【心の「幸せモード」と「苦悩モード」 】 という記事を以前書きましたが、もっとわかりやすい整理を見つけました。
以下のような整理で、宝彩有菜さんの著書に出てくるものです。
宝彩さん著書を読んでいると、どのような思考に意識を向けるのがよいのか参考になります。
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以前「渇望・苦痛・不安の悪循環 」で欲が苦しみの元になっているという話を書きました。
不満や失う不安の元は、欲だからです。欲がなければ、不満も不安もありません。
宝彩さんの整理には、脳の考える機能の特性についても詳しく考察されていて、上の表にはそれが含まれます。
考える機能の特性として、以下のようなものがあります。
- 危機対応に関する考えを生みやすく、苦しさにつながる
- 意識を向けた事柄の改善策につながる考えを生みやすい
- 考え過ぎる
つまり、「考える機能を無意識に働かせていると、苦しくなりやすいので、意識的に幸せにつながる事柄に意識を向けましょう」ということになります。
その意識の向け先が「愛の4要素」になります。
私たちの考える機能は、進化の過程で危機回避のための発達してきました。
力の弱い人類は、力の強い猛獣から身を守るためには、知恵を使って脅威の備えることで生き抜いたからです。
ですから、考える力を自由に働かせていると、どうしても危機対応に関する考えをしやすくなります。
しかも、考える機能は働き者で勝手に新しい考えを生み続けますから、私の考える機能は危機対応に関する考えでいっぱいになります。
「あれは、大丈夫か?」
「これは、危険じゃないか?」
「これを、まもらなきゃ」
こんな考えが溢れてきます。
このような考えは危機感につながりますから、偏桃体が刺激されて「苦悩モード」になっていきます。
そして、私の考える力は想像力が豊ですから、身の回りの環境が危機感にあふれるように感じられて、その想像した危機的状況への対応策を考えるといった悪循環に陥りやすくなります。
考える機能の特性の、「意識を向けた事柄の改善につながる考えを生む」という特性についても考えてみましょう。
欲の対象に意識が向くと、考える機能は「どうやって得るか?」「どうやっても守るか?」という危機対応策について考え始め、先ほど書いたように苦しい思考の悪循環に陥ります。
苦しい思考の悪循環に陥らないためには、危機対応策を考える必要のない対象に意識を向けるのが良いことになります。
それが、愛の4要素になります。
- 与える:奪われるものがないので、危機対策はいりません。
- 手放す:守るものがないので、危機対策はいりません。
- 受け入れる:戦う必要がありません。
- 満足する:欲がありません。
理屈では簡単ですが、次々と生み出される考えをコントローするには練習が必要になります。
普段の生活の中での心がけや、瞑想などがその練習になります。
自分が何にを考えているのかに気づいたり、それを手放して別のことに意識をむけるコツを学びます。
これらは少しづつ記事にしますね。
参考図書: