関係する自律神経が
「警戒モード」から「安全モード」に変化します。
これに伴って、緊張が解けてリラックスしますので、
気分が改善します。
防衛反応による偏った判断が言動が減って、
バランスの取れた判断や言動に変化しますので、
人生の問題が起こりづらくなり、円滑に進むようになります。
それらの変化を実感しやすい形で、詳しく説明していきましょう。
実際に感情消化メソッドに取り組んだあと、
次のような変化を感じることがよくあります。
- 気分が少し明るくなる
- 心がやわらぎ、優しい気持ちになる
- さっきまでの緊張が抜けてリラックスする
- 物事を深刻に考えすぎなくなる
- 周囲の人に対して、余裕をもって接しやすくなる
こうした変化は、
未処理感情による脅威反応が減ることで、
自律神経が
安全モード(腹側迷走神経優位)
に近づくことで起こるものです。
メソッドを終えた直後に、
「あ〜すっきりした!」
という分かりやすい変化を感じることは、
少ないかもしれしれません。
私自身も、
いわゆる爽快感を感じることはほとんどありませんでした。
感覚としては、
- 「心が軽くなったかな?」
- 「緊張が減ったかな?」
という程度です。
けれど、しばらくしてから、
- 気付いたら家の用事を片づけ始めていたり
- 遊びの計画を考え始めていたり
- ニヤニヤしながら鼻歌を歌っていたり
- 直後に人と会ったとき、自分の態度に余裕や優しさがにじんでいて驚いたり
そんな変化に気づくことは多くありました。
声もがよく響いていることに気づいて、
初めて緊張が解けていることを実感する感じです。
感情消化メソッドを続けていくと、
気分の良し悪し以上に、
生活全体の流れが変わっていくように感じることがあります。
- 人間関係がこじれにくくなる
- 行動を先延ばしにしにくくなる
- 面倒だと感じていたことに手をつけやすくなる
- 物事が、以前より自然に進むように感じる
「頑張って変えた」わけではないのに、
なぜか、少しずつ上手くいく。
感情消化メソッドによって偏りが減り、
特別な努力をしなくても、
「今の状況に合った反応」を選びやすくなるためです。
考えや言動の偏りの変化は意識的に起こすものではないので、
「なんか上手くいく」と感じるのです。
もう一つ、多くの人が体験する変化があります。
それは、
世界の見え方が変わるということです。
同じ出来事が起きても、
- 以前ほど脅威に感じない
- 必要以上に悪く解釈しない
- 「まあ、なんとかなるか」と思える
そんな反応が増えていきます。
世界そのものが変わったわけではありません。
変わったのは、
世界を見ている「内側の状態」です。
未処理感情が多い状態では、
その脅威反応によって、
世界は無意識のうちに、
危険で、負担が大きく、
身構えなければならない場所として
見えやすくなります。
感情消化が進むと、
その色づけが少しずつ薄れていきます。
すると、
- 世界は、そこまで敵だらけではなく
- 人も、そこまで怖い存在ではなく
- 自分も、そこまで無力ではない
そんな感覚が、
説明しなくても自然に立ち上がってきます。
感情消化メソッドは、
感情を消そうとしたり、
前向きに変えたりするものではありません。
心の中で起きていることを観察し、
感情の処理プロセスの進行を、
邪魔しないようにするだけです。
この「観察する」を繰り返していると、
- 感情を抑え込もうとしている
- 考えることで回避し始めている
そんな自分の反応に、
以前よりも気づきやすくなっていきます。
気づけるようになると、
反応は、自動的に強化されにくくなります。
結果として、
必要以上に緊張したり、
考えすぎたりする回数が減っていきます。
ここまで、
感情消化メソッドによって起こりやすい
変化について見てきました。
次回は、
- 途中でつらくなることがある理由
- 強い反応が出たときの捉え方
- 「これで合っているのか分からない」と感じたときの視点
といった、
取り組む中で出てきやすい疑問について、
整理していきます。
今後の記事として検討させていただきます。
